ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

まずは、自分のアタマで。

2019-09-30 06:18:21 | 日記
日曜日でしたので教会へ行って来ました。
秋の地方祭で、神社周辺が賑わっています。
私が幼い頃は、それこそ神社を中心に屋台などが立ち並び、カーバイトや、焼きそばの
ニオイが、人いきれと共に充満していたものでした。
お酒の入ったオジサンの大声が聞こえたりして・・・・・・・
現在は、神社の前を幹線道路である国道4号線が走っていますので、屋台の店などは
指定された近隣の歩道に一列に並び立っています。
お祭りの、あの独特な「ニオイ」は、好きとは言えませんが、何やら懐かしさが募ります
ので少しばかり周辺を歩いてきました。

何だか、物騒な「コトバ」が行き交っています。
毎日新聞(9月28日)にも取り上げられていました。
 《NHKから国民を守る党の立花孝志党首が、増加する世界人口への対応に関し、
  「ものすごくおおざっぱに言えば、『あほみたいに子供を産む民族はとりあえず虐殺
  しよう』みたいな」と発言していたことが27日、分かった。
  動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開された対談で語った。
  直後に「やる気はないけど」とも付け加えた。》
また、別の動画では、人種問題を巡り、
 《「差別やいじめは、神様がつくった摂理だ」と発言。
  同時に「自然でいいんじゃないか。神様がつくった自然だ。人が人を殺したりする
  ことも神がつくったシステムだから」》とも。

確かに、頂けない発言です。
ジェノサイド(民族大虐殺)を想起させる内容です。
まずは、こうした発言に対して、受け取る側も感情的なやり返し、言い返しにならず、
しっかり反論すべきものは反論して行くべきかと。

『答えより 問いを探して』 ― 17歳の特別教室 ― 高橋源一郎著 講談社刊
を、読んでみました。
本の帯には
〈疑ってみよう。 大人前夜のきみたちへ。〉
と記されています。
この本は、「きのくに国際高等専修学校」にて、2018年6月10日~11日に行わ
れた特別授業を元に再構築されたものだそうです。
私の好きな作家の一人・高橋源一郎氏のユニークな授業の語り口に、私も、生徒になった
思いで、読んで(付き合って)みました。

授業内容は、「答えより問いを探して」です。
以下、本の中からの勝手な抜粋です。
 《・・・何かの答えを出すには、日々、自分自身に誠実に向かい合い、考えると
  いうことをしつづけるしかないんだ・・・》
 《・・・先生の役割って、一つの狭い常識のなかで生きている人に、そうじゃな
  いよと教えてくれて、でも、その答えは自分で見つけなさいよ、と言ってくれ
  ること・・・》
また、「常識ってなんですか?という生徒の質問に
 《いい質問だなあ。
  社会の多数派の人たちが「正しい」と考えていることですね。
  でも、それがほんとうに「正しい」のかどうかはわからないけれどね・・・
  「それは常識だよ」・・・そういう発言をする人は、その人が多数派の世界に
  住んでいる、ということですね・・・》

私にしては、面白く読めましたし、82歳になったからといって、まだまだ本当に
「知るべきこと」など、自分のアタマでしっかり考えていないことを痛感させられ
ました。

       
                            〈ゴマメのばーば〉
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〈見えるものを 再現ではなく 見えるようにする〉

2019-09-29 06:09:44 | 日記
郡山市立美術館で開かれている【志村ふくみ展】
  ――滋賀県立近代美術館コレクションを中心に――
へ行って来ました。
この作家さんの作品展へは何回か訪れていますが、今回もその美しさにため息が
出るばかり。
(ため息って、やっかいなことが持ち上がった時も同じように出ます。不思議!)
贅沢な一時間半を過ごすことができました。
「染め」も、「織り」も、ただただ美しいだけですのに、クレーとの出会いもあっ
てか、〈見えるものを 再現ではなく 見えるようにする〉
そうした作品から発せられるエールに、こころが酔いました。
植物が隠し持っている「色」を具現化し、その「色」で染めた布を織り、身に纏う、
それは、自然そのものを纏うこと、包まれることかもしれません。

美術館の庭園は樹々の森に包まれ、まだ夏を纏っていますが、目にはまだ見えない
だけで、秋の「色」を内包しているのでしょう。
そして、その「色」は、冬の「色」を潜め持ち、やがて春へと。
それは移ろうのではなく還るということかも。
美術館、企画展のチケットは、高齢者特別料金 ¥800円。
いい、ひと時を過ごすことが出来ました。

