厚手のカーテンを閉めてはいても、朝の明るさは室内に充ちてきます。
天気予報を見て今日の大まかなスケジュールは立てておきますが、朝、満ちてくる照度の具合でスケジュールの変更などもいたします。
とは言っても、仕事に出かけるわけでもありません。
せいぜい〈買い物に行く、行かない〉〈洗濯をする、しない〉そこら辺でのスケジュール変更に過ぎませんが。
雲の量は多かったのですが、あちこちの雲の隙間から青空が覗けました。
雲の隙間は、差し当って大空に向けられた窓かも。
その窓を、想像にまかせ、一杯に開きます。
〈あしたは 見えるかなあ〉
そんなコトバがふっと口から漏れ出ます。
あしたは、誰にだって見えはしません。
でも、明日はやって来ます。それも今日からの地続きで。
あしたを、どの様に描くかは人それぞれ。
今日も、目が疲れていましたので、好きな詩人の詩集などを開いていました。
『人生の材料』
長田 弘
なにより脆い身体、そして
どこにあるかは知らないが
じぶんのうちにある魂
感情は信じられないが
感覚は裏切らないとおもう
生まれた土地を離れても
なまりののこる話す言葉
石に彫りこむように
単純さにむかって書く言葉
考えるとは、知恵の
悲しみを知ることである
百年の樹齢をもつ木の上の空
すべて目に見えないもの
明るい孤独でない自由はない
木の家 年老いた猫
冷たい水 あたたかな食べ物
音楽 繰りかえし引く辞書
忘れることをしたくない千冊の本
友人が死んだ日から生やしはじめた髭
一人の私は何でできているか?
(『長田弘 全詩集』みすず書房刊 より)
妙義山近くで、老人三人と老犬一匹とで暮らしている甥から、今年も京都の美味しい「だしの素」が送られて来ました。
長姉の長男で、甥と言っても私と8歳ほどしか年齢の差はありません。
父親が医師でしたので、姉は息子も医者にしたかったのですが、そちらへは進みませんでした。
高校の頃から旅が好き、山が好き、クルマも大好き・・・割と自由に生きて来た人間です。
早期退職をして、長い事、山での生活をしていますが、兄弟に近い感覚で付き合っています。
子どもの頃は東京浅草で育った甥ですので、今でも、下町風な言葉で話します。
『元気だよ、って言っても年寄りに違いねぇけどさぁ。ワクチン、やった!
コロナは、この辺りまで来たって、つまんねぇから来もしないだろうけどさぁ、とにかく受けた。
隣の牧場の草刈手伝った。時給○○円で ン万円貰った。』
と、相変わらずのバカバカしい会話。
この夫婦とハナシをしますと、どこか身体の力が抜け落ち、緊張感を解き放ってくれるのです。
でも、この夫婦はもう他界した母親(私の長姉)を、実に大切にしてくれたのです。
ありがとう。美味しい「だしの素」でお吸い物でも作りましょう。
〈ゴマメのばーば〉
天気予報を見て今日の大まかなスケジュールは立てておきますが、朝、満ちてくる照度の具合でスケジュールの変更などもいたします。
とは言っても、仕事に出かけるわけでもありません。
せいぜい〈買い物に行く、行かない〉〈洗濯をする、しない〉そこら辺でのスケジュール変更に過ぎませんが。
雲の量は多かったのですが、あちこちの雲の隙間から青空が覗けました。
雲の隙間は、差し当って大空に向けられた窓かも。
その窓を、想像にまかせ、一杯に開きます。
〈あしたは 見えるかなあ〉
そんなコトバがふっと口から漏れ出ます。
あしたは、誰にだって見えはしません。
でも、明日はやって来ます。それも今日からの地続きで。
あしたを、どの様に描くかは人それぞれ。
今日も、目が疲れていましたので、好きな詩人の詩集などを開いていました。
『人生の材料』
長田 弘
なにより脆い身体、そして
どこにあるかは知らないが
じぶんのうちにある魂
感情は信じられないが
感覚は裏切らないとおもう
生まれた土地を離れても
なまりののこる話す言葉
石に彫りこむように
単純さにむかって書く言葉
考えるとは、知恵の
悲しみを知ることである
百年の樹齢をもつ木の上の空
すべて目に見えないもの
明るい孤独でない自由はない
木の家 年老いた猫
冷たい水 あたたかな食べ物
音楽 繰りかえし引く辞書
忘れることをしたくない千冊の本
友人が死んだ日から生やしはじめた髭
一人の私は何でできているか?
(『長田弘 全詩集』みすず書房刊 より)
妙義山近くで、老人三人と老犬一匹とで暮らしている甥から、今年も京都の美味しい「だしの素」が送られて来ました。
長姉の長男で、甥と言っても私と8歳ほどしか年齢の差はありません。
父親が医師でしたので、姉は息子も医者にしたかったのですが、そちらへは進みませんでした。
高校の頃から旅が好き、山が好き、クルマも大好き・・・割と自由に生きて来た人間です。
早期退職をして、長い事、山での生活をしていますが、兄弟に近い感覚で付き合っています。
子どもの頃は東京浅草で育った甥ですので、今でも、下町風な言葉で話します。
『元気だよ、って言っても年寄りに違いねぇけどさぁ。ワクチン、やった!
コロナは、この辺りまで来たって、つまんねぇから来もしないだろうけどさぁ、とにかく受けた。
隣の牧場の草刈手伝った。時給○○円で ン万円貰った。』
と、相変わらずのバカバカしい会話。
この夫婦とハナシをしますと、どこか身体の力が抜け落ち、緊張感を解き放ってくれるのです。
でも、この夫婦はもう他界した母親(私の長姉)を、実に大切にしてくれたのです。
ありがとう。美味しい「だしの素」でお吸い物でも作りましょう。
〈ゴマメのばーば〉