Mili吉田のブログ

Miliのドラマー吉田翔人です。
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リクエスト便乗企画 第2弾 3部作ドキュメント ~学園祭~ 第1話:はじめの一歩と謎の嘘

2009-11-22 10:48:42 | 日記
えー、先月に、リクエスト便乗企画 《超短期型ドキュメント ~体育大会~ 上・下》 という話を書いたんですが、なにげに結構ご好評いただいてありがたいかぎりでした。
あの後くらいから、修学旅行や文化祭なんかの思い出も書いてください、みたいなリクエストがちょくちょくありまして。
でもそればっかりになってしまうと、なんか自伝みたいなブログになってしまうんで、ちょいと自重してました(^^;)
そしてもう1つ。。。 「なんでドラムを選んだんですか?」 って質問もちょいちょい来ます。 確かに1番とっつきにくいパートですよね。
高校からバンドをやりだした僕ですが、中3の文化祭でドラムにはさわってました。 というわけで・・・

今日はその質問の答えとリクエストを合体させて、『3部作ドキュメント ~学園祭~ 第1話:はじめの一歩と謎の嘘』 というのをお送りしたいと思います。
調子に乗って3部作です。笑  気長にお付き合いください。 あと、決して小説を書いてるわけじゃなく、ただただあった事をそんな風で文章にしてるだけなんで、今のとこ来てませんが、書き方や文法がどうとか、そういった苦情は受け付けません(^^;) 書きながら、語尾の感じとか統一感無いよなーとかわかってるんですが、一応ブログの延長ってことであえてそのままにしてあります。
お時間のある方はどーぞm(_ _)m



季節は初秋。。。 真夏の灼熱体育大会を終え、生意気ながら燃え尽き症候群に陥っていた私こと吉田翔人は、『受験』 という人生最大の山場を控え、気分は一足早い寒冷前線が到来したかのような、鬱に鬱を重ね、鬱で塗りつぶしたものになっていました。。。
いつものように時間ギリギリで登校して自分の席に座り頬杖。 軽めの溜め息を吐きながらも 「まぁなんとかなるさ」 と持ち前の楽観的な性格で踏みとどまっていたある日の朝。
担任の先生がチャイムと共に、『あるお知らせ』 を持って教室にやってきた。

「はい、みんなー。体育大会も終わってお疲れだろうけど、そろそろ文化祭の話を進めるぞー」
あぁそっか。もうそんな時期だっけか。。。 といっても体育大会の時のような熱血な感じではなさそうだし、平和に楽しくお祭り気分で出店のたこ焼きでも食べてれば終わるんだろな。
そう思って、重い瞼を伴った目を擦りながら、なにげなく視線を窓の外に泳がせる。。。
視界に捉えたのは、老朽化が懸念されながらも建て直すまででもない、中途半端な古さを持つ体育館。 僕が夏まで部活で使っていた馴染みの場所だ。

そして同時にフラッシュバック。 僕が入学した時、当時3年生だった先輩達が、文化祭のそれっぽいステージの上でバンド演奏を披露してくれた事を。
それは、当時の僕にはとても新鮮で、忘れられない感動でした。 今はどうかわかりませんが、当時は学園祭といったらバンドって時代だったんですよ。

そんな古い記憶を呼び起こしながら、教壇の横でいつもと変わりなく話す先生の文化祭のお知らせとやらを聞いてました。
そして話は、やはり今年もある 『バンド演奏』 について。 話を要約すると、出演希望者は来週末までに学園祭実行委員に出演希望用紙を提出しろ、とのことでした。
はっきり言って、やりたいんだけど・・・、んー・・・なんかやりたくない感じ・・・笑

やりたい理由は1つ。先輩の演奏を見て、自分も3年になったらやってみたいと、漠然と思っていたということ。
問題はやりたくない理由。。。 1つは、実は人前で何かしたりとかは緊張してNGなタイプで、出来れば縁の下の力持ちぐらいで終わらせたいという性格だということ。
2つ目は、ギターやベース、果てはドラムなんてもんにいっさいの経験が無く、文化祭までに披露できるレベルまでもっていける自信がまったく無かったこと。
特に前者の理由が大きな問題となって僕の前に立ち塞がっていました。 体育大会の時の競技長だって不可抗力みたいなもんだったし。。。
そんな事が一日中、頭の中をグルグルと廻り廻って、結局結論を出せずにその日は下校時間となりました。

