ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

春に向けて

2020年09月30日 20時06分39秒 | Weblog
まだ仲秋であるにもかかわらず、そろそろ春に向けての準備を始めなければならない。
つまりは花壇整備と苗の植え替えだ。

5月~6月に植えた夏の花はそろそろお役ご免となる。
とは言ってもまだまだ盛んに花を咲かせており、もったいないとも感じる。
特に「ペンタス」「インパチェンス」「日々草」などは、見た目は盛夏の頃と何ら変わりはなく、可愛そうだなぁと思えてならない。


先日「そろそろ植え替え時期だなぁ」と思い、写真として残しておいた。
ピンク系の花が「ペンタス」。
購入は100円ちょっとの小さな苗だったが、大きく成長すれば50㎝ほどの高さまでになる。
しかも手入れは週に一度程度で十分であり、いたって楽だ。


オレンジ色の小さな花はポーチュカラ。
これも時々切り戻しをしてあげるだけで手間いらず。


紫の花はブルーサルビア。
これもほぼ植えっぱなしで大丈夫。
要はあまり手間暇をかけずに育ってくれる花ばかりということ。(笑)

ホームセンターへ行けば、春の花の代表格でもある「パンジー」の苗が売られていた。
「もうちょっとだけ今のまま咲かせ続けてやりたいけど・・・やる時にやらなきゃなぁ。」
いつものことだが、決断が鈍る。
それでも、花壇とプランターの花を抜き取り土をならすのに一日。
花壇に苗を植えるのに一日。
そしてプランターへ植えるのに一日。
完全に植え替えが終わるまでほぼ丸三日はかかってしまう。
苗と球根だけでもぼちぼち買っておこう。

夏の花さん、ありがとうね♪





孤高のブナ「あちこちで桃色」

2020年09月30日 00時37分18秒 | Weblog
嘗ての煙害の爪痕を目の当たりにしながら稜線を歩いた。
晴れていれば周囲の新緑の山々と青空との見事なコラボレーションが見られたであろう。


進行方向右手には樹木などの植物が生息しているが、左手には一切何も無くガレ場ザレ場となっている。


左手は、時にはまるでバリエーションルートの様な牙をむきだした岩稜地帯となっていた部分もあった。

ガスってはいたが今朝程の濃さは無く、徐々に視界が明瞭になってきている様な気がした。
その証拠にアカヤシオツツジの桃色が遠目からでもはっきりと見て取れた。


やっぱりこの時期の低中山と言えばアカヤシオツツジに限る。
その他にも山ツツジなどもあるのだが、この純和風な「桃色」の花びらが好きだ。


ピンクと言えばピンク色かも知れないが、自分の目にはどうしても「桃色」という表現が当てはまっているとしか思えない。

この後、けっこうあちこちでアカヤシオツツジの桃色を目にすることができた。

孤高のブナ「青葉茂れる頃」

2020年09月10日 23時26分26秒 | Weblog
ガスの中から唐突に現れた一本の樹木。
しばし見とれるように立ち尽くす。
「これがそうか・・・」
周囲の状況がはっきりと見て取れないため、「孤高」というフレーズがどれだけ当てはまっているのかは分からない。

一瞬ガスが薄れてくれた。


「なるほど・・・」と納得できるまでには至らないが、それでも「孤高」という言葉の意味が徐々に分かってきたように思えた。

熊笹が生い茂る斜面を下り、やや遠目から見直してみた。


「孤高か・・・なるほどなぁ」と、呟いた。

以前北海道に家族旅行で出かけ、おきまりの観光コースではあったが富良野や美瑛を訪れ「パッチワークの丘」や「○○の木」と呼ばれるポイントをまわった。
広大さではとてもかなうはずもないが、なんとなくその時の情景を思い出した。


天気が良くて、地面の草もブナの木の葉ももっと青葉が茂る頃になれば、今日とはまた違った感動があるんだろうなと思う。
しかし、この濃いガスの中でもその孤高の存在感は十分伝わってきている。


N君、なかなか絵になっているね♪

帰りもこのコースを通ることになっているので、先を急ぎ「波平ピーク」を目指す。


標高僅かに1500m程度でこのむき出しの岩肌。
これも銅山煙害の名残なのだろうか。
この先、このような煙害の名残と思えるポイントをいくつも通過することになった。

孤高のブナ「ちょっと幻想的・・・」

2020年09月06日 23時35分18秒 | Weblog
目指す中倉山の標高は凡そ1500m。
低山と言えば低山であり、中山とも言えようか・・・。

ここまで来れば急登攀は殆ど無く、緩やかに標高を稼げばいいだけだが、途中で明らかな分岐点に遭遇した。
事前に調べた時にはこの分岐点は無く、バリエーションルート特有ものであると分かった。
自分たちの現在地は分かる。進むべき方角も分かる。
だからコンパスを用いればどちらどちらへ進むべきかは明瞭だ。
ただ、どちらへ進んでも中倉山方向のようだったので、中倉山山頂の側面を通るコースと、直接山頂を目指すコースであろうと推測した。
選んだのはもちろん直接山頂を目指す(であろう)コース。
「ここに分岐点あり」と、地図にポイントを記入しておいた。

