kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ボラティリティ

2020-06-30 05:48:43 | 日記
29日の東京市場は今月15日以来2週間ぶりにの2万2000円を割り
込んで引けました。前場は値ごろ感や日銀ETF買い期待から下げ
渋る展開でしたが、後場はずるずると下げる展開でした。

今週は月末、月初で経済統計の発表も多く一喜一憂する展開が
予想されます。ボラティリティの高い相場が続く可能性もあり
どうしても順張りの短期筋の影響を受けることは避けられません。

米国で再び感染者が急増するなど新型コロナウイルスの猛威は
続いています。感染者急増は経済再開の影響だということは間
違いないでしょうが、マスク着用やソーシャルディスタンスの
確保など3月に急増した時とは違いある程度の対策が進んでいる
筈ではなかったのでしょうか。

それでもこれだけ感染者が急増しているという現実を考えると
米国人の危機意識の低さがあるのでしょうか。少なくとも感染
者がある程度コントロールできている日本やアジアの人達から
するとそんな疑問が浮かびます。ロックダウン以外米国では感
染者数を押さえることができないのでしょうか。

一足早く経済再開したカリフォルニア州の一部ではバーなどの
営業を即時停止する命令を出したことがニュースになっていま
す。内需型経済の米国で飲食や娯楽などが再び規制されたこと
は経済回復への期待感を低下させるかもしれません。

ややフライング気味に急ピッチで回復した株式市場だっただけ
に改めて感染者の急拡大を嫌気して下げる場面も増えそうです。
一方3月のようにパニック売りで市場が大きく下げ続けるような
ことも現状では考えにくいかもしれません。

流石に売り方も大きな授業料を払いましたから一方的に売り崩
しような売りは出ないのではないでしょうか。買い方も前回は
下げが突然で急激だったのでヘッジする術もなかったでしょう。
しかし今回は実体経済に比べて株価の割高感を指摘する見方も
多くある程度備えは出てきています。

逆に多くの投資家が下値不安を持ちヘッジや空売りで売りポジ
ションが構築されていると、もし反対方向に相場が走り出した
から3月からの急反発のように一方的な上昇もあるかもしれま
せん。

特効薬の開発にはある程度の時間がかかるでしょうが、ワクチ
ンについてはすでに欧米や日本などの医薬品メーカーが開発を
急いでいます。ワクチン開発に成功するとか接種が始まるとか
のニュースで大きく上昇することもあるかもしれません。

3月から急反騰は弱気筋による買戻しによるものでした。ポジ
ションが膨らんだ方とは逆の方向に市場が振れた時にはオーバ
ーシューすることが多いことには注意が必要です。いずれにし
ても月末・月初でボラの高い展開は続きそうです。

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投資の基本に立ち返る

2020-06-28 07:14:19 | 日記
結果から言えば「sell in May」ではなく「sell in Jun」になったよう
です。世界の株式市場は経済再開で景気回復を期待した買いで5月
から連日高値追いを続けました。しかし経済再開した欧州や一部の
米国の州では感染者が再び増加しました。改めて経済回復とコロナ
対策の両立が難しい現実であると市場は認識したのではないでしょ
うか。

米国株ではナスダック市場が今月高値を更新した一方NYダウは2万
8000ドル手前で失速、26日の水準は5月以降の上昇をほぼ吐き出し
た格好です。ダウ採用30銘柄のうちエネルギー、銀行、保険が2銘
柄今回のコロナ禍で大きな影響を受けたウォルト・ディズニーや
ボーイングそれに化学で2社、景気敏感株のキャラピラーで11銘柄
を占めています。

ハイテク中心で高成長期待の高いナスダック市場とオールドエコノ
ミー企業がかなり含まれているNYダウ市場との差が出るのは当然
です。コロナ前は個人消費がGDPの7割を占める米国経済は米中
通商摩擦でも影響を受けにくく好調を維持していました。しかし頼
みの内需型経済にコロナが直撃したのです。

世界の中央銀行の緩和策の強化や政府の財政支出が未曽有の額に達
したことから世界の株式市場は3月の急落から急回復しました。市場
関係者の予想を超えた回復をもたらしたものは下げにかけた売り方
の買戻しと経済回復が早まるといった期待感からでした。

