本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

ハンコかサインか

2017-02-07 09:11:12 | Weblog
 市役所の会議で交通費が出る。その受取りにサインは絶対にダメで、ハンコが必要だった。その後の委員会出席の委員手当は振込みだった。
 キャッシュか振込みかの違いは金額の多寡によるものなのか。あるいは正式な委員と単なる意見提供者との違いによるものなのか。

 ちょいと横道にそれるが、日本で一番短い法律は、「商法中署名スヘキ場合ニ関スル法律」と習った。条文は「商法中署名スヘキ場合ニ於テハ記名捺印ヲ以テ署名ニ變フルコトヲ得」のたったの1条である。字数を勘定すると奇しくも和歌と同じ三十一文字だった。

 要するに、サインのところをハンコでもいいよというわけだ。明治33年(1900年)の施行だが、2006年の商法の改正で廃止されている。今では一番短い法律は「元号法」だろう。
 
 明治33年以前は署名が主流だったかというとそうでもない。なにしろ、「婦女子でも一家を継いだ者は自印を用いるように」という太政布告が明治6年に出されている。
 それだけではなく、江戸時代からハンコは使われていたそうだ。その当時は朱印ではなく黒印だったらしいが。

 戦国大名にみられる花押はまさに本人証しであるサインでしょうね。