来ました 来ました。
『オレ オレ電話』です。
夕食を済ませ、こたつでニュースを見ていましたら、家電のベル。
「ルルル ルルル ルルル」
親族の者たちは、ケイタイに寄こすことがほとんどです。
多分、夫の仲間・知り合い?と思って、
「はい、〇〇でございます」
―――しばらく無言、
「もしもし」と促す。
―――「ゴホン ゴホン」とまた軽い咳がはいる、
『あのさー、茶封筒届いてる?』
―――またまた、「ゴホン ゴホン」と、
「だあれ」
「もし もし」「もし もし」
―――暫く、無言、
ここで、私の方が息子だと思いこんでしまいました。
息子は、先月転勤となって新しい勤務地に赴任したばかり。
数日前の電話では、「微熱があって……」と訴え、咳をしていました。
引っ越しと、仕事の引き継ぎ等で疲れが出たとか。
そんなわけで、声も息子の声に聞こえてしまったのです。
そんな経過があっての、私の思い込みでした。
「薬、飲んだ?」
「お医者さんは?」
矢継ぎ早の私からの質問。
『あのさぁ、職場で、ちょとしたことがあって………』
―――「コン コン」と、やや苦しそうな咳、
「どうしたの、何の茶封筒なのよ、郵送したの?」
『ちょっとした事なんだけど、弁護士が…………』
『………んー、届いていない?うーん、困ったなぁ、もう届いてもいいんだけど…………』
―――と、元気の無い声で。
ちょうど、この時近くに住んでいる娘が来ていたのです。
私の、尋常ではない電話応答を不審に思い、私から受話器を奪う様にして、
「もし もし」と応答。
そこで、電話はプツンと切れました。
「まったく、これって、「オレ オレ電話」じゃないの、お母さんらしくない応答ね」
と、娘の小言。
さっそく、息子に電話で確認。
電話などしなかったとのこと。
「だいじょうぶ?しっかりしてよ」
と、注意を促されました。
翌日の地方紙に、私に来た電話と同じような電話が数件あったことが載っていました。
幸い、ことなく過ぎはしましたが、後味の悪さが残りました。
オレ オレ詐欺のニュース等を耳にした際、どうして騙されるのかしらん、と不思議に
思っていましたが、「あぁ、こうして騙されるのだ」ということを実感しました。
相手は、プロです。
上手に、「不安・心配」という土俵に引き入れられてしまうのです。
本日、娘がナンバー・ディスプレイ機能のついた電話機に換えて行きました。
《「非通知」には、出ないこと。〇〇で始まる番号は要注意》等々。
その他、こまごまの注意といっしょに付け換えていきました。
でもねぇ、親ってねぇ、50を過ぎた息子でも、「ゴホン ゴホン」との咳や、
元気の無い声を聞いたりすると、正常な判断力なんか出来ないものなんです、ほんと。
『オレ オレ電話』です。
夕食を済ませ、こたつでニュースを見ていましたら、家電のベル。
「ルルル ルルル ルルル」
親族の者たちは、ケイタイに寄こすことがほとんどです。
多分、夫の仲間・知り合い?と思って、
「はい、〇〇でございます」
―――しばらく無言、
「もしもし」と促す。
―――「ゴホン ゴホン」とまた軽い咳がはいる、
『あのさー、茶封筒届いてる?』
―――またまた、「ゴホン ゴホン」と、
「だあれ」
「もし もし」「もし もし」
―――暫く、無言、
ここで、私の方が息子だと思いこんでしまいました。
息子は、先月転勤となって新しい勤務地に赴任したばかり。
数日前の電話では、「微熱があって……」と訴え、咳をしていました。
引っ越しと、仕事の引き継ぎ等で疲れが出たとか。
そんなわけで、声も息子の声に聞こえてしまったのです。
そんな経過があっての、私の思い込みでした。
「薬、飲んだ?」
「お医者さんは?」
矢継ぎ早の私からの質問。
『あのさぁ、職場で、ちょとしたことがあって………』
―――「コン コン」と、やや苦しそうな咳、
「どうしたの、何の茶封筒なのよ、郵送したの?」
『ちょっとした事なんだけど、弁護士が…………』
『………んー、届いていない?うーん、困ったなぁ、もう届いてもいいんだけど…………』
―――と、元気の無い声で。
ちょうど、この時近くに住んでいる娘が来ていたのです。
私の、尋常ではない電話応答を不審に思い、私から受話器を奪う様にして、
「もし もし」と応答。
そこで、電話はプツンと切れました。
「まったく、これって、「オレ オレ電話」じゃないの、お母さんらしくない応答ね」
と、娘の小言。
さっそく、息子に電話で確認。
電話などしなかったとのこと。
「だいじょうぶ?しっかりしてよ」
と、注意を促されました。
翌日の地方紙に、私に来た電話と同じような電話が数件あったことが載っていました。
幸い、ことなく過ぎはしましたが、後味の悪さが残りました。
オレ オレ詐欺のニュース等を耳にした際、どうして騙されるのかしらん、と不思議に
思っていましたが、「あぁ、こうして騙されるのだ」ということを実感しました。
相手は、プロです。
上手に、「不安・心配」という土俵に引き入れられてしまうのです。
本日、娘がナンバー・ディスプレイ機能のついた電話機に換えて行きました。
《「非通知」には、出ないこと。〇〇で始まる番号は要注意》等々。
その他、こまごまの注意といっしょに付け換えていきました。
でもねぇ、親ってねぇ、50を過ぎた息子でも、「ゴホン ゴホン」との咳や、
元気の無い声を聞いたりすると、正常な判断力なんか出来ないものなんです、ほんと。