窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

2018 JAPAN X BOWL IBM vs富士通

2018年12月20日 | スポーツ観戦記


  12月17日、2年ぶりにアメフト社会人リーグの決勝戦JAPAN X BOWLを観戦してきました。その2年前からの三連覇を狙う富士通フロンティアーズ。対するは2014年以降3度X BOWLに進みながら、未だ初優勝が遠いIBMビッグブルー。今や黄金期を迎えたと言って良い富士通も、かつては2007年から2013年まで4度X BOWLに進みながら優勝できない時代がありました。詰めかけた観客は、2年前より2人多い25,457人。当日の昼に急遽行くことを決めた僕ら2名分多くなった形です。



  富士通のキック、IBMのリターンで始まった1Q、IBMが47ヤードものビッグゲインで早々にチャンスを作ると、その後もファーストダウン更新で富士通エンドゾーン15ヤードのところまで迫ります。しかし、そこから富士通ディフェンスが頑張り、結局4thダウンのフィールドゴール。タッチダウンこそ取れませんでしたが、開始4分38秒でIBMが3点を先制します。

  しかし、このプレーがある意味この試合を象徴したパターンの始まりでもありました。結局IBMは粘り強くファーストダウンを更新し、富士通エンドゾーン20ヤード以内に再三攻め込むものの、そこから富士通ディフェンスが驚異的な粘りを見せ、フィールドゴールどまりになってしまうというパターンです。これは富士通のディフェンスが素晴らしかったという他ありません。



  さて、とにかく先制したIBM。ゴール後のキックのリターンを注意して欲しいな、という予感がしたのですが、的中してしまいました。自陣28ヤード付近でボールをキャッチしたRBのニクソン選手が、見事なアジリティでIBMのディフェンスラインを易々と突破。何とそのまま67ヤードを走り切ってタッチダウン。開始5分36秒、ゴールも決まり、あっという間に富士通が3vs7と逆転します。

  この試合を象徴したもう一つのパターン。それは富士通オフェンスラインの頑張りで、ニクソン選手が縦横無尽に走り回れたことです。きれいに開いた走路をニクソン選手が駆け抜ける様は、まるで流鏑馬を見ているかのよう。またQBのバードソン選手も投げて良し、自ら走って良しなので、IBMもニクソン選手ばかりを警戒するわけにもいきません。スタッツを見ても、ラン獲得ヤードは富士通258ヤードに対し、IBM94ヤード。いかに富士通が走りまくったかが分かります。因みにパス獲得ヤードの方は、逆にIBMが276ヤードで、富士通93ヤードでした。



  しかし、IBMはまたも富士通陣エンドゾーン15ヤードまで攻め込みます。ところが前述の通りここもフィールドゴールどまり。とはいえ6vs7と1点差に詰め寄ります。



  しかし、1Qも残り2分となったところで、今度は逆に富士通がIBM陣深く攻め込みます。富士通の場合、ファーストダウンで敵陣20ヤード辺りにいれば、様々なオプションがとれ、ディフェンスとしては失点せずに抑えるのはかなり難しいだろうと感じられました。
10分17秒、QBバードソン選手が自ら走り切ってタッチダウン。ゴールも決まり、6vs14とIBMを突き放します。



  2Q。富士通はWR猪熊選手のビッグリターン、その後のファーストダウン更新などでIMB陣エンドゾーン16ヤードまで攻め込みます。ここでスナップしたボールを受けたゴードン選手が右サイドに回ってタッチダウン。ラグビーのプレーを見ているようでした。ゴールも決まり、6vs21。



  2Q終了間近になり、IBMも反撃。しかしこれもフィールドゴールどまりで、9vs21。



  その後もさらにIBMが攻勢をかけますが、残り4秒でIBMがタイムアウトを選択。ところがレフェリーが誤って時計を進めてしまったため、いったん2Q終了。しかし、IBM側の抗議で2Q残り2秒から試合を再開するという珍しいハプニングがありました。



  ハーフタイムは、Xリーグ各チームのチアリーダーから選抜されたオールスターズによるショー。因みに、僕の前列の席では最後にショーを終えたオール三菱ライオンズのチアリーダーの皆さんが観戦されていました。

  そしてスペシャルゲストは、今年「U.S.A」がヒットしたデビュー22年、DA PUMPの皆さん。アメリカンフットボールなので丁度いいのではないでしょうか、会場は大盛り上がりでした。



  3Q。富士通は開始3分31秒で、バードソン選手からTE福井選手へのタッチダウンパスが決まり、さらに追加点。ゴールも決まり、9vs28。かなり苦しくなったIBMも小阪田選手がインターセプトしたり、試合の流れが変わるのではという切掛けは作るのですが、後が続きません。また、後半はQBを恐らくパスのスペシャリストなのでしょう(アメフトは詳しくないのですみません)、クラフト選手に変え、パスを中心に地道にヤードを獲得していったのですが、やはり流れを変えるようなロングパスとなると富士通のディフェンスが素晴らしく、なかなか決めることができませんでした。因みに、先発したQB政本選手も走れますし、判断力のある非常に良い選手だと思いました。



  しかしIBMはフィールドゴールの失敗、タッチダウンかと思われたプレーもビデオ判定で分かるレベルでわずかにエンドラインを割れずと攻め込みはするのですが、得点にむずびつきません。



  結局IBMは3Qも8分11秒のフィールドゴールどまり。12vs28。最終4Qを残して2ポゼッション差、ここまでの展開からするとIBMとしてはかなり苦しい点差です。



  4Q、富士通はまたもニクソン選手がタッチダウンを決めダメ押し。ゴールも決まり、12vs35。



 IBMは富士通陣エンドゾーン22ヤードから4thダウンギャンブルでタッチダウンパスを狙いますが、不成功。



  それでも終了間際の10分34秒、クラフト選手からTEスタントン選手への21ヤードのパスがエンドゾーン右奥に通り、ようやく一矢を報います。しかし、ゴールは失敗。18vs35。



  その後は富士通がニーダウンで時間を消化し、試合終了。富士通フロンティアーズは2010年~2013年オービック・シーガルズの4連覇以来となる3連覇を達成。2014年の初優勝以降、5年で4度の社会人日本一に輝きました。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
コメント
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