kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ドレッシングなし

2012-08-31 10:53:38 | 日記
8月最後の東京市場は午前はNY市場安を受けて一時8900円割れから
下げ渋り8900円を若干上回る水準で推移しています。ここへきて急速に
QE3への期待がしぼんでしまったことがNY安の背景にあるようですが
かといって円安に振れることもなく金をはじめ商品相場が崩れた訳でも
なくQE3への期待が完全に消えた訳でもなさそうですが、結局来週の
雇用統計の結果待ちなのでしょうか。

そういえば今夜のNY市場は確か休日でバーナンキ議長の発言に伴う
反応は週明けまでお預けみたいです。もっともNY市場はここ数か月
月曜日安が続いているのは少し気になりますが、金曜日が休みの今回
は違った結果が出るのでしょうか。

とにかく重要なイベントを控え今日の東京は月末の化粧買いも期待できず
8900円を下回らなければ御の字なのかもしれません。そういえば日経平均
が高値を付けた23日を境に自動車株など主力の輸出関連銘柄はずっと冴
えない展開でしたから静かに東京市場の調整局面は進行していたのでしょ
う。内需勝ち組銘柄の堅調さに目を奪われていましたが、指数的には当面
のピークは過ぎてしまったのかもしれません。

今後どんな展開になるかは読めず9月以降は安全運転重視で臨む方が
無難でしょう。アノマリーに従うと10月から11月の安値で拾い春の売るの
がもっとも投資効率がいいそうです。とうことは9月以降は上を考えるより
も下への警戒が必要かもしれません。もっともなんでも安くなったところを
買えばいいというものでもないようです。日本企業の稼ぐ力が全体的に弱く
なっていることを考えると増配や自社株買いが見込めるような収益力の
高い企業を投資対象とするのがベターです。
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この夏の主役は内需株だった

2012-08-31 08:39:53 | 日記
今日で8月も終わりですね。まだまだ厳しい残暑が続いていますが、空は
夏の入道雲から秋の鱗雲に変わってきました。この夏の東京市場は本当
にディフェンシブの勝ち組と言われる株式の上昇が目立ちました。食品の
カルビー、ヤクルト、アサヒ、小売りのローソン、ファミマのコンビニ株やフ
ァーストリテイリング筆頭に良品計画、しまむら、ドラッグストアー株それに
通信、鉄道など比較的景気動向に左右されない銘柄が右肩上がりに上昇
しています。

カルビー株は2011年3月の上場初値は2100円でした。30日の株価は6160円
でしたからこの1年半で株価は約3倍になった訳です。独特の技術を持った
ハイテク株でもなく食品業界というグロース株とは縁遠い業種です。背景に
は創業者の引退後の新経営陣の改革で業績が飛躍的に伸びたことや需
給面では新規上場なので過去のシコリがないこと信用の取り組み妙味が
背景にあるようです。

この間東京市場が8000円前半から1万円での往来を繰り返している状況
では驚異的なパフォーマンスです。既にPERは28倍です。東京市場のざ
っと倍に水準ですからとても指標面からは買えません。株価は一種の美人
投票と言われていますから多くの投資家が上がると思い買えば上昇します。
ヤクルトも含めかなりの高プレミアムで取引されている銘柄は内需株の中
にまだ沢山あります。これも人気というと言えばそれまでですが、どこかで
まったく物色の流れが変わる時があります。変わる前撤収することは意外
と難しいことです。

家電3社や通信株などかつて製造業日本の象徴だった企業の業績不振と
株価低迷は目を覆いたくなるばかりです。代わって食品や小売りの一角が
成長株のように右肩上がりで推移しています。もっとも同じ食品株でも人気
には明暗が分かれています。ビール業界トップのアサヒは高値追いでも4位
のサッポロは年初来安値近辺で低迷しています。同じ小売りでもユニーや
イオンは昨日年初来安値を付けています。内需株なら何でも高いという訳
でもありまん。やはり業績ベースという尺度は生きているようです。

