Egberto Gismonti Trio "Zig Zag" ECM, 1996.
ジスモンチ・グループによるECM三作目。前作からモレレンバウムが抜けてトリオとなっている。ピアノ演奏が二曲だけになり、ギターの演奏の方が印象に残る作品となっている。また、前二作で目立ったジェットコースター的な曲展開が最後の一曲だけになり、あとは美しいメロディをじっくり聴かせるような曲と、息抜き的な小品という構成となっている。
収録は全6曲。冒頭の三曲はそれぞれ11分、15分、9分の尺の長い曲であるが、前作の地味目の曲路線の方を踏襲している。ジスモンチもサイドマンのNando Carneiroもギターを弾いており、どちらがどの音を奏でているのかはわからないが、二人によるアルペジオの繊細な響きが耳に残る。チェロが抜けて優雅さがいくぶん後退したけれども、かわりに野趣のある美しさが感じられる。Track 4は何の楽器かよくわからない(シンセサイザー?)けれども、スチールドラムの音を低くしたような打楽器による小品。Track 5は薄いシンセ音を背景にしたピアノ曲で、静謐かつ叙情的な演奏。アルバムの最後は、シンセをオーケストラに見立てたピアノ協奏曲であり、高速のピアノがサーカスのように全編駆け抜けるという軽やかで派手な曲である。いつもの緩急を欠く分メリハリは無いけれども、これはこれで楽しい。
なお、曲名表記が間違っていることには注意。Track 3は'Carta De Amor'のはずだが、'Orixás'と表記されている。たぶんTrack 4と間違えたのだろう。アルバムタイトルとなるような彼の代表曲(参考)なのに、ECMらしからぬミス。それとも誤表記の罪滅ぼしにその後アルバムタイトルとしたのだろうか。
ジスモンチ・グループによるECM三作目。前作からモレレンバウムが抜けてトリオとなっている。ピアノ演奏が二曲だけになり、ギターの演奏の方が印象に残る作品となっている。また、前二作で目立ったジェットコースター的な曲展開が最後の一曲だけになり、あとは美しいメロディをじっくり聴かせるような曲と、息抜き的な小品という構成となっている。
収録は全6曲。冒頭の三曲はそれぞれ11分、15分、9分の尺の長い曲であるが、前作の地味目の曲路線の方を踏襲している。ジスモンチもサイドマンのNando Carneiroもギターを弾いており、どちらがどの音を奏でているのかはわからないが、二人によるアルペジオの繊細な響きが耳に残る。チェロが抜けて優雅さがいくぶん後退したけれども、かわりに野趣のある美しさが感じられる。Track 4は何の楽器かよくわからない(シンセサイザー?)けれども、スチールドラムの音を低くしたような打楽器による小品。Track 5は薄いシンセ音を背景にしたピアノ曲で、静謐かつ叙情的な演奏。アルバムの最後は、シンセをオーケストラに見立てたピアノ協奏曲であり、高速のピアノがサーカスのように全編駆け抜けるという軽やかで派手な曲である。いつもの緩急を欠く分メリハリは無いけれども、これはこれで楽しい。
なお、曲名表記が間違っていることには注意。Track 3は'Carta De Amor'のはずだが、'Orixás'と表記されている。たぶんTrack 4と間違えたのだろう。アルバムタイトルとなるような彼の代表曲(参考)なのに、ECMらしからぬミス。それとも誤表記の罪滅ぼしにその後アルバムタイトルとしたのだろうか。