しかしワクチンが開発され多くの人が接種を受けられるのはまだ先
の話です。それまでは感染予防策を徹底するほかにはありません。
コロナが終息する前に経済再開を急げば感染者の再拡大が避けられ
ないという現実が投資家を冷静にしました。熱狂は冷め足元の現実
を見つめなおす動きが6月中旬以降の市場の動きです。

世界的なカネ余りから業績の回復以上に株価が回復した銘柄も多く
ありました。コロナで大きな打撃を受けた空運、外食、レジャー産
業は当面は感染症対策から再開しても客足の戻りは鈍いでしょう。
ビジネス上では赤字解消には程遠い状況です。業績の裏付けのない
上昇は脆いものです。

一方コロナ禍で伸びる業種や企業もかなりあります。むしろ成長産
業の一角はコロナをキッカケに成長速度が加速しそうです。当面は
指数全体は上値が重く感染状況によっては下値不安が消えないでし
ょう。しかし危機のさなかでも成長し続ける企業はあります。その
企業を見つけうまく下値を拾えれば大きな成果が期待できそうです。

中長期投資家が狙うのはPBR1倍を割りこんでいる企業でもなくPER
が割安な企業でもありません。今後数年あるいはそれ以上に成長でき
る企業です。次回の更新は30日を予定しています。
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カリスマたちの次の一手は?

2020-06-26 05:59:39 | 日記
小売り銘柄の驚きの強さが市場で話題になっているようです。業種別
日経平均の「小売業」は24日年初来高値を更新しました。一人10万円
の特別給付金が予想以上に消費を押し上げているようです。もっとも
一時的な動きで好調は永く続かないという見方もあります。

外出自粛で消費が強制的に抑えられてきた反動でネット通販に加えリ
アル店舗での売り上げも増加しましたが、コロナの終息も見えない状
況で経済の先行きは予断を許しません。今回は給付金の支給が思わぬ
追い風となりましたが、まだ2ヶ月程度の短い期間での現象です。

会社員の今年の夏や冬のボーナスの減少はほぼ間違いありません。可
処分所得が継続的に増加しなければ消費の腰折れは意外に早く訪れる
かもしれません。

日本の小売業ではニトリやファーストリテイリングのように実店舗主
体の企業の強さが目立ちます。両社の共通点は扱うものが違うとはい
え製造から販売まで一貫して手がけていることで高品質・低価格が消
費者の支持を得ているからです。

しかし世界的な流れは実店舗主体からECにシフトしています。アマゾ
ンに対抗すべく米国ではウォルマートがネット起業を買収してEC強化
に動いています。ディスカウント店もネット通販を強化しています。
結果も出ているようです。

しかし現在のところ日本では小売業の勝ち組といわれている企業でも
ECの比率は低いままです。米国で起こったことは数年後日本でも起き
るといわれています。ましてコロナ禍で人との接触をできる限り避け
るには実店舗に行くよりもECを利用した方が遥かにリスクは抑えられ
ます。

コロナをキッカケに10年かかる変化が2、3年に加速するとの見方も出
ています。ファーストリテイリングもニトリもオーナー企業であり経
営手腕は市場から高く評価されています。今後両社が実店舗主体から
ECに舵を切るのか、あるいは別の方針を示すのか注目されます。

今回大きく躓いたSBGの孫氏は今後どう出るのか。3月には反省はす
るが、委縮はしないと発言しました。コロナ禍を受けて保有資産を売
却して財務改善と自社株買いで守り優先に転じたように思えます。今
後もカリスマたちの動きが注目されます。
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オリンパス

2020-06-25 06:22:23 | 日記
経済活動の再開で景気回復が早まるという見方は株価上昇に繋がり
ます。明の部分にあたります。一方活動の再開で人々の動きが活発
になれば感染リスクは高まります。これは暗となります。残念なが
ら今のところ二つの項目は反比例します。5月の株式市場は経済再開
という明の部分にスポットライトが当たり世界の株価は回復が鮮明
でした。

