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「1640日の家族」とは

2022-08-14 11:35:52 | シネマ&芝居

あまりにも疲れていたので、ブログで映画の話題をとりあげるのも不可能状態。

とりあえず、チラシの写真だけアップして・・・と言いながら、書き連ねます・・

取材で情報過多のせいもあるのでしょうか。情報を取捨選択してまとめるのが難しい。

日本ではあまり聞き慣れない里親制度が題材の作品。

監督の子供の頃の実体験に基づくストーリーですが(=お母様が里親として里子を家庭に受け入れた)、監督の幼少期と現代ではフランスの里親制度も進化したようで、現在、里親自体は研修を受けて資格を得た後のれっきとした職業だそうで、給与もあれば年金の対象にもなるようです。

日本は養子縁組こそ昔は普通でしたが、養子縁組と違い、里親には子供の親権は委譲されず、期間限定の親子関係ですね。だからこそ生まれるドラマもあって、ちょっと胸が痛くなります。

本作では、里親の過剰な愛情は、里子が実親のもとに戻ることを最終ゴールとする里親制度に相容れないということで、司法行政の判断のもと、お互い愛情で結ばれていても里親のもとから里子がひき離される。1640日は、最初から設定された里親期間ではなく、否応なくピリオドが打たれたのが1640日目ということですね。

フランス語タイトルのLa vraie famille は「本当の家族」という意味ですが、本当の家族って何? 定義できないものだよね、というのが真意です。

里子のシモンくんを演じた男の子が可愛い。映画初出演だそうですが、よく頑張ったね!と言いたいほど、二人の親の間で葛藤する少年の表情がリアルです。

愛情でつっぱしる里親のお母さん役はメラニー・ティエリー。マルグリット・デュラスの自伝的小説「苦悩/La douleur」の映画化『あなたはまだ帰ってこない』でも、やはり熱演が光ってました。

里親家庭のお父さん役は、最近急上昇中のリエ・サレム。ミシェル・アザナヴィシウス監督の新作「キャメラを止めるな!」(=日本で大化けした大ヒット作「カメラを止めるな!」のリメイク)でも

プロデューサー役で存在感を発揮しています。人間味もあるし、俳優としての安定感もあるので、おそらく今後もフランス映画で重宝される俳優だと思います。楽しみです。

 

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