kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

新たな不都合な真実

2021-10-20 06:33:36 | 日記
NYダウの下げの影響は限定的だったようです。決算発表前の19日の東京市
場は堅調な値動きでした。ナスダック市場が上昇したこともあり225指数に
影響する東京エレクなどの半導体関連銘柄やキーエンスファーストリテイリ
ング、任天堂などの値嵩銘柄の上昇が大きかったようです。

今週後半からスタートする決算発表ではやはり蓋を開けてみないと本当の姿
は分かりません。米国のように好調な決算が株価の上昇を後押しする展開に
なれればよいのですが。

米国企業と日本企業とでは為替の影響度、中国景気の動向それに国内景気の
先行きなど異なった結果が出ることも予想されます。日本株特有の材料には
目を向ける必要があります。

114円台まで進んだ円安は今期の企業の想定レートを大きく超えています。
その分大幅に進んだ円安での泣き笑いがハッキリしそうです。またWTI原油
が80ドル台に乗せたことで期初の予想とは違い大幅な原油高です。こちらも
企業業績に大きく影響するようです。

原油の先行きに関しては北半球で暖房需要が高まる冬にかけてはさらに上昇
するとの見方で今年年末までには88ドル程度、年明けには100ドル近くまで
上昇するという予想もあります。

一方OPECプラスは11月には増産(減産規模の縮小)ペースを速める決定を
下す可能性が高く米国ではシェールオイルの増産が本格化する可能性があり
現在の高値は長く続かず年末までには75ドルくらいまで下落すると専門家の
間でも見方が分かれています。

原油高は企業のコストアップ要因だけでなく、ガソリン高は車社会の米国で
は消費の下押しになります。インフレ懸念が一段と警戒され金融政策にも影
響します。FRBがインフレ懸念の高まりを警戒して利上げを急げば市場がシ
ョック安に見舞われるかもしれません。

天然ガスや原油それに石炭の現在の高騰は欧州中心に広がったカーボンゼロ
という動きを拙速に進めた結果という見方もあります。再生可能エネルギー
への移行にはかなりの時間がかかり、莫大なコストもかかる。化石燃料を安
定的かつ安価に提供し、余裕を持って再生可能エネルギーへの移行を進める
べきだった。

天候に左右されやすい再生可能エネルギーへの傾斜が有事の時には今回のよ
うに化石燃料価格の高騰を招くという不都合な真実がありようです。脱化石
燃料という流れで政策的に開発を制限すれば化石燃焼の供給余力が低下します。

地球温暖化防止のためには必要な政策であっても今回のように欧州で風が例
年のように吹かなければ、脱原発を進めている欧州では化石燃焼に頼るしか
ありません。同じ化石燃焼でもCO2排出量の少ない天然ガスに需要が集まれ
ば価格は高騰します。

天然ガスの価格高騰で需要は原油そして石炭にシフトすれば一時的にはCO²
可能エネルギー比率を引き上げるには絶妙なバランスが欠かせません。
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