内需株の勝ち組もかなり上昇して高値圏にいますから9月以降は波乱の
展開になるかもしれません。あるいは海外の情勢が目に見えて好転しな
ければ今後も折に触れ物色されるかもしれません。人気という目に見え
ない要素で動いている訳ですからとても先行きを正確に見通せる人はい
ないでしょう。でもこんな言葉もあります。「満ちて欠け、欠ければ満つる。」
どんな人気株もいずれ人気離散する時が来る反対に不人気株にもいず
れ光があたる。もちろんすべての銘柄が不人気株から人気株になる訳
ではありません。やはりそこには業績の裏付けが必要です。
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M&Aを考える

2012-08-30 08:36:19 | 日記
ダイキンが同業の空調大手米グッドマンを3000億円で買収すると発表
しました。株価は買収価格の割高さや買収額の大きさから市場は財務
体質の悪化を嫌気して大きく下落して始まりました。もっとも会社側は
新株発行による増資は行わない意向であり株式の希薄化は避けられ
そうです。株価はその後、落ち着きを取り戻し戻り歩調で推移して引け
は76円安の2073円でした。寄り付きは2001円、安値1960円だった訳で
すから下げ渋ったという表現でいいのでしょう。

7月に電通が海外同業を4000億円で買収すると発表した時にも株価は
下落してその後も下値模索を続けていますから連想として売りから入る
投資家が多かったのでしょうか。

企業が多額の内部留保をため込むことには批判もありました。この超
円高では成長戦略として海外企業のM&Aを支持する市場関係者も多
かったと思いますが、実際の海外企業の買収を発表すると割高だの多
額の資金需要で財務内容が悪化するなどと言ってネガティブな反応を
示します。企業側としては資金をため込んでもM&Aに打って出てもネガ
ティブな反応しか返ってこないとすればどんな戦略が市場から好感される
のか答えをあったら教えてほしいくらいでしょう。

M&Aは実行したらお終りではなくどうしたら企業価値を向上させられる
かです。割安で買えればそれに越したことはありませんが、相手だって
少しでも高く売りたい訳です。まして投資ファンドからの買収なら相手は
M&Aの世界ではプロですから買い手の都合の良い条件で交渉が進む
こと事態稀なのかもしれません。

広告業界も空調業界も国内市場の大きな伸びは期待できません。世界
で戦っていくには同業の買収も有効な手段です。その意味では本業との
相乗効果の期待できるこの2社のM&Aは悪くない案件なのではないで
しょうか。後は如何に早く自社の事業と相乗効果を引き出すかです。

M&Aは成功もあれば失敗もあります。パナソニックによる三洋電機の
大型買収は結果から言えば今のところ失敗だと言われても仕方ないで
しょう。もっとも米企業のHPもマイクロソフトもM&Aでは今年多額の減損
処理を伴う失敗をしています。ビジネスにリスクはつきものです。失敗を
恐れていては攻めの経営なんてできません。この2社には市場の評価を
覆すような良い結果を出して欲しいものです。
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QE3後を考える

2012-08-29 08:42:34 | 日記
日米とも今後の株式市場の注目材料は何と言ってもECBとFRBの次の
一手です。ECBが南欧国債を買い取る政策を実行できるのか、それとも
欧州財政危機克服のためには何でもやると言ったドラギ発言が失望に
変わるのか。中央銀行としてもECBの健全性と独立を重視するドイツや
北欧の中央銀行首脳を説得できるかどうかが焦点かも知れません。

また何度も浮かんでは消え、消えては浮かぶQE3をバーナンキ議長は
9月12~13日実施のFRBで実行に移すのか、31日のジャクソンホール
での議長の発言が注目されますが、実施を匂わすような積極的な発言は
無いのではないかとみられています。追加緩和策に踏み切るかどうかは
まずは9月8日の8月雇用統計結果を見てからということでしょう。

もっとも経済紙の記事によると中国を初め世界経済に減速懸念が出てきて
いることは明らかであり下期の企業業績は素材産業中心に落ち込むことは
避けられそうもありません。市場がQE3に期待するのも頷けますが、もし
実施されたとしても実体経済に与える影響は限定的だという見方もあります。

