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ためぞうの冒険 II 第三十三話。 「お引越し。」

2015年01月15日 12時10分24秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞうの冒険 II 第三十三話。


   「お引越し。」


 エリスねーさんの家の隣に、

 レイカさんが引っ越して来ました。


 学校帰りの、サフィリアさんや、

 レミーアさんも手伝っています。


レミーアさん「部屋も多いし、お泊りも余裕ですよね。


       よかったら遊びに来ていいですか?」


レイカさん「はい、ぜひ。」


サフィリアさん「わ、私も。」


 みなさん、楽しそうに引越しのお手伝いをしています。


 エリスねーさんは、なかなかの美人さんなのですが、

 その男前な性格から、女子達にも人気があって、

 焦るような年でもありませんが、行き遅れさせられています。


ためぞう「ねーさん用の攻略陣地が築かれとるな。


     すでにオレのポジションは、

     ねーさんのオマケのみたいなだからな。」


 ためぞうは、ガールズトークの邪魔にならないように、

 外で荷物運びを手伝っています。


 そこに、つやつやな感じになったセバリオスさんがやって来ました。


セバリオスさん「やあ、ためぞう君。

        おせんべい食べる?」


 ためぞうは、お土産に越後のおせんべいをもらいました。


ためぞう「どうもっす!


     なんか、セバリオスさん、

     えらく美肌になりましたね。」


セバリオスさん「正月にたくさんお餅を食べて、

        その後、温泉修行に行ってたからね。


        ゆけむり温泉旅行イベントの為に、

        いろんなスキルを磨いてるんだ。


        レオクス君も一緒に行ってたりする。」


 神っぽい実力を持つセバリオスさんでも、

 優しく乙女を包むヴェールである、

 ゆけむりのその先を見る事は、不可能に近いらしいのです。


 どうでもいいおじさんとかは、

 バリバリ見えるらしいんですが。


 そのゆけむりの先のイメージをより鮮明にする修行として、

 心の目を鍛えているそうです。


ためぞう「おお・・・、


     ゆ、湯気で見えねぇ!

     を想定しての特訓ですな。


     ためぞうは、想い出を取りこぼすところでした。」


セバリオスさん「今日は、一応家主として、

        レイカさんに、

        ごあいさつに来た所だよ。


        町内会長のアリスさんに、

        レイカさんの護衛も頼まれているので、

        エリスの近所に引っ越してきてくれたのは、

        私としては、とても嬉しい。


        そうだ、

        ためぞう君に、もう一つ渡すものがあったんだ。」


 ためぞうは、セバリオスさんから、

 雑誌の入った紙袋を受け取りました。


セバリオスさん「ここで開けちゃダメだよ。


        エリスが元々モデルをやってる雑誌の今月号だよ。

        サフィリアさんと一緒に出てるから。


        袋とじの所とか、B2ポスターとか、

        ちょっと豪華な新春特大号になってる。」


ためぞう「どこの本屋さんにもなかったんですよ・・・。


     さすが、セバリオスさん。」


セバリオスさん「うん、古蔵君が買い占めてたからね。


        私が3+1冊、レオクス君が3冊、

        アリス会長さんの妹さんが1冊、

        レイカさんも3冊買ってたよ。」


ためぞう「・・・いろんな本屋さん、回ってるんですね。」


 ためぞうは、雑誌の入った紙袋を、

 ダッシュで、キャンプへとしまってくると、

 素早く戻ってきた。


ためぞう「ぜぇぜぇ・・・ありがとうございます!」


セバリオスさん「私とためぞう君は、いずれは兄弟

        みたいなものだからね。


        エリスの事を、これからもよろしく頼むよ。」


 ためぞうは、最近になって、

 そろそろ少し冒険したほうがいいんじゃないかと思っています。


 ただ、その冒険の難易度が、

 ためぞう一人だとちょっと高いのです。


 セバリオスさんは、二つ返事で引き受けてくれそうです。


 ですが、仮にセバリオスさんに付いてきてもらった場合、

 ためぞうは、自分は活躍できないんじゃないかとも思いました。


 同じ理由で、レオクスさんが来ても、

 ためぞうに出番はなさそうです。


セバリオスさん「ん? 冒険したいの、ためぞう君。」


ためぞう「お!? わかっちゃうものですか。」


セバリオスさん「心の目で見たというか、

        それでもゆけむりの先は見えないんだが。


        でも、ためぞう君は、

        けっこう強いよね?

