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■ウリュウユウキ写真展 Today (4月26日まで)

2009年04月18日 21時22分50秒 | 展覧会の紹介-写真
 
           

                  

 旺盛に制作・発表に取り組んでいる札幌のフォトグラファー、ウリュウユウキさん。
 一貫してモノクロフィルムで作品づくりに取り組んでいます。
 その活溌な制作ぶりは、このエントリの下にあるリンクからもわかります。
 ただ、個展となると、1年ぶりになるとのこと。

 1年前、praha2+deep sapporoでひらいた個展では、インスタレーション的な展開を試みたウリュウさんですが、今回は、モノクロプリントをシンプルに、片側の壁だけにならべています。
 取り付ける金具など、さりげなく凝っています。
 すこし壁からパネルをうかせて、入口から見えやすくしています。

「たくさんの過去はたくさんの『きょう』であり、僕の想いの片隅の吹きだまりもまた、『きょう』である。
そんな、たくさんの『きょう』を重ねることでひとつの写真展をつくりたい」
と、自らのサイトに記していたウリュウさん。

 展示されている写真は、札幌のほか、広島や湘南で撮られたスナップ。
 雨粒のついたフロントグラスごしに街並みをとらえた1枚は湘南での撮影で、一般的な湘南のイメージを裏切っているのが逆に心地よかったりします。

 中古カメラ店の店頭にレンズを向けた1枚は、ショーウインドーに路面電車が写っており、これは広島で撮影されたものです。
 人の姿はうつっていませんが、その街に生きる人の息づかいのようなものが感じられる作品です。
 そしてそれは、この写真に限らず、今回のすべての出品作に通じることだと思います。

 札幌では、ウリュウさんお得意の、低い位置からによる4丁目交叉点の夜景が印象に残りました。

 ウリュウさんというと、春先の個展が多いように思います。
 必然的に、ならぶ写真は、雪解け時期の汚れた街並みが多くなります。しかし、会場の外には、もう雪はありません。
 そこで、見ているわたしたちは、あらためて季節と時間の移ろいを知ることになるのです。

 ところどころに、空中に浮かぶ針金?とか、電車の窓といった、ごくシンプルな、引き算の美学とでもいいたくなるような作品があることも、今回の特徴だと思いました。


2009年4月12日(日)-26日(日)11:00-20:00(日曜、最終日-17:00)、火曜休み
gallery new star(中央区南3西7 地図B)

http://www.yuukiuryu.com/index.html
□ウリュウさんのblog「豊平橋停留所」 http://blog.yuukiuryu.com/

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