ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

時にはのんびりと:車中泊

2011年12月28日 23時12分55秒 | Weblog
女房とのゆったりトレッキングに刺激された訳ではないが、心臓をバクバクさせるばかりが登山ではないとあらためて思った。
今回はソロでのんびりとトレッキングを楽しみたいと計画し、那須方面へと出かけた。

早朝に家を出発しても十分間に合うのだが、どうせソロだし、せっかくだから車中前泊を楽しんでしまおうと計画を立てた。
休日前の夜に出発し、目指すは茶臼岳の南にある「白笹山・南月山」だ。
那須ICを降り、「沼ッ原調整池」へと車を走らせた。
・・・が、なんと途中でゲートが閉まっており、しかも「冬季期間中もこのまま閉鎖します」とか何とか書いてある看板があるではないか。為す術なく来た道を戻った。

悔しいが営林署相手に勝てるはずもなく、別ルートで南月山を目指すべく、茶臼岳ロープウェイ駐車場へと向かった。
時間は夜の11時をまわっていた。
夕食は食べてきたのだが、このまま眠るだけじゃもったいない。
さっそく湯を沸かした。
「さぁて、ラーメンラーメンと!」


今回のトレッキングでは、湯を沸かしたり調理のためのバーナー器具は実際には山へ持って行かない予定だ。
たまには使ってあげないと機嫌を損ねてしまうと思い、「エスビットクックセット&固形燃料」で一切をまかなうことにした。

バーナー類は夜食時と朝食時のみに使用。
そして使用する器具は、10年以上も昔に購入したコールマン製。
メンテナンスだけはしっかりとやっているのでまだまだ現役のギアだ。
しかし、アウトドア向けとは言っても、ファミリーキャンプタイプのギアだけに重く嵩張るもので登山向きではない。

ワンボックスカーは、車内にちょっとしたスペースを作ることが可能で車中泊にはもってこいの車だ。
ただ、所詮は狭い空間だけに、ガスを使用する以上は換気に気をつけなければならない。
かなり寒さを感じたが、ベンチレーションとして窓を少し開けた。

深夜の駐車場に怪しげなワンボックスカーが一台。
ヘッドランプの灯りがもれ、ラーメンをすする「ズズーッ、ズズーッ」という音だけが響き渡っている(笑)。

腹を満たし、後はシュラフに入って眠るだけだ。
だが、やはりこのまま眠ってしまうのはもったいない。
シートをフラットにし、シュラフに下半身だけを入れささやかな一人宴会の始まりだ。
酒肴は乾き物だけだが、こんな夜は気分や環境だけで十分楽しめる。
酒は飲めない自分だったが、缶ビール2本と缶酎ハイ2本を飲んだ。
体内から暖まったところでシュラフにすっぽりと入り眠った。
おぉ~ダウンのシュラフはやっぱ暖ったけぇ~♪



翌朝はほぼ日の出と共に目が覚めた。
東の空には朝日が輝いている。
車外に出て一服するが、10月下旬の那須はさすがに寒かった。

今日の予定はいたってのんびりトレッキングだから、早朝から分単位で準備を急ぐこともない。
ゆっくりと朝食の準備を進めた。


メニューはご覧の通り。
パン、バナナ、スープ、そして既に食べてしまったトマト。
いつもであれば必ず「米」を食べるのだが、今日のルートであれば問題はないと判断しパンとした。
食後の珈琲は贅沢にドリップだが、ぼちぼち観光客の車も来はじめゆっくりともしていられない状況となってきた。

歯磨きを済ませ、後はザックを背負うだけ。
今日のブーツはファブリクスのツオロミーブーツだ。
相変わらず自分の足にジャストフィットしてくれており、違和感なく歩けるだろう。

8時30分にロープウェイに乗り、茶臼岳山頂駅へと一気に標高を上げる。


登山者は意外に少なく、家族連れや団体のおばさん方ですし詰め状態。
それにしてもおばさん方というのはいつでもどこでも元気だ。
大声で会話しているだけでなく、時折バカでかい笑い声が響き渡る(笑)。
眠気が一気に覚めた思いだった。

