kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

還元の優等生

2024-05-01 05:44:06 | 日記
30日に日立株が急騰、10年来高値を更新したのは2000億円の自社株買いが好感されたのでしょ
う。同時に発表された1株を5株に分割するのは投資単位が引き下がることで個人投資家の買い
増加が見込める点はあっても企業価値には変化がありません。今期二桁増益も好材料ですが
以前より送配電事業が受注残高が積み上がりある程度の業績の良さは予想されていました。

日立のような大型株が一時10%を越える上昇だったのは決算プレイで短期マネーの影響も大き
いようですが、やはり自社株買いが市場の注目であることを示しているのではないでしょうか。
コマツが10年来高値を更新したのは今期減益決算よりも1000億円の自社株買い実施が好感され
たのでしょう。

富士通も今期減益予想にも拘らず底堅い動きをしているのは1800億円の自社株買いが支えにな
っているのかもしれません。また5大商社のうち三井物産や伊藤忠商事、丸紅、住友商事が10年
来高値を更新したのは自社株買いや増配など株主還元への期待からでしょうか。

アクティビストとして知られる米ヘッジファンド、エリオット・マネジメントが住友商事株を
数百億円規模で取得したことが28日、明らかになったことで株主還元への期待は続きそうです。
商社株は三菱商事が5000億円の自社株買いを既に発表しています。資本効率改善や株主還元に
積極的な動きからバリューセクターの優等生です。

割安でも事業内容が多岐にわたり海外投資家からは長年ディスカウントされてきましたがバフ
ェット氏の取得が明らかになって以来最も投資効率の高いセクターになりました。株主還元に
積極的に取り組めるのも稼ぐ力が高いからです。

キャッシュを貯め込んでいる企業が一過性の株主還元で終わってしまうのとは違いキャッシュ
を生む力が高いから先々も期待が持続しています。株価も一貫してここ数年右肩上がりになっ
ているのは長期投資家の買いが背景にあるようです。

今日の市場は米国市場の大幅安で早速試練に立たされそうです。米国株式市場は根強いインフレ
懸念と利下げの先送りが株価の重しになっています。日々の長期金利の変動はあっても持続的な
金利低下が無ければ上昇も短命に終わりそうです。

FOMC後にパウエル議長がどんな発言をするのか、内容次第では上にも下にも市場は揺さぶられ
そうです。GW中は波乱なしかなとも思っていましたが、早くも雲行きが怪しくなってきました。


コメント
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