翌日。。。 珍しく昨日から揺れっぱなしの天秤を抱え登校していた僕。 いつもだったら、「はっ! 忘れてた!」 とかいうおめでたい思考と共に完全回復しているはずなのに、どうやら今回はいつもと違うようである。。。 今思えば、それだけ僕にとっては、ホントにやりたい事だったんだなと思います。
煮え切らない気持ちを、どうにかして煮立たせてやろうと火加減を調節したりしながら、その日もいつもの学校に到着。
見慣れた風景に見慣れた校舎。見慣れた階段を1段ずつ昇っていたその時・・・それは突然やってきた。

「翔人君ってドラム叩けるの??」  階段の踊り場で突然、女子にこう声をかけられた。
・・・・・・??? はい??? 何の話??  その時の僕の頭の中はそんな感じでした。笑   あまりに突然過ぎて言葉の1つも出なかったんです(^^;)
そんな僕を少し怪訝そうな目で見ながらも、彼女は続ける。
「この前・・・えーっと、誰だっけなぁ? 誰かからそんな話聞いたんだけど! 凄いねぇ!」
・・・いやいや、誰っすかそんな根も葉もない勝手な事を言ったのは・・・。そんな話は誰にもした覚えがありませんが?? てか叩けないし!!(これに関しては未だに謎)

この時。これがターニングポイントだったのかもしれません。
ここで、「ドラムなんて叩けないよ」 とか 「誰がそんな事言ってたの?」 みたいな事を言ってたら、今の僕は無かったのかもしれないです。。。
そして、実際にこの時に僕の口から飛び出した言葉。それは・・・
「うん、叩けるよ。 でもそんなに上手じゃないけど、少しぐらいは・・・」
・・・という、嘘つきオオカミ少年もビックリな大嘘!!笑  完全に彼女の中では叩ける人になってらから、勢いに負けてつい・・・。

すると彼女は、「へー、凄ーい! じゃーさぁ、今度の文化祭のバンドでドラムやってもらってもいいかな?」 と晴れやかな顔で言い放つ。
僕はすぐに、うわぁ・・・どーしよ・・・ヤバイ・・・。 と、わかりやすい動揺・・・。 そしてそれを悟ったのか彼女はこう続けた。
「ダメかな? ・・・あ! そっか! もうどっか他のバンドに誘われてるとか?」
・・・!!! それ!! それだ!! そう言ってこの場を回避するしかない! と思い 「実はそうなんだよねぇ」 と言おうとしたまさにその時!
「あれ? でも確かバンドは複数掛け持ちしてもいいって話だよね?」 と、思い出したように彼女は残念なお知らせを僕に告げた・・・。
「そ・・・そうなんだぁ・・・」 っと引きつりまくって答える僕。 臨界点・・・。年貢の納め時です・・・。

「じゃ、お願いしてもいいかな??」  そんな切な願いを真剣に向けてくる女子の顔を前に 「ごめん、嘘でした!笑 」 なんて言えるはずもなく・・・
「りょ・・・了解・・・」  と、喉の奥から振り絞るような声で答える僕・・・。  やってしまった・・・。 ギガントヤバす・・・。
僕の心中など知るはずも無い彼女は、感謝の言葉と上機嫌なオーラを置き土産に、その場を去っていった。。。

翌日から、吉田翔人はドラムが叩ける! という噂が、瞬く間に学年全体に響き渡り、この後僕を苦しめる事となります。
そして僕は諦めたかのように、ある決意をします。  言ってしまったことはしかたない。 こうなったら 『この嘘を真実に変えるしかない・・・』


・・・・・・今回はこんな感じにしときますねぇ。 いつものことながら長いでっしゃろ??笑  活字が苦手な人ごめんね(^^;)
奇遇な事に、山ちゃんも前に似た感じで書いてましたね! 僕も読みましたが面白いです。笑  当事者ですが。。。
次回予告・・・ 『3部作ドキュメント ~学園祭~ 第2話:自業自得と初体験』
もがき苦しむ吉田翔人を鼻で笑いながら読んでください。。。