山頂駅は茶臼岳のPEAKではなく、PEAKへはここから更に登攀しなければならない。
しかし、今日目指すルートは南月山。
茶臼岳の頂へは行かず、トラバース気味に南斜面を登る。
そして7割ほどが初めてのルートとなる。

振り返れば真っ青な空が・・・。
絶好の天候に恵まれそうだ。




カミさんを連れて:西の湖

2011年12月26日 22時32分57秒 | Weblog


二十四年ぶりに訪れた西の湖は、蕩々と静まりかえっていた。
「はぁ~疲れた」と言って座り込む女房(笑)。
日頃の運動不足がたたっているぞと思ったが、まぁここまでよく頑張ったとほめてあげよう。



「お母さんにしてはよく歩いた方かな」
「アップダウンが無ければもっと歩けるけど、またどこかに行ってみたい」
よしよし、いい傾向だ(笑)。

二人で湖面を見つめながら山の話をした。
とは言っても、さっきの「リベンジ」の話題は避けた。
何故なら、寝た子を起こすようなことになりかねないからで、せっかく槍ヶ岳への「GOサイン」が出たのだからもうそれで十分だった。

後半はフラットなルートばかりだったとは言え、疲労は蓄積しているだろう。
トレッキングブーツを脱がせ、足裏マッサージをしてあげた。
(こうして点数を稼いでおけば次の登山に行きやすくなるかな・・・)
マッサージをしていると、女房から驚くべき(恐れていた)質問がきた。
「ねぇ、お父さんはどうしてあんな山に登りたいの?」
「あんな山」とはまぎれもなく「劔岳」や「槍ヶ岳」のことだとすぐに分かった。
「やばい!」と思ったが、下手にごまかすよりはここは正直に本音を言った。
「長く山に登っていると、徐々にレベルを上げたくなってくるんだよなぁ。それに難易度、技術度、体力度が高い山ほど『このやろうー』って気になってくるんだよ。かっこつけて言えば挑戦する魅力を感じるっていうのかなぁ。どんなに疲労困憊して苦労した後でも、しばらくするとまた疼いてくるんだよね。」
「つまりは趣味なんだから、理由は十人十色ってことだよ。」
そんなことを言った。
返事はなかった。(それがまた怖い)
しばらくして「お父さんはお酒はほとんど呑まないし、ギャンブルもしないし・・・。だからせめて好きな山だけは好きなように登ってほしいと思っているの。怪我だけはしてほしくないけどね。」
「100%無事の確証なんて何処にもないけど、100%になるよう気をつけるよ。ありがとう。」

それ以上の会話はなかったが、過去の出来事も含めてすべて分かっているからそう言ったんだと思った。
胸につかえていたものが取れたような気がした。

帰り道で野生の鹿と出会った。

「大丈夫。静かに通り過ぎれば安全だから。」
ややビビっていたようだが、初めて見た野生の鹿に嬉しさを隠しきれない様子のカミさんだった。

駐車場まで戻り登山靴を脱いだ。
「あぁ~楽! なんかまたお腹空いちゃった!」
と言いつつ、帰りの車中はずっと眠りっぱなしのカミさんだった。

今日の自分はインストラクターであり、ガイドであり、荷物運びであり、運転手なのだ。






一年ぶりに・・・

2011年12月24日 22時06分06秒 | Weblog
今日は東京へ行き、一年ぶりに二人の友人と会ってきた。
大学時代の4年間を男子寮で一緒に生活した友だ。
「Y川」とは国分寺駅で昼に待ち合わせをし、もう一人の友のところへと向かった。

一年ぶりに三人が揃った。
「遅くなってすまなかったな。待ってたか。」
そしてY川が「おまえの好きな日本酒持ってきたからな。」

いくら話しかけても返事はない。
それでも自分とY川で一方的に話しかけた。
バラやカーネーション、百合の花に囲まれた石に向かって話しかけ続けた。

盃を三つ出し、酒を注ぐ。
ふたつは自分とY川で、もう一つは石の前に置いた。
Y川が「元気なおまえと、もう一度呑みたかったよ」
そして自分から「まぁ待ってくれ。そのうち俺も・・・。そしたら思い切り酔っぱらおうぜ」