関西電力の会長らが、福井県高浜町の元助役から資金を受け取っていた問題が
ニュースになっています。
〈20人が計3億2000万円を受け取っていた〉とか。
岩根茂樹社長は、記者会見で、
『役員社員の一部が常識の範囲を超える金品について受け取りを拒んだり、
返却を申し出たりしたが、強く拒絶されたため、一時的に保管した。』
と、釈明。
「一時的に保管」? やれやれ、何にも理屈はつけられるものです。
そして、『受け取った金品は既に返却した』とも。
当の資金を送った元助役の森山栄治氏について、毎日新聞(9月28日)は下記
の様に報じています。
 《原発反対運動が激しい時代にあって誘致に熱心で、85年に営業運転を開始
  した3、4号機の誘致では先頭に立ったという。
  地元では「町に利益をもたらした」「思いやりのある人だった」と、手腕や人
  柄を評価する声がある半面、「手法が強引だった」という見方もある。》
と、よくあるパターンの人物像の様です。
また、
 《市民団体「原子力発電に反対する福井県民会議」のメンバーは、美浜町の関電
  原子力事業本部を訪ねて「黒い金だ」と抗議した。》
とも報じられました。

「金」と「利権」
古今東西、いずれの国にも事欠かない事象です。
時には、正義とか愛とかの衣を纏って出現します。
これも悲しい人間の性(さが)の一つだとして、内蔵する「色」を抽出すれば、
何色?
      

        
             (写真は、郡山市立美術館HPから)
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コスモスの内に。

2019-09-28 06:10:43 | 日記
いつも訪問させて頂いているブロガーさんが、霧の中のコスモスの写真をアップ
なさっていました。
気取らない秋の花として大好きです。
コスモスが咲けば、もう 秋です。
日中はまだ暑さが残っていても 秋。
秋が来ています。
花言葉は、その色によって異なりますが、「調和」とか「乙女の純潔」とか。

コスモス「cosmos」は、英語や古いギリシャ語(kosmos)で「宇宙」を意味している
とのこと。
様々な謂れはある様ですが、優しさの中に壮大な宇宙を秘めているのでしょう。
花であれ動物であれ、「いのち」は、宇宙の内に存在していますから。
コスモスの写真を見て、2015年に土門拳賞を受賞した下瀬信雄氏のことばを
思い出しました。
2015年の5月に、東京、銀座ニコンサロンで展示された際、行けませんでした
ので、4年前の今日27日、酒田の土門拳記念館で観て来たのでした。
ブログにもアップしたのですがその一部を再掲いたします。

  【まずは、晴れ。
   幾つもの短いトンネルをくぐり、最上川のゆったりした川面を眺め、
   黄色い稲穂、コンバインがあちこちで働いていて、
   山並みを背景に、あちこちの神社に幟が立っているのは秋祭りでしょう。
   稲の神さまが、山へ戻られる季節です。
   大風や、大雨もあったけど、実りの黄色が輝いていました。
   私は、窓側のシートに掛けて、電車と一体になっていました。

   下瀬信雄氏が受賞した写真集『結界』、モノクロ57点。
   下瀬氏は受賞の言葉の中で
   『私が映すものは、ごく身の回りのありふれた自然です。
   同じように詩人が歌うのは身近なものです。……………。
   私が見つめた小さな自然の息吹も、人々の胸に届くようにと願っています。
   自然から生まれた我々は、又そこから学ぶしかないのでしょう
  ・・・・・・』
   と、語っています。

   “あゝ、そうでしたね”
   “なるほど、風はこんな風に捉えたのですね”
   などと、作品に語りかけながらの、1時間半でした。】

自然から生まれた我々は、又そこから学ぶしかないのでしょう。
改めて、下瀬氏の言葉に共鳴版を鳴らした私でした。
コメント (2)
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「いつまでも あると思うな・・・」

2019-09-27 06:05:30 | 日記
『いつまでも あると思うな親と金』
このコトワザから思い出されるのは、まだ小学生だった長女のことです。
宿題だったものか、それとも読んでいた本の中のコトバだったものか、
「お母さん、親は先に死ぬということは分かるけど、金(キン)ってどういうこと?」
と、私に尋ねたのです。
あぁ、それ 「おカネ」のことよ、と応えたのですが、なんとなく可笑しさがあって
二人で笑ったのでした。

