kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

円安メリットを囃しながら

2018-09-30 13:26:52 | 日記
※台風接近でのアクシデントに備え更新を前倒しでします。

売り方や買い遅れた投資家にとっては「もうはまだなり」の格言が
胸に沁みる相場展開になってきました。2月以降あれほど日本株を
売り越してきた海外投資家の豹変には今更ながら驚きを隠せません。
2万4000円の大台割れから僅か一日で再び大台を回復した東京市場
はどうやら本物の上昇相場にあるようです。

経済紙を読めば読むほど米中貿易戦争終結には予想以上に時間が
かかりそうです。大幅な減税効果で今年絶好調の米国景気に貿易
戦争が足を引っ張るという論調も目立ちましたが、最近になって
確かに影響はあるが景気を大きく冷やすほどの影響は出ないとい
う強気の見方も浮上してきたようです。

今まで米中貿易戦争で中国経済が変調をきたし日本企業への影響
も無視できないということで東京市場は中国関連銘柄中心に下落
基調を続けてきました。また自動車銘柄は円安よりも米国による
追加関税に影響が株価の重しになってきました。中国関連銘柄も
自動車銘柄も一時よりは持ち直しましたが、尚も年初の水準には
程遠いのは中間決算で会社側の見通しを聞かなまでは正しい判断
が出来ないからでしょうか。

1月の高値時には半導体関連銘柄やFA・ロボット関連銘柄が相場
の柱でしたが先週の2万4000円回復の原動力になった銘柄は医薬
品や石油と一部の小売りの内需系銘柄だったようです。市場には
113円まで進んだ円安効果で上方修正を囃していますが円安でメ
リット受ける電機や機械、自動車銘柄の多くは相場の主役ではあ
りません。

円安メリットと無縁な医薬品や石油それに小売り銘柄が人気化
している背景には日本株は確かに割安だが貿易戦争の先行きが
読めない。円安メリットはあって割安でも景気敏感株は買い難
く、PER面では割高でも影響の少ない内需ディフェンシブ銘柄に
資金が向かっているという皮肉な展開になっています。

相場全体では円安メリットで増額修正が期待できると囃しながら
買いが集まっている銘柄は円安メリットとは遠い存在の業種です。
それでも日本株売買の7割を握っている海外投資家に逆らっても
良い結果は出ません。ヘッジファンドなど海外短期筋が主導する
相場では数週間単位或いは数か月単位で相場が上がるのか、下が
るのかが重要な意味を持ちます。

海外短期筋が仕掛けてきたら四の五の言わず提灯買いに走るのが
正解のようです。数か月間売り越しが続いていたのにあっという
間に買戻しそれだけでなく一転買い越しに転じるのが彼らの投資
の形です。東京市場のエンジン役である海外勢には逆らわない方
が懸命のようです。
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イベントは無事通過しました

2018-09-28 07:03:05 | 日記
日米首脳会談の結果自動車関税がひとまず回避されました。しかし
自動車各社の株価は既に先週追加関税を回避できることを織り込む
ように軒並み上昇したこともあり27日好感する買いは限られました。
8日ぶりに日経平均が反落したのは自動車などの外需銘柄や内需の
インバウンド銘柄の反発に一巡感が出てきたこともあるようです。

エーザイや資生堂、花王といった景気動向に業績が左右されにくい
「ディフェンシブ銘柄」も人気には根強いものがありますがこの水
準から一段と上昇するには伝えられている好業績をさらに上回る好
材料が出てこないと難しいかもしれません。今後も米中貿易戦争が
懸念される中で上記の銘柄には逃避先として人気は続きそうです。
一方指標面から割高感も無視できず、強弱感の入り混じった展開も
予想されます。

市場には尚も解決の糸口が見つからない米中貿易戦争で特に中国経
済の落ち込みがどの程度になるのか見定められません。ファナック
や安川電機の機械株などが戻り切れないのも不安心理を表している
ようです。もうっとも工作機械の世界全体の受注総額は過去最高で
す。それでも株価が戻しきれないのは大口先で受注の波の大きい中
国市場の先行きが読めないからでしょうか。

1ケ月後には3月期や12月決算企業の発表がスタートします。前哨戦
ともいえる2月期企業の業績発表ではラーメン店大手のハイディ日高
が人件費や既存店の来店客減の影響から期初の増益予想から減益決
算となり立ち直りかけていた株価に水を差しました。

