なんてことない話題で書くのはすっすと書けるのですが、
おすすめしたい映画とか、最近観た映画の話題になると、あ・・・根気不足・・で、新規投稿がなかなか出来ません。
最近観た映画はドキュメンタリー『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男ピエール・カルダン』@ル・シネマですが、
ここ5年ほど、洋服デザイナー、靴デザイナーをフィーチャーしたドキュメンタリーが続々と制作され、日本でも公開されており、わたしもけっこう外さず観ていますが、
わたしにとって大事なのは、上映中、美しい衣装やシューズにうっとり陶酔でき、観終わった時に恍惚状態に陥っているかどうかということ。
そういう意味でベスト1は『マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年』。
最後のクレジットまでユーモアがあって素敵でした。
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ピエール・カルダンのデザインにはそれほど馴染みがないので、どちらかというと人物像に興味があったわけですが、あら、ジャンヌ・モローとの恋愛ですって! なるほど、なるほど。
カルダンの若い頃、そういえばけっこう男前ですよね、全く気づいていませんでした。
おじいちゃんとなった今では好々爺という感じで、可愛らしい。
アマゾン・プライム・ビデオでも戦後のパリ・クチュール界を舞台にしたシリーズもの(1シーズンで終了)『ザ・コレクション』を通して観ましたが、ちょっと暗めの白黒映像で、登場人物もいろいろと暗い過去を抱えていて、ちょっと息苦しい感じ・・・とはいえ、アトリエで仕立て途中の布地のドレープ、縫い子からモデルに抜擢される若い娘(=母親役でアトリエ主任の女性がイレーヌ・ジャコブ!お久しぶり!)が次々と美しい衣装を纏って、戦後パリの風景をバックにアメリカ人カメラマンの被写体になる回などは快感。
でも話される言語が英語なんですよね。残念。
フィクションのクチュールものでは1945年のジャック・ベッケルの『Falbalas/偽れる装い』。
パリでベッケル特集の映画館かシネマテークか大学の上映会で観たのですが、けっこう好きだった男前のRaymond Rouleau /レモン・ルローが自己中で女たらしのクチュリエを演じてます。
ベッケルの42年の『Dernier atout /最後の切り札』にも出演してます。ストーリーは覚えてないけど、レモン・ルローの名前だけはしっかり記憶に刻んだのでした。
そういえば今世紀に入って、イヴ・サンローランの伝記映画の競作が二本、ココシャネルも二本、フィクション仕立てでヒットしていますが、確かに華やかさとその舞台裏の過酷さの二面性はドラマチックな題材です。
『ファントム・スレッド』もパリのクチュール界が舞台ではなかったですが、チラシ観て、あ、これは観に行くと思った作品。
そしてここ数日、Comme des garçons の川久保玲さんの異例の映像インタビューが民放でもNHK でも放映され、久々に拝見する変わらないお姿、揺るぎない信念に安堵と感動。
う〜ん、励まされます。