電脳筆写『 心超臨界 』

悲しみは二つの庭を仕切るただの壁にすぎない
( ハリール・ジブラーン )

◆「進歩的文化人」という名の国賊《 大内兵衛――「日本は第二次大戦の主犯」と言う歴史の偽造家 》

2024-05-22 | 05-真相・背景・経緯
§4-4 戦後の戦争の敵の中にはスターリンの息のかかった共産主義者がいた
◆「進歩的文化人」という名の国賊《 大内兵衛――「日本は第二次大戦の主犯」と言う歴史の偽造家 》


わが国を、是が非でも罪悪国に仕立てあげようと、虚偽の証言をいやというほど積みかさね、屁理屈のかぎりをつくして日本の罪を数えあげたあの無法な「東京裁判」においてすらも、「日本は第二次世界戦争の火つけ人であった」などという極端な断罪は、全法廷を通じて一度も思いつきさえされませんでした。東京裁判を構成したあの鬼検事たちが、もしこの文章を読む機会があったら、なぜもっと早く、その断言を世間に公言しながら証人台に立ってくれなかったのかと口惜しがったことでしょう。


『悪魔の思想』 「進歩的文化人」という名の国賊12人
( 谷沢永一、クレスト社 (1996/02)、p60 )
戦後の学界、言論界の大ボス・大内兵衛(おおうちひょうえ)への告発状
第2章 「日本は第二次大戦の主犯」と言う歴史の偽造家

  大内兵衛(おおうちひょうえ)
  明治21年生まれ。東京帝大卒。東大教授、法大総長、東大名誉教
  授を歴任。東大経済学部を左翼の巣窟にした張本人。昭和55年没。

  東京大学をはじめとする戦後日本の大学に、数えきれぬほど多量の
  「進歩的文化人」を送りこんで、鬱然たる大内山脈を築き上げた手
  配師の親玉、戦後日本の幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)が
  大内兵衛です。世の大学教授には時として隅におけぬ政治屋がいる
  ものですが、大内兵衛は学界支配の名人でした。東大定年のあとは
  法政大学の総長として乗りこみ、学生を前に訓示して、読むべき出
  版物を指示し、雑誌は『世界』、新聞は『朝日』と、「進歩的文化
  人」の聖典(バイブル)を教えたことはあまりにも有名です。


■極端な歴史の偽造――第二次大戦、日本元兇論

日本を思いっきり卑しめて快しとする大内兵衛は、もちろん、まっしぐらに日本罪悪論に突き進みます。わが国は罪を犯したのだと強調するとき、彼自身はひときわ昂揚した気分を味わうことができるでしょう。北京で饗宴に満足した彼は、次のように恐縮して身をかがめます。

  宴後、別室でも交歓があった。私は、乞われるままに、われわれは、
  中国に対して今もなお戦争の責任を清算していない。ほんとうなら
  ば、いばらの冠をかぶって許しを乞うべきに、思いきやこういう好
  遇にあわんとは、というようなことをのべようとした。これをのべ
  ているうちに、30年来ためてきた私の感懐に、胸もことばもつま
  るのを覚えた。
                            (63頁)

中華民国総統・蒋介石は、日本に賠償を求めない旨を宣言しました。ゆえに権力の正統を継承していると自任する北京政府もまた、蒋介石の発言を否定することなく、受け継ぎ、その線上で、のち日中平和友好条約が結ばれました。

しかし以上のような正式の国際関係など、大内兵衛にとってはどうでもよいのであって、彼はひとえに、わが国は「戦争の責任を清算していない」と言い募ろうとします。

日本国民のすべてを罪人(つみびと)と見なして罵る居丈高な姿勢を、彼は意気軒昂にたまらなくなり、心躍りを以て楽しんだのでしょう。そして「清算」論を主唱する自分および自分たちだけは、国民から抜きん出て立派な精神の持ち主であるのだと、胸を張って国民を見下す快さは、また格別であったろうと思われます。

それほど日本罪悪論に執着する勢いの赴くところ、日本は「責任」を持つ相手国がシナ一国のみであったら、話が小さすぎて面白くありません。日本の罪悪なるものをできるだけ大きく考えたいという念慮が、沸々として胸中に沸きあがります。

そこから、世界中の誰もがいまだ考え及ばなかった独創的な見解が披瀝されます。

  日本は第二次