昨日も、今日も、晴れ。気持ちのよい晴れです。
ふっと、不安になりました。
青空も、海も 山も、私たちを取り巻く自然も、
「いつまでも、今のかたちで在る」
という保証が無くなってしまうかもしれません。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告によれば、
 《今世紀末には海面が最大60センチ上がる。
  対策を取らなければ、1メートルを超す上昇が避けられない。
  世界の氷河や南極の氷床が解けることなどにより、20世紀の100年間で
  海水面は約15センチ上がった。
  現在はその速度が倍増している。
  それに伴い、「100年に1度」レベルの激しい現象が、2050年には毎年
  のように世界各地で起きると予測した。》 (毎日新聞 9月26日 社説より)
何とも、恐ろしいことです。

我が国の安倍首相は、去る17日、自衛隊高級幹部会同での訓示で、航空自衛隊に
新設される「宇宙作戦隊」に触れた上で、
「航空宇宙自衛隊への進化も夢物語ではない」
と述べた、と報じられていますが、真の「敵」は個々の国々のいずれかではなく、
地球温暖化に背をむけようとする人間・政治、そのものに向けられねばならない
のでしょう。
もちろん、私という個人も例外ではありません。
日常の中で、出来ることはしていかねばならないと。

日本の美しい四季。
春 夏 秋 冬。
「四季」を「死季」にさせてしまってはいけないと。

今日の夕暮れ、美しい夕暮れでした。
詩一つ。

     『草に すわる』
                    八木重吉
      わたしのまちがいだった
      わたしの まちがいだった
      こうして 草にすわれば それがわかる
                        (「秋の瞳」より)
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どうする処理水(汚染水?)

2019-09-26 06:10:35 | 日記
朝、青空が広がっていました。
雲もなく、空がこれほどまでに広かったのかと、ベランダから青空を眺めました。
何よりも洗濯日和です。
長男夫婦が帰省して用いた厚手のタオルケットを洗いました。
パリッと、音が出そうに乾きました。

近所の美容院へ行って髪のカットをして貰いました。
もう、すっきりというか何というか、脳細胞までがリフレッシュされた様で、来春、
東大を受験できそうな感じです。
東大はさておいて、近くのスーパーで買って来たモヤシのヒゲを取りました。
何と、目玉商品とはいうものの、1袋¥13円。
夕食の際にベーコンと炒めます。
お日様が大分 南へ回りましたので、日差しが部屋の中まで入り込んできます。
明るい光の中、柿の葉っぱの影が揺らめく中でのモヤシのヒゲ取り。
「値千金」などと言うコトバが頭を過ります。

昨晩は、左腕が痛んで眠れませんでしたので夜中に鎮痛剤を服用。
痛みがすっかり取れたわけではありませんが、今日はいつもの様に過ごせています。
薬って、ありがたいものです。

前環境相の原田義昭氏は、溜まり続ける福島原発の処理水の海洋放出発言は、
悩んだ末の発言だったと、毎日新聞(2019.9.25)で述べていました。
 《環境相に就任した昨年の秋、東京電力福島第一原発を視察した。
  高台から見渡すと、処理水を保管するタンクが1000個近く並んでいる。
  知ってはいても実際に見ると大違いだった。
  2022年夏ごろには満杯になるという。
  東京電力の担当者に「いつまでやるのか」と聞いてもはっきりした答えは
  かえってこない。
  その時から、この問題をどうすべきか、ずっと悩んでいた。 》と。
確かに、あのタンクの並びを目にすれば、誰でも悩むはずです。
このまま放置しておくわけにはいかない、とすれば、誰かが具体策を決断するほか
無いのではないでしょうか。

若い頃に出会った牧師が、教えてくれた「コトバ」を、私は折に触れ思い出します。
『「最善の策」(すべてがOK)の実行は容易ではない。
「次善の策」こそ、一歩前に進める策だ。』と。

海洋放出が次善の策だとは言い切れません。
処理水の中には、トリチウム以外の放射性物質も混入している、等のニュースが
流されたこともありますし、本当にトリチウムの毒性が低いかどうかは、よく分から
ない部分が多いからです。
漁業関係者にとっては、風評被害というリスクが付いて回ります。
いずれにせよ、美しいコトバで、寄り添うだけでは解決にならないのが現実を生きる
という事だと思います。
                            〈ゴマメのばーば〉

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