「俺達って本当にバカなことばかりやってたよなぁ・・・」
「今にして思えば、穴があったら入りたいことばっかりだぜ」
友が逝ってから一年が過ぎ、もう涙は出ないと思っていたのに、あの頃のことを思い出したらまた泣けてきた。
笑いながら二人で泣いてしまった。

墓前に劔岳の頂で撮った写真を置き、線香と一緒に煙草に火をつけた。
いつも自分が吸っているのは「KENT」だが、今日は「セブンスター」だ。
「ほら誠、おまえの好きだったセブンスターだぞ」
二人たたずみ両手を合わせた。

晴れ渡った東京の冬空。
今日は暖かかった。

カミさんを連れて:あの頃・・・

2011年12月22日 00時21分09秒 | Weblog


湯を沸かし熱いスープを飲みながら女房が作ってくれたおにぎりを食べた。
いつもはFDの米で温かいご飯だが、「手作り」という味はしない。
それだけに今日の昼食はまた格別な味がした。
感謝だ。

「気持ちよくて眠くなっちゃった。」
カミさんはそう言いながら草の上で横たわり暫しの昼寝。
自分はもう一度湯を沸かし、珈琲ブレイクだ。


思い出の男体山に乾杯!



ここから30分ほど歩けば「西の湖」へ着く。
初めての林道コースがどのようになっているのか・・・。

途中、小さな橋を渡った。
水面には真っ赤な紅葉が映っている。


「赤」は正直言ってあまり好きな色ではない。
と言うより嫌いだ。
赤=「○島アン○ラーズ」をイメージしてしまうからだ。
いい歳して子供じみた発想だが、嫌いなものは嫌いなのだ。
まぁ今日に限ってはサッカーは忘れて紅葉を愛でよう。



しばらく林の中をゆっくりと歩いた。
人とすれ違うことがほとんど無く、鳥の声、風に揺れる葉の音、そして自分達の足音意外は何も聞こえてこない静けさだった。

歩きながら、何となく胸に詰まっている思いを女房に話した。
24年前のあのことだ。
「今年の夏、劔岳に行っただろう。やっぱり北アルプスってすべてが半端じゃなく凄いんだよ。感動も辛いことも凄かった。来年も北アルプスに行きたいんだ。」
「うん、どうぞ。」
すぐにOKの返事はきたのだが、まだ北アルプスの何処に登るのかは言っていない。
果たしてそれを言ったときにどんな返事が来るのか・・・。
「上高地から6時間くらい歩くと涸沢ってところに着く。そこから北穂高岳を登って、大キレットっていう難所があるんだよ。そこを越えて槍ヶ岳に行く。24年前に登れなかった槍ヶ岳だ。あの時のリベンジに行く。」

「落石事故」とか、「高山病」のことはどうしても口に出して言えなかった。
ずるいと分かっていながら言葉にできず、「リベンジ」と言ってごまかした。
勘の鋭い女房のことだ。昔のこととは言え、忘れてはいまい。
あの頃はまだ交際を始めて間もない頃で、俺が登山に出発する前日には必ず会った。
心配そうに見つめられたが、俺の方はいたってお気楽ムードだった。
まだ、本当の山の怖さを知らなすぎたからだ。

「うん、わかった。」
とだけ返事が来た。
本当は行ってほしくないんだろうな・・・。
だが、止めたところで諦める俺ではないことも分かっている。
24年間という長い歳月故の、たった一言の返事なのだろう。

24年を経て、初めて二人で山に登った。
長かったが、そのことが本当に嬉しい。

カミさんを連れて:湖畔へ

2011年12月20日 22時10分33秒 | Weblog
下山は1時間30分もあれば終わる。
途中二か所のくさり場があるが、正面を向きながら通ることができる程度のものであり、「まぁ大丈夫だろう」と思っていたのだが・・・。



「ねぇちょっと待って! えっ、やだ、怖い」
(「おいおい、いくら何でもこの程度で怖いはないだろう。」)
「写真はいいからこっちに来て!」
仕方がないので、戻って手を差し出し片手をつなぎながらくさり場を通過した。