程なくして今度は中倉山の稜線へと出た。
周囲は360°ガス、本来であれば日光や群馬方面の山々が一望できるらしいのだが、今日はそれは叶わぬ事。
北西へとコースを取り、山頂を目指した。

山頂を示す指標はすぐに分かった。
「低山だったけどけっこうきつかったね(笑)」
「明日筋肉痛かもしれませんよ(笑)」


稜線の向こうに見える中倉山山頂を示す指標。


アルプスのような3000mオーバーであれ低山であれ、周りの風景が見えず(分からず)、ただルートに沿って登っただけの場合、「やっとてっぺんかぁ」とかいった実感はそれほど湧いては来ない。
まぁ今日に限っては目標は「孤高のブナ」を見ること。
そしてもう一つ、これまた誰が名付けたかは分からないが「波平ピーク」と呼ばれるポイントがあるらしい。
この二つを見ることが最大の目的だ。


先ずはお疲れ様でした。

ここは写真を撮っただけでスルー。
ここからブナの木まではそう遠くはなく、10分も進めば着くはずだ。

一層ガスが濃い。
稜線の南西側は草木が茂り、これから夏になればより生い茂るのだろうと思う。
ところがだ。
反対側の北東側は、まるで森林限界線を越えた岩稜地帯と言っても過言ではない。
それほどまでに過去の煙害の厳しさを物語っていた。


稜線の南西側(左側)。
なんとなく幻想的だった。

これほどまでにガスが濃く目視が効かない状況で、果たしてあのブナの木を見つけることはできるだろうか。
やや心配になってはきたが、ネットの画像で見る限りはそれなりに広い場所にぽつんと一本だけ目立っているのだからたぶん・・・。
緩やかなアップ、そして緩やかなダウン。
地図の通りだ。
「ん~そろそろなんだけどな・・・」
予め地図に記しておいたブナのポイントとにらめっこをしながら進む。
だが、あまり地図ばかり見てしまうと転倒の危険がある。
目を凝らし、立ち止まってはこの濃いガスの中に間違いなく存在するブナの木を探した。
(「こりゃぁ厳しいな。本当に何も見えない。」)
そう思うと尚のこと見たくなってくるのが人というもの(笑)。
数メートル進んでは立ち止まり目を凝らす。
その繰り返しだった。
そして遂に・・・。




孤高のブナ「アカヤシオツツジ」

2020年09月02日 21時52分15秒 | Weblog
やっと稜線沿いのルートへと出ることができホッと一息つく思いだった。
(「これで少しは楽な登りになるかな・・・」)
そんな思いで緩やかさを体感した。


相変わらずのガスで周囲の状況を十分に確認できるには至らず、ルートファインディングのミスには注意が必要だった。
そしてもう一つ・・・
熊の出没である。
出会ってしまったらこれだけはどうすることもできない。
知りうる限り、できうる限りの対応をするしかない。
先ずは「出会わないための対策」が重要だ。
羆と比べれば、人を恐れ自ら人に近づくことは滅多にないと言われてはいるが、相手は自然界に君臨する野獣だ。
「こうすればこうなる」的な、方程式の様な訳には行くまい。
それにこのガスじゃ遠目に発見することは難しいだろう。
更には、さっきから明らかな熊の痕跡(糞)を何カ所かで見てしまっている。
そんな不安要素を抱きながらも先を急いだ。

ふと足元に白っぽい花びらが幾重に折り重なり落ちていることに気付いた。
「ん、シロヤシオツツジか・・・。いやそれにしては花びらが小さいし薄いなぁ。」
ひょっとしてと思い上を見上げると・・・桜だった。
確かに木肌は桜特有の横縞模様だった。


画像では分からないが、あきらかに淡い桜色の花が咲いていた。
巷の桜はとっくに散ってしまっているが、山桜は今が春なのだ。


ガスってさへいなければねぇ(苦笑)

いろいろな物の発見があった。
今度は何と蝉の抜け殻だった。

ちょっと分かりにくいが、赤丸で囲んだ部分に抜け殻があった。
そして下には・・・


熊との遭遇に不安を抱きながらも、遅い春と早い夏との出会いに一喜一憂であった。

途中にちょっとした高台のような岩を発見。
晴れていれば遠方まで見渡せるんだろうなぁと思い立ってみた。


N君ハイ、ポーズ!


「晴れろー!」と大声で叫びたかった。
今日の天気予報はいつ降られてもおかしくはない予報で、できるだけ早めに登頂し下山したい。
天候の回復が見込めないことが分かっていただけに、雨が降られるよりはまだましだった。

どこまで行ってもセピアカラー一色の世界に、僅かに新緑の薄黄緑が混じっているだけで、さっき見た桜以外の暖かみのある色は無かった。
「まっ、今日の目的はブナの木だから、仕方がない」と割り切っていた。
・・・が、忘れた頃に異様に目立つピンク色が!


やっとだった。
やっとアカヤシオツツジが咲いてくれていた。
しかし、考えれば分かることで、今までの標高が低すぎただけなのだ(笑)。
それなりに標高を稼げば自ずと出会えるチャンスは生まれてくるだけのことだ。


アカヤシオツツジのアップ。
今日はこの後、あちこちで出会うことになった。