=118 ~木の因数分解~(家具工房つなぎブログ)

南房総でサクラの家具を作っています。ショールーム&カフェに遊びにおいでください。

人相

2010年11月28日 | 【お出かけ】木のむくまま
人相ってたぶん正直だと思います。

その人の歩んできた人生とか、今の仕事の状況とか、そういったものが刻まれているのでしょう。政治家さんなど、たまに大変な方をお見受けします。

さて、
今日は、そんな難しい話をするつもりはありません。


鴨川には、江戸時代中期に活躍した
通称「波の伊八」といわれた彫工がいました。
西の大工仲間の間で、
「関東に行ったら波は彫るな」
と言わしめていたという話があるというほどの、彫り物職人だったそうです。

今鴨川では、その伊八を活用して街おこしの活動が始まったところで、
現在、
彫り物の展示と、彫り物の写真の展示が市内で行われています。


今日は、その彫り物の展示館で行われた講演を聞きに行ってきました。
各彫り物の詳しい言われを知ることができましたが、
それ以上に、
講演をされた市の研究員の方の
「伊八が好きだ!」
という熱意が存分に伝わってきました。

伊八は、
彫刻でも本場である江戸には行かず、
この南房総で修行をしたことが最近わかってきて、
逆に、江戸に行かなかったことで格式にとらわれない自由な作風を、
歳をとるごとに発展させることができたのではないかというお話でした。

たしかに、
竜の彫り物などを見ても、歳を追うごとにその変化が顕かなことは、
2年前に、私自身が伊八の彫り物を見にいったときにも感じました。
(→詳しくは、以前「伊八」を見に行ったときの記事をご覧ください)
でも、
今日は、そんな伊八の技術の向上、作風の変化をもっと感じることのできる
作品を見ることができました。
それが写真の恵比寿さまです。
これは「鏡忍寺」の欄間ですが、
恵比寿さまや大黒さまが、酒宴を開いている絵ですが、
この顔つきがほんとにいい!
単純に楽しそうです。

この作品よりも前に彫られた似たような題材の写真も見たのですが、
表情のうまさは一目瞭然、
伊八さんが格段に進歩している様子がわかります。

恵比寿さんに大黒さん(酔って寝ているけど)の人相がとってもよかったです!

→「伊八展の紹介」

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