アルバイトやパートの時給上昇で人件費の増加は外食産業共通の利
益押し下げ要因なだけに他の外食産業の動向も気になります。今後
も人手不足から人件費の増加は続きそうです。マクドナルドのよう
に人件費増というコストアップ要因を来店客増加や客単価の上昇で
乗り越えられる企業は一握りです。外食産業のサバイバルは今後も
激しさを増しそうです。

また小売業界の勝ち組と言われていたニトリHGは2018年3~8月期の
連結決算は純利益は7年連続で最高益を更新したとの報道にも拘わら
ず27日の株価は5%も下落しました。中国での出店計画を下方修正し
たことが下げの原因らしいのですが、ニトリのように高成長期待の
高い銘柄は僅かな綻びも下げの理由にされるという事のようです。

2月期企業の中間決算発表での市場の反応は3月期決算企業の参考に
なります。増益でも大きく売られる。反対に減益でもひとまず悪材
料出尽くしで買い直されるということが例年通り起こりそうです。

FOMCや日米首脳会談といった市場への影響のあるイベントは無事通
過しました。決算発表が本格化するまでこれといった材料が見当た
りません。このまま年初来高値更新から一段高するよりも来週は例
え高値を更新したとしても4000円を挟んだ揉みあいに戻るという可
能性もありそうです。

29、30日の更新はお休みします。
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祝!2万4000円回復

2018-09-27 06:29:22 | 日記
3、9月期決算企業の配当落ち日の26日東京市場は8日続伸の2万
4033円で終わりました。配当落ち分が155円と言われていますか
ら248円上昇した計算になります。海外投資家からの先物の買い
越し基調はまだまだ続きそうなムードです。

先週、自動車株や機械株それに金融株などこれまで過度の悲観
から売られていた業種が連日反発し指数の連騰に貢献しました。
連休明けには台風21号や北海道地震で訪日観光客の減少が懸念
され売られていた化粧品やドラッグストアなどのインバウンド
銘柄の上昇が目立ちました。

インバウンド銘柄の戻しが自動車株などに比べて大きくなった
のは過度の悲観が後退したとしても尚も米中貿易戦争の先行き
が読めないことから影響の少ない内需銘柄が多いインバウンド
銘柄が選好されているようです。また相次いだ自然災害にも拘
わらず中国人から日本が訪れたい国の1位になったことも支援
材料になっているようです。

売り込まれていた多くの業種で反発した中でも半導体関連銘柄
の戻りの鈍さも目立ちます。高値追いが目立つ米国株でも半導
体関連銘柄の低迷は続いているようです。1年前スーパーサイ
クル論で人気化した面影はありません。景気敏感株でもある半
導体関連銘柄の立ち直りが待たれます。

半導体銘柄とともに同じく年初に大人気だったFA・ロボット関
連銘柄の戻りも余り良いとは言えません。日経平均が年初来高
値に迫る中でも景気敏感株と言われる半導体や機械株の戻りが
鈍いのは米中貿易戦争の影響で中国経済に減速懸念が払拭でき
ない状況を株価は示しているのでしょうか。

今回の株高を牽引しているのは欧州系の資金のようです。国内
勢は米中貿易戦争や日米通商交渉の行方が読み切れずこの上昇
相場には懐疑的だと26日付の経済紙は伝えています。この急上
昇が海外投資家の勇み足なのか、それとも国内勢の買い遅れな
のか答えは間もなく出るでしょう。

節目の2万4000円を異例の速さで回復した東京市場ですが、ま
さか9月中にこの水準まで上昇するとは予想外でした。2週間ほ
どでアレヨアレヨという間に大台に到達しただけに乗り遅れた
投資家や高値警戒感を持つ投資家もいるでしょう。年初来高値
を更新したら一旦もみ合う展開も考えられます。
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魔法の言葉

2018-09-26 06:57:26 | 日記
米中貿易戦争はどうやら長期化しそうです。お互いの関税をかけ
合う報復合戦で企業の調達コストは上昇し業績の足枷になりそう
です。米国が24日に発動した対中追加関税や中国の対抗処置で世
界経済のリスク要因という見方がシナリオとして浮上しています。

当初トランプ大統領が仕掛ける米中貿易戦争は一定の成果があが
れば矛を収めるという見方が多かったようでした。ビジネスマン
出身のトランプ大統領に取って最初は高めの要求を出し相手から
譲歩を引き出すディールは常套手段でした。それだけに年初の時
点ではここまで通商問題解決が長期化するとは予想外の出来事で
した。

