kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

目前に迫る不安材料

2021-10-10 07:18:47 | 日記
期待先行の株高の脆さを今回は露呈しました。8月下旬から始まった急騰で
日経平均は31年ぶりの水準まで上昇したのもほんの一瞬でした。9月中旬に
高値を付け下旬から10月初旬まで下落が続き3万円後半まで上昇した日経平
均は5日には2万8000円を割り込みました。

菅政権は支持率の低迷から抜け出せず、コロナの感染急拡大も重なりこのま
までは総選挙で自民党は大敗するという不安が8月に日経平均が年初来安値を
付けました。しかし菅首相の総裁選不出馬から自民党の大敗リスクは後退し
ました。改革派の河野氏が総裁選で勝利すればゲームチェンジャーが起きる
という期待で海外短期筋の大量買いが相場を急騰させました。

しかし岸田氏が総裁に選ばれ一気に期待は萎んでしまったようです。急騰
急落を経て残ったのは急落過程で値ごろ感からの押し目買いによって増加
した信用買い残でした。日経平均が3万円を回復した時には業績面からみて
割安感の強い日本株が正当な評価されたという見方も出ていました。

中間決算で上方修正が相次ぎ本当に日本株は過小評価から抜け出せるのかが
再び3万円回復できるかのポイントになります。日本企業へ大きな影響を与
える中国景気の減速が日増しに懸念を強めています。8日に発表された安川
電機の業績を見る限り懸念は杞憂に終わりそうです。

決算を受けてこのところ調整色が強かった同株が反転するのか、市場の声を
聴きたいところです。もっとも中国関連銘柄が安川電機同様に好調な決算を
発表できるのかどうかは分かりません。中国恒大集団の経営危機が中国の不
動産価格の下落を招き先行き不透明感は強いままです。

政府が共同富裕という政策を打ち出したことから中国経済の屋台骨でもある
不動産投資の減速は避けられないようです。不動産価格の下落が個人消費に
も影響がどこまで広がるかもポイントです。

また来年2月の北京オリンピックを成功させるためにコロナ対策の強化も不
安材料です。中国はゼロコロナを目指していることから何としてもオリンピ
ック前に感染拡大は避けたいところです。厳しい政策で経済が一時的に犠牲
になる可能性もあります。

原油や天然ガスなどのエネルギー価格の上昇はインフレ懸念を強めます。イ
ンフレ懸念の高まりは利上げの前倒しに繋がる恐れもあります。東京市場は
当面、中国経済の鈍化による企業業績の伸び悩みやインフレへの警戒感が
相場の足かせになりそうです。これらの懸念材料を消化して年末高にもって
いけるのかどうか答えはまだ見えていません。

次回の更新は12日を予定しています。
コメント
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