        さらっと冒険に行くには、難しいレベルだよねー。


        四天王クラスの実力だと、

        強い戦士たちが来るのを待って、

        熱い戦いとかで、

        友情が芽生えたりするパターンだから。


        でも、ホーネル君みたいに拠点防衛に加わると、

        戻ってくるのも大変になるからね。」



 ・ 防衛戦 = タイトル防衛戦などに似ています。


         負けたら、四天王陥落などのダメージをたまに受けるので、

         とてもたくさんの経験値が入ります。


         比較的長期間、拠点にいなければいけないので、

         ためぞうの学園生活もかなり失われます。



ためぞう「イベント回収率が少ないうちは、

     魔王の城を守るより、アクティブに動きたいっす。」


セバリオスさん「町内会の掲示板で、

        いい日帰りクエストがあった時は連絡するね。


        正直、ためぞう君がエリスより強くなってしまうのは、

        望みではないんだけれど。


        聞こえてるよね? ためぞう君の上司のセリカさん。」


 柱の影に、セリカさんがいました。


セリカさん「バレたか。」


 セリカさんは、けむり玉を使ってドロンと消えました。


 特に理由もなく、面白くなればいいとかの感覚で、

 ためぞうの背中にチラっとみえる、

 「ジャスティス スイッチ」を押そうとするセリカさんです。


ためぞう「おお! なんかスイッチがある。」


 とって付けた様なスイッチがありました。

 押すと、ためぞうは正義のパワーに溢れた、

 無敵のヒーローになれます。(押すと元には戻れません。)


 コレを押せば、

 冒険しなくても、とっても強いヒーローになれます。

 見た目も、かなりのイケメンになって、

 レベルもたくさん上がります。



  ・ 押してみませんか?


    → 正義のヒーロー伝説を作ってみる。


      ジャスティス、最高! とか言われてみる。


      目指すは、カイザー! テッペン獲ろうぜ。



ためぞう「・・・。


     全部、ワナっぽいな。」


 セバリオスさんが、背中のスイッチを取ると、

 選択肢が消滅しました。


セバリオスさん「これ、セリカさんが仕込んだヤツだね。


        確かに、潜在能力を呼び覚ますだけだから、

        強くはなるんだけど、


        もしかすると、エリスより強くなっちゃうかも知れないので。」


ためぞう「おお、ねーさん並なのか・・・。」


 エリスねーさんは本気を出せば、

 セバリオスさんとも、わりとガチで戦えます。


セバリオスさん「これは、私の願いも入っちゃってるので、

        正しい意見かどうかは、

        難しいところだけれど、


        今のためぞう君は、

        エリスより強くなるのは、

        避けるべきだと思うんだよね。


        だって、エリスより強くなったら、

        エリスはきっと、

        ためぞう君の元から離れちゃうよ。


        エリスは、ためぞう君を守るのが元々の役目だからね。」


ためぞう「はっ!?


     それは、困りますね。」


 うっかり強くもなれないという、

 微妙な立場に立たされている、ためぞうでした。


ためぞう「さすが、セバリオスさんは、


     いい事を言う。」


 セバリオスさんは、レイカさんにご挨拶にいきました。


 引越し結わいにセバリオスさんが頼んでおいた、

 お花のギフトセットを、ファルさんが持ってきます。


ためぞう「こんにちは、ファルさん。」


ファルさん「こんにちはー、ためぞうさん。」


 一緒に付いてきた、ユッキーさんが、

 お花を持って、中に入って来ます。


ユッキーさん「どもですー。」


ためぞう「こんにちは、ユッキーさん。」


 ユッキーさんは、エリスねーさんの家にお世話になっているので、

 お花屋さん以外でも、ためぞうとはよく会っています。


 なんとなく気付いてはいたのですが、

 エリスねーさんは、ためぞうの為に、

 強力なチームを構成してくれています。


 ・ ためぞうが困る。 = エリスねーさんも困る。


 の図式で、

 何かあったら、みなさんが助けてくれるでしょう。


ファルさん「そうですね、


      私も、ためぞうさんが困った事になったら、

      やっぱり見過ごせないと思います。


      この前は、変な試練を与えてしまって、

      どうもすいませんでした。」


ためぞう「あー、いえいえ。


     いろいろ助けてもらってるので、

     こちらこそ、ありがとうございます。」


 三学期になって、

 どきどきな展開や、冒険も、

 うっすらとしている、ためぞうは、

 このまま、淡々と流されていいのかを、

 少し考えるようになりました。


 今では、こういう相談も、

 気軽に出来るような関係に、

 ファルさんとはなりました。


 関係としては、なかなか良好なのですが、

 友情っぽいものを、

 愛情のようなものに変えるイベントは、

 まだまだ、発生しなさそうな、ためぞうです。


ファルさん(ええ・・・、


      今や、親友とも呼べるローゼさん同様に、

      押しの弱さを感じるようになりました。


      以前、天下を取った気でいた私ならば、

      このためぞうさんの、本当の良さに気付くことなく、

      奪うように押し切っていたのかも知れません。)