米中貿易戦争の解決の糸口を見つけるのは米中間選挙後との見方
が多くなりました。日米の通商問題も果たして2国間協議を開始
するだけで米国が納得するかどうかは現時点では流動的です。し
かし今月中旬以降の株価の動きからすれば弱気筋は取り敢えず分
が悪くなりました。どうやら今回の上昇相場は少なくとも短期的
には強気相場入りしたとの見方が正しいようです。

日本株のここまでの急騰を読み切れなかった要因は海外短期筋の
ポジションが大きく売りに傾いていたことで何かのキッカケで大
きく巻き戻しが発生することでした。基本順張りの海外筋の動き
は素早く一旦相場の流れが変わったとなると一斉にポジションを
解消します。時には買戻しだけでなくトータルで買い越しにあっ
という間に転じることも珍しくありません。

3、9月期決算企業の配当権利付き最終売買日となった25日の東京
市場は前日の米国株安の影響はほとんど感じられませんでした。
先週の大幅高の反応や米中貿易協議の延期など考えればもう少し
軟調な展開になっても不思議ではありません。株式市場には「織
り込み済み」という便利な魔法の言葉があります。このところの
一連の相場の強さはそんな言葉が出てくらい強い展開です。

米中貿易戦争にまつわる材料で相場が大きく調整する懸念は後退
したのでしょうか。勿論個別銘柄で米中貿易戦争での追加関税で
業績の足を引っ張り業績が市場予想を下回り売り直される銘柄も
出てくるでしょう。それでも全面的なリスクオフにはならずしば
らくは堅調な相場が続くのかもしれません。現状では「相場のこ
とは相場に聞け」という格言に従った方が正しいようです。
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相場の予想は難しい

2018-09-25 07:20:47 | 日記
9月分の自分に投稿内容を見てつくづく相場予想ほど難しいものは
ないと痛感させられました。あれほど厚かった2万3000円の壁を
突破した途端、アレヨアレヨという間に年初来高値(2万4129円)
更新が現実味を帯びてきました。9月前半を底に相場は上昇する
可能性が高いというアノマリーはどうやら今年にも当てはまった
ようです。しかも予想外の急騰という形でした。

米中貿易戦争激化で世界経済に悪影響が広がり市場は深い霧に包
まれるといった悲観論はかなり説得力がありました。希望的観測
も含めて中間選挙でたとえどんな結果が出ても相場は持ち直すと
の見方もできますが、それでも11月の中間選挙までまだ1か月半も
あります。

過去を紐解くと2016年に英国がEUから離脱することを問う国民投
票(ブレグジット)とでも大方の予想は残留でした。もし離脱と
いうことになると影響は英国とEUだけでなく世界の市場をも混乱
に落とすと不安視されていました。

また同じく2016年の米国の大統領選挙でもクリントン候補が最終
的には勝利するという事前の予想は外れました。TTP離脱や北米自
由貿易協定見直しそれに中国からの輸入に高関税をかけるという
過激な公約を掲げているトランプ候補が勝利しました。いずれも
大方の予想は外れ市場の波乱は避けられ予想外の株高が進みました。

可能性としては2016年のように国民投票や選挙というイベントを
通過すれば結果の如何に拘わらずアク抜けから相場は立ち直るこ
とも想像は出来ました。しかしイベントの1か月以上前の時期に
これ程まで相場が急騰するとは頭の隅にもありませんでした。

中国は米国との通商協議をどうやら延期するようです。今開催し
ても目ぼしい成果は期待できないと判断したようです。取り敢え
ず中間選挙までは様子を見る可能性が高まりました。長期戦も覚
悟しているようです。中国が掲げている「製造業2025」で製造業
の高付加価値化を目指しています。

米国が関税追加関税の根拠としている政府による補助金や知的財
産権の分野では国の競争力に影響することもあり譲れない項目も
あります。簡単には妥協できないというのが中国の本音でしょう。
報道によると日本もこれまで消極姿勢を示していた2国間通商協
議に応じるようです。

日米首脳同士の親密さだけでは通商問題の解決は困難だという結
論に達したようです。米国が自動車分野を人質にとって相手に要
求を飲ませる戦術は一定の効果を上げています。メキシコやカナ
ダに対してと同じ方向です。

先週の日本株の急騰を目の当たりにして余り先走り過ぎると協議
の内容次第では再び波乱も起こるのではないかと心配してしまう
のは相場の負け組の発想でしょうか。多くの投資家が懐疑的だか
らこそ独歩高になったということでしょう。やはり相場の予想は
難しいというのが本音です。
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