しかし6月になり経済再開で感染者拡大が目立つようになり株価は軟
調な展開を強いられています。特に米国では経済活動再開をいち早く
開始したアリゾナやフロリダ、カリフォルニアといった州での感染者
急増が懸念されています。反対に米国で最も多くの感染者を出したニュ
ーヨーク州では経済再開に慎重な州では感染者は沈静化しています。

もっともアリゾナやフロリダでの感染急増は今度本格的な経済再開を
目指すニューヨーク州の対応も難しくしています。ドイツでも食肉工
場での集団感染が判明するなど少しでも気を緩めれば終息への期待が
大きく後退します。市場ではかなりコロナに対する体制は増していま
すが、依然として大きな悪材料には違いありません。

24日のNY市場では感染再拡大を懸念した売りがこれまで期待先行で
反発した銀行や空運株など景気敏感銘柄の下げが目立ちました。この
グループの本格反発はまだまだ先の話になりそうです。

オリンパスがデジカメなどの映像事業をファンドに売却することを発
表しました。映像事業は前期まで3期連続で赤字を計上するなどお荷
物でした。オリンパスは昨年物言う株主から取締役の受け入れを決め
ました。生え抜きだけの経営陣だけでは様々なしがらみがあり大胆な
決断ができない部分もあったと思います。

映像事業の売却は外部から目が経営に反映された良い効果の部分でしょ
うか。昨年オリンパスがファンドからの取締役受け入れを発表したオリ
ンパスは経営改革が大きく進むという見方から大きく上昇しました。

もっとも医療事業が大きな柱に育ったオリンパスと違って主力事業でも
競争力が落ちている企業ではなかなか負の遺産を処理するといった改革
ができるかどうかは不明です。しかし現状維持は企業体力を奪うだけで
す。

かつて経営不振で会社存続の危機に陥ったNECはパソコンなどの不採算
事業の切り離しで競争力のある通信・ソリューションなどに経営資源を
集中したことが奏功して業績を立て直すことができました。株価は2012年
から5倍近くまで上昇しました。不採算事業とはいえ事業売却は売り上げ
減に繋がり躊躇する企業もまだ多いようです。

コロナが終息しても収益率の落ちた事業を抱えたままでは成長分野に経
営資源を集中することもできません。オリンパスに続く企業が増えれば
増えるほど日本企業の評価も高まります。

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もうはまだなり

2020-06-23 15:06:17 | 日記
本日の東京市場の大引けは前日比111円高の2万2,549円でした。前場の
ザラ場中に米中通商協議や中東情勢緊張化に繋がるニュースでアルゴリ
ズムが反応して急落する場面がありましたが、その後買い戻されました。
後場は2万2650円を挟んで小動きでしたが、引けにかけて売り物に押さ
れ上げ幅が半分程度に縮小しました。

東京市場はNYダウよりも戻りが大きく今月高値を更新したナスダック市
場には及びませんが、底堅く推移しています。結果的にコロナによる感
染者、死者数とも欧米に比べて少なく経済再開のテンポも速いというこ
とが日本株の評価に繋がっているのでしょうか。

日経平均はコロナショック後の戻り高値が現在のところ6月9日の2万3,178円
です。このまま再度2万3,000円を回復するのか、あるいは3月からのラリー
の余熱で相場が高値圏にいるだけで調整局面入りも警戒しなければならない
のか分水嶺に差し掛かっているようです。

投資指標から米国株の割高感を指摘する見方は多く、米株が調整すれば日本
株の下げは避けられません。全体からすれば上値追いには慎重な見方が多く
投資家の警戒心は高いようです。一方多くの投資家が強気に転じれば当面の
天井は近いという経験則もあり、ひょっとしたら「もうはまだなり」なのか
もしれません。

短期投資はロスカットなど投資ルールを決め基本順張りでの対応、中長期投
資家はコロナ禍でも成長を続けられる銘柄の選別が重要なのかもしれません。
まあ小回り3ヶ月説からは次の上昇があるとしても当面は日柄調整可かも知れ
ず新規に買うなら下げたところを狙いたいところです。押し目買い待ちに押
し目なしの銘柄を選べれるかどうかが今後の投資成果に繋がりそうです。
24日は急用のため更新はお休みします。
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