場の怖さ、得手不得手ってのは十人十色であることを思い出した。
職場の山中間と一緒に行ったときも、MOCで男体山に登ったときもそうだった。
自分のものさしだけで人をはかってはならない。それが危険につながることを何度も味わってきたのだ。



ここまでくればあとはすべてフラットなルートで湖畔まで行ける。
女房の足取りも軽やかだ(笑)。
将に秋日和。見上げれば青空で、紅葉の季節に緑一色の森の中を歩く。
「どう、ここってなかなか良い場所だろう。」
「うん、すごく気持ちがいい!」
急勾配の岩場を登攀するだけがアウトドアではない。
こうやって緑の世界を歩くだけでも精神衛生になるってものだ。



ほどなくして中禅寺湖西岸の畔に着いた。
この景色にはさすがに女房も感動していたようで、連れてきて良かったと思う。
「どう、疲れたか?」
「こんなに歩いたのって久しぶりかも。」
「でも男体山よりはずっと楽だろう。」
うなずきながら笑っていた。



ここから南に行けば「西の湖」方面へのルートとなり、北へ行けば湖畔沿いに歩いて竜頭の滝方面へとなる。
女房の希望は「西の湖」。
先ずは少し湖畔沿いに歩き、昼食ポイントへと向かった。



ちょうど昼時で腹も空いている。
湖上を吹く緩やかな風が本当に心地よかった。
今日は女房が作ったおにぎりをいただく。
「ほら、夏に登った男体山がくっきりと見えるよ。」
「うわぁ~凄い。あそこを登ったのかぁ・・・。まぁ7合目からだけどね(笑)。」
そんな会話をしながら、ザックからおにぎり、おかず、バーナー等を取り出し準備に取りかかった。


カミさんを連れて:専属ガイド

2011年12月19日 21時44分21秒 | Weblog
進行方向左手に中禅寺湖が見えてきた。
当然右手は戦場ヶ原だ。
しばし立ち止まり二人で景色を眺めた。
女房に地図を見せ現在位置を示した。
そしてトラバースやコル、等高線の間隔の意味等を説明し、今まで通ってきたルートを振り返った。
「へぇ~地図の通りなんだ。 えっ、ちょっと待って。ということは、頂上手前は結構きついの?」
「ちょっと登りになるけど、もう慣れただろう? 」
「うわぁ・・・まだ登るんだ。」





程よい汗をかきながらの登攀だが、これほどゆっくりと登ったのはあまり記憶にない。
それはそれで、たまにはこんなトレッキングもいいものかも知れないと思えた。
いつも時計、高度計、ルートマップ、コンパスとにらめっこをしながらの登山であり、大汗をかいては「水分だ、塩分だ、糖分だ、BCAAだ」と体内をフォローする。
今日はそれほど喉も渇かずトレッキングポールも不要。
点在する紅葉を探すゆとりもあった。



ルートの途中で目に入った朱色は、わずかに数本のみ。
ちょっと残念ではあったが、その分かなり目立っていた。
ここまで1時間30分。
目指すPEAKまでもうすぐのところに来ている。
「ねぇまだ?」
「ん? もう少しだから」
「もう少しってどれくらいなの?」
「はは(笑)、そりゃぁお母さんの足次第だよ」
「そっか・・・」

スタートから約1時間50分で、PEAKに到着。
一般的な所要時間が1時間30分だから、途中休憩を入れてこのタイムはなかなかのものだと言える。



ここで腰を下ろし、行動食を食べた。
そして去年の夏には猿に食べ物を狙われたことを話した。
「あとはただ下るだけだよ。」
「よかったぁ。私にはこの程度でもう十分。」
本音を言えば足慣らしにもならない程のものだが、今日の自分はガイドであり、インストラクターであり、お付き合いだ(笑)。


カミさんを連れて:レベル選択

2011年12月17日 21時34分01秒 | Weblog
紅葉前線が徐々に下りてきている10月。
日光那須方面も色づき始め、単に登るだけでなく愛でることも含めて山に行ってみたくなった。