米国やドイツの株価は現在年初来高値近辺で推移しています。世界的な
追加金融緩和が株価を押し上げていることは明白です。実際にQE3が
発動されてそれで株価の上昇がその後も続くのでしょうか。噂で買って事実
で売るということが今回起こらないとも限りません。

個人的には9月のメジャーSQ以降の相場上昇トレンドに自信が持てない
状況です。10月以降の調整場面を想定しながら市場が強気になっても
現金ポジションを高めることを考えたいと思っています。先物主導の上昇
は強そうに見えても案外脆いものです。目先の勢いに左右されない冷静
な判断が要求される場面もありそうです。

東京市場は先物中心で神経質な展開が続きています。売買代金が依然
1兆円を下回る状況が続いています。今後も先物中心の展開が続きそう
です。年初来高値銘柄の顔ぶれを見ても内需株が中心であることは明ら
かですが、カルビーやヤクルトなど人気銘柄の水準やPERを考えたら
正直新規に投資できる状況では内容に思えます。業績の安定感ブラス
取り組み妙味が上昇を支えているのでしょうが。かといって中国経済の
停滞を考えると鉄鋼などの素材株、海運、商社、機械株などは株価水準
は低いところにありますが、まだまだ買う場面ではないようです。
今後もしQE3で市場が上昇したら持ち株を圧縮して波乱の秋に備える
べきなのかもしれません。
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中国経済と関連銘柄

2012-08-28 07:08:53 | 日記
週明け27日の上海市場は2055.71と2009年3月3日以来の安値を更新して
引けました。上海市場の年初来安値更新はNY市場の反発を受けて高く
始まった東京市場の足を結果的に引っ張る格好になりました。中国当局は
住宅価格指数の上昇で景気テコ入れ策としての追加緩和策の実施が難しく
なり、しかもこのところの穀物や原油の高騰で沈静化していたCPIが再び上
昇する可能性もあり当面有効な金融政策を打てず難しい経済運営を強いら
れそうです。

リーマンショック後過去最大の景気対策とその後の輸出増で先進国よりも
早く経済成長を取り戻した中国経済ですが、公共事業と輸出に頼った経済
成長で不動産価格の上昇や貧富の格差が拡大した負の遺産も生じました。
共産党一党支配の中国では経済の混乱が国民の反発が呼び反体制へと
結びつくことが何よりも不安視されます。国内の安定が何より重要な中国で
これから経済成長と貧富の差を縮めるような政策運営は難しい舵取りが必要
です。

当面は中国経済が不安だと言ってもこのまま先進国のような低成長に陥る
訳ではなくいずれ8%近い成長に戻るとしたら先行き不安から売り叩かれた
関連銘柄にも近い将来値幅を伴なった反発も期待できます。しかし今はまだ
先回り買いをするには少し早いようです。じっくりと成り行きを見守りながら
そのチャンスを待ちましょう。

中国関連銘柄と言えば海運、鉄鋼、商社、機械などが浮かびます。一説には
中国は今まで通りのインフラ重視の経済成長から個人消費が牽引するような
政策に景気対策も変わると言われています。中期的にはその方向で間違い
ないでしょう。しかし小売を中心とした消費関連銘柄は中国ビジネスで成功し
ている企業は一部です。ネット販売に見られる採算無視とも言われる売り上
げ競争激化で利益なき戦いを繰り広げています。

また東京市場はディフェンシブ株としてかなり人気化していることもありこの
水準から新規で買うには少なからず勇気が要ります。リスクとリターンを考
えた時これから買うだけの妙味があるのかどうかかなり悩ましいところです。
本来はここまで休みなく買われてきたディフェンシブ株も一休みしたいところ
ですが、為替や外部環境を考えると景気敏感株にスイッチできず消去法から
ディフェンシブ株の人気が続いています。27日の新高値銘柄もそのほとんど
が内需系の銘柄です。

私が狙うとしたら競争力があるにもかかわらず売られ過ぎの機械株のK社や
資源だけでなく流通や食品などの中国とのパイプが太い商社のI社などが
投資銘柄候補です。もっとも世界景気に左右されやすいこの2社の投資は
もう少し様子を見ながらです。いずれその時が来ると信じて今は株価の成り
行きをじっと観察する時です。
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