ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

〈あしたは 見えるかなあ〉

2021-07-07 06:18:26 | 日記
厚手のカーテンを閉めてはいても、朝の明るさは室内に充ちてきます。
天気予報を見て今日の大まかなスケジュールは立てておきますが、朝、満ちてくる照度の具合でスケジュールの変更などもいたします。
とは言っても、仕事に出かけるわけでもありません。
せいぜい〈買い物に行く、行かない〉〈洗濯をする、しない〉そこら辺でのスケジュール変更に過ぎませんが。

雲の量は多かったのですが、あちこちの雲の隙間から青空が覗けました。
雲の隙間は、差し当って大空に向けられた窓かも。
その窓を、想像にまかせ、一杯に開きます。
〈あしたは 見えるかなあ〉
そんなコトバがふっと口から漏れ出ます。
あしたは、誰にだって見えはしません。
でも、明日はやって来ます。それも今日からの地続きで。
あしたを、どの様に描くかは人それぞれ。

今日も、目が疲れていましたので、好きな詩人の詩集などを開いていました。

   『人生の材料』
                長田 弘
    なにより脆い身体、そして
    どこにあるかは知らないが
    じぶんのうちにある魂
    感情は信じられないが
    感覚は裏切らないとおもう
    生まれた土地を離れても
    なまりののこる話す言葉
    石に彫りこむように
    単純さにむかって書く言葉
    考えるとは、知恵の
    悲しみを知ることである
    百年の樹齢をもつ木の上の空
    すべて目に見えないもの
    明るい孤独でない自由はない
    木の家 年老いた猫
    冷たい水 あたたかな食べ物
    音楽 繰りかえし引く辞書
    忘れることをしたくない千冊の本
    友人が死んだ日から生やしはじめた髭

    一人の私は何でできているか?
      (『長田弘 全詩集』みすず書房刊 より)


妙義山近くで、老人三人と老犬一匹とで暮らしている甥から、今年も京都の美味しい「だしの素」が送られて来ました。
長姉の長男で、甥と言っても私と8歳ほどしか年齢の差はありません。
父親が医師でしたので、姉は息子も医者にしたかったのですが、そちらへは進みませんでした。
高校の頃から旅が好き、山が好き、クルマも大好き・・・割と自由に生きて来た人間です。
早期退職をして、長い事、山での生活をしていますが、兄弟に近い感覚で付き合っています。
子どもの頃は東京浅草で育った甥ですので、今でも、下町風な言葉で話します。
『元気だよ、って言っても年寄りに違いねぇけどさぁ。ワクチン、やった!
コロナは、この辺りまで来たって、つまんねぇから来もしないだろうけどさぁ、とにかく受けた。
隣の牧場の草刈手伝った。時給○○円で ン万円貰った。』
と、相変わらずのバカバカしい会話。
この夫婦とハナシをしますと、どこか身体の力が抜け落ち、緊張感を解き放ってくれるのです。
でも、この夫婦はもう他界した母親(私の長姉)を、実に大切にしてくれたのです。
ありがとう。美味しい「だしの素」でお吸い物でも作りましょう。
          〈ゴマメのばーば〉
コメント
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