我が家のカミさんだが、せっかく購入した登山靴やクロージングをもてあましていることに少々不満気味だ。
かといって一人で山に行けるはずもなく、「ねぇ私でも楽に登れる山に連れて行ってよ。」とせがむ。
女房のレベルを考えればおのずと選択肢は狭まってくるのだが、個人的には「紅葉」も視野に入れてのトレッキングとしたかった。
参考となる書籍やネットで調べてみたが、これがまたなかなか見つからない。
結局は以前に登った超お手頃な山である日光の「高山」に決めた。



午前8時には竜頭の滝駐車場に到着したが、予想していた通りトレッキングに来ている人の車より、観光で竜頭の滝を訪れている人の車が圧倒的に多かった。
期待していた紅葉は思っていた程ではなかったが、それでも朱に染まった葉がそこここにあり、立ち止まっては観光客に混じりカメラを向けた。



紅葉の時季に観光目的で日光に来たことは何度もあったがそれは昔のことで、混雑が分かっているだけに今は山に登りに来る時以外はない。
ゆっくりと見たいとも思うが、たとえ平日でも混雑は避けられないのが実状の様だ。

高山登山口からスタート。
いきなりの登攀ではあるが、階段状になった緩やかな登りだ。
これならカミさんでも難無く登れるだろう・・・と思っていたのだが、後ろから付いてくる女房の「ハァハァ」という息づかいが聞こえてきた。
「大丈夫か?」
「・・・・・」
「もっとゆっくり登ろうか?」
「・・・うん・・・お願い。」
スタート直後が最もきつく感じられることは分かるが、今にして振り返れば、早々にデッドポイントに近づいていたんだろう。



斜面を登りながら可笑しくて仕方がなかった。
(「まさか、女房と二人で山に登るとは・・・。まさかだよな。あれほど俺が山に登ることに反対していたのに。)
カミさんがアウトドア、特にトレッキングに興味や関心をもってくれたことは嬉しい。
嬉しいのだが、「何故? どうして今になって・・・」
という疑問にまだ答えは出ていない。
かといって聞こうともしなかったが・・・。
そんなことを考えながら登った。



「休憩入れようか」
「うん、お願い。」
10分程度の長い休憩をするのではなく、5分ほどの小休止を多く入れながら進んだ。
「きついか?」
「初めがかなりきつかったけど、今はもう大丈夫。やっと慣れたって感じかな。」
どうやらデッドポイントを越え、やっとセカンドウィンド状態になった様だ。
ここまで来ればもう大丈夫だろう。
トラバースやコルを歩いたことで心肺機能は落ち着いたと判断した。

With mont・bell:ありがとう!

2011年12月15日 23時27分08秒 | Weblog
下山時においても台風の爪痕をまざまざと見せつけられた。



一体どれだけの強風が吹けば、こんな大木がなぎ倒されるというのだろう。
今こうして無事下山していることが不自然に感じるほどだった。



急斜面でのコースではないが、ここまでの岩場となれば男体山に近いものがある。
「ゆっくりと慎重に、足元をよ~く見て・・・。そう、あくまでも自分のペースで。場所によっては体を斜めにして部分的にトラバースすれば大丈夫。」
などと偉そうにアドバイスをしながら下山を進めた。

樹林帯の中であるが故に、徐々に暑くなってきた。
山頂でいったん冷えた体から汗がにじみ出てきている。
もうすぐ休憩ポイントだ。



ここはケーブルカーが交差する様子がよく見える。
「あれに乗れば楽なんでしょうね・・・。」
そんな声が聞こえてきた。

後ろ姿はまるで遠足にきた小学生の様で、「わ~い、ケーブルカーだ!」
とは、言っていない(笑)。

再び下山を開始する。
「もうちょっとすれば筑波神社の境内の屋根が見えてくるから、そうすればゴールですよ。」
と、自分のすぐ後ろにいるOさんに言った。
それから30~40分ほど経っただろうか。
境内の屋根が見えてきた。
「TAKAさんのもうちょっとって、私のもうちょっととは随分かけ離れていました(笑)。」
Oさんにそう言われた。
確かにその通りかも(笑)。失礼しました。 m(_ _)m