 ためぞうのいい所は、

 すでに見抜いている、ファルさんやローゼさんです。


 エリスねーさん譲りの懐の深さが、

 王者としての孤高を味わってしまった者には、

 なんとも言えない、癒し成分になっていたりします。


 それは、まるで日だまりの中に置かれた、

 ふかふかソファーのような、ぬくもりなのです。


 ファルさんも、ローゼさんも、

 ためぞうといる時は、自然に笑顔になっている自分に気付くのです。


 今は、山から下りてきたタヌキっぽいためぞうも、

 何かの修行の成果なのか、

 優しさやうるおい成分を、すでに持っています。


ためぞう「さっき、セバリオスさんから言われたんすけど、


     冒険もほどほどに、

     エリスねーさんよりは、強くならない方が、

     いいんじゃないかなって。


     ほぼ最高レベルの実力を持つ、

     ファルさん的にはどう思いますか?」



 ファルさんに、ちょっとだけ選択肢です。



 ・ ためぞうは、

   今後、どうエボリューションすれば良いでしょう?



   → エボリューション! アンド、イノベーション!!


     ガチムチに、マッチョにレベル上げ。


     細マッチョに、レベル上げ。



ファルさん「・・・。


      ・・・あえて選べと仰るなら、細マッチョ?

      いえ、それも無しで。


      基本、選択肢って、

      選べるの出てこないですよね。」


ためぞう「少ないっすよね・・・。


     ワナ避けとして、機能してなくて、

     ためぞう的に、面目ないっす。」


ファルさん「いえいえ。」


 ためぞうとファルさんが話していると、

 レオクスさんが通りかかりました。


 レオクスさんは、国に帰ったお土産に、

 ラベンダーのエッセンシャルオイルと、

 持って来てくれました。


ためぞう+ファルさん「ありがとうございます!」


レオクスさん「実家で作ったものですが、良かったら。」


 レオクスさんも、セバリオスさん同様につやつやしてます。

 温泉修行は、なかなかの効能なようです。


 レオクスさんは、そのままセバリオスさんと一緒に、

 お引越しの手伝いです。


ファルさん(はぁ・・・、やっぱり、

      レオクスさんは美しいですね。


      でも、ためぞうさんには

      ・・・期待しています。)


 ファルさんも、乙女さんなので、

 王子の中の、王子であるレオクスさんには、

 つい、見惚れてしまいます。


 ためぞうの荷物運びもそろそろ一段落です。


ためぞう「やっぱ、レオクス師匠はカッコイイっすね。


     自分はまだまだなんで、

     冒険とか言ってる前に、

     こつこつワザを磨いた方がいいかもですね。」


ファルさん「ためぞうさんが、頑張っている姿は、

      素敵だと思います。


      つい、応援したくなっちゃうというかですね、

      こっちまで励まされるような気持ちになるんです。」


ためぞう「素直に、嬉しいっす!」


 ファルさんは、

 うっかり自分の言葉に照れてしまいました。


 この暖かい気持ちを知ってしまったファルさんは、

 きっと、前の自分には戻れない事を、

 心の何処かで、ホッと受け止めています。


 ローゼさんが、あんなに丸くなってしまった理由が、

 今のファルさんには、分かるような気がしました。


 この隙に、試練を持って来れば、

 ファルさんは、きっとかわせないでしょう・・・。


ファルさん「この余韻を楽しませて!


      ちょっと、試練は待ってくださいッ。」


ためぞう「し、試練っすか!?」


 ためぞうは、トータスの構え III を発動。
 

 ためぞうに、うかつものに良い効果+1 の効果が発動した!


 いつもより、さらにかわしまくる ためぞうの準備は万全だ!



 ・・・柱の影から、ためぞうの上司っぽい人の声が聞こえます。



セリカさん「そんなに、かわせるんだ。


      ・・・ためさんや、もっと強くなるんだよ。」


 一度や、二度ではこりない

 セリカさんがいました。


 わりとスタミナを消費する、試練の無駄撃ちは、

 セリカさんにも負担になるので、


 ファルさんとためぞうの関係を、

 面白い方向にしてやろうと、

 ノリで思ったセリカさんは、

 諦めて、カラオケに行く事にしました。


 セリカさんとしては、

 ファルさんのような強力な方が、陣営に加わると、

 安心して遊びまわる事ができるので、


 優秀な人材を求めて、いつもぶらぶらしています。


 おそらく、ファルさんとためぞうがドキドキな関係になった場合、

 実力では、セリカさんのかなり上を行くファルさんに、

 その領地へと、ためぞうをお持ち帰りされてしまいます。


セリカさん「なんだってーッ!


      ・・・ふぅ、あぶないあぶない。


      ためさんは、あれで結構、

      貴重な人材なので。」


 セリカさんは、スタタタッと去って行きました。


ためぞう「毎度、ウチの上司がすいません。」


ファルさん「あ、いえいえ。」


 都合がいいぐらいで、

 セリカさんのワナにかかって、


 後の事は、うやむやにする手もあるのかなと、

 ファルさんは、思ってしまいました。


ファルさん「お、思ってませんッ!


      では、またー。 ^-^」
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