怪我無く、全員無事下山。
軽トレッキングの筑波山だったが、みんなで登ることはやはり楽しい。
多くのことを共有、共感しながら汗を流し半日を過ごす。
そして最後までお世話になりっぱなしだったK島さんには、感謝で一杯だ。
登山における専門的知識と技術を、みんなに分かりやすく説明し、いろいろと助言をしていただいた。
本当に感謝である。

With mont・bell:DESSERT

2011年12月14日 23時29分43秒 | Weblog
やや肌寒い感じもしたのだが、これで下山を始めれば再び汗をかくであろうことは予想できる。
食後は広い山頂を進み、別ルートで下山することにした。



トイレを済ませ、「さぁ行こうか!」となったときのことだ。
何軒もの売店が並ぶ山頂だけに、誘惑的な食べ物や飲み物が嫌でも目に入ってくる。
「ビールかぁ・・・やっぱやめておこう。 ん?! ソフトクリームかぁ、よっしゃ、こっちにしよう♪」
ビールを飲まずにソフトクリームとは、かなりの違いがある(笑)。
実を言えば、山に登ったり下山した後になると、決まってコーラが飲みたくなったり甘い物が欲しくなる。
劔岳の帰りにも、黒部ダムの売店でソフトクリームの看板を見つけるやいなや店に飛び込んだ。
でかいザックを背負い、汚い格好をしたオヤジが「ソフトクリーム一つね」だなどと、後ろ指をさされそうな状況だったが、どうせソロだったし世間の目はお構いなしだ。



買ったのは自分一人だけではなく、少し安心した(笑)。
美味いんだなぁこれが♪

さて、下山だ。
一時間程度の道のりだが、途中の岩場を甘く見てはならない。
安全第一で帰ろう。


With mont・bell:待っててね♪

2011年12月14日 01時05分42秒 | Weblog
山頂は広く、低山だけに売店も多い。
店で昼食を食べて下山することは荷物の軽量化につながるのだが、やはり持参した弁当を食べてこそのトレッキングだ。



みんなには申し訳なかったが、スープが出来上がるまで少々時間をもらった。
「みんな腹減ってるだろうなぁ・・・スマン。 m(_ _)m」
そう思いながらスープ作りをした。



今日のスープは前回の女峰山の時とほぼ同じだが、コンソメは入れず「鶏ガラスープ」をちょい足しに加えて完全な中華スープとした。
そして具材は「肉ワンタン」だ。
そこに「とき卵」を混ぜて出来上がり♪・・・だが、味に厳しい女性陣がいるだけに心配だ・・・。



なかなか好評のようだったが、味は別として、こうして山料理のレパートリーが増えることが一番嬉しい!
「俺だってインスタントラーメン以外の物を作れるんだ」という変な自信がつく(笑)。
そしてこのことは、いつかきっと本格的雪山登山のときに役立つと思っている。
真冬の雪山でのテント泊は、自分の憧れだ。
今はまだすべてのギアが揃っていなくて無理だし、「寒さを楽しむ」なんて、そんな甘っちょろい考えは禁物だろうが、いつか必ず雪山のテントの中で自分で作った料理で食事を摂りたい。
そのためにも「ステラリッジテント・・・できればジュピタードーム」「U.L.スーパースパイラルダウンハガー♯0」「アルパインクルーザー3000」がどうしても必要となってくる。
あ~現実問題が・・・金が・・・。

話が逸れてしまった。
食事はみんなで食べると美味いというのは本当だ。
同じ目的の仲間が集い、汗を流した後であれば尚のこと美味いのは然り。
疲れが吹き飛ぶね!



ここでK島さんからのサプライズが。
手作りの「ブリトー」だ。
ちょっと意外だったが、モンベルスタッフの人はみんな料理が上手いんだなぁと改めて思った。
店長のKさんはエプロン姿でのお菓子作りが得意だしなぁ。
やっぱり山では「食は楽しみ」というだけでなく、死活問題に完全直結するだけに決して料理を侮ってはならないということだろう。

俺ももっとレパートリーを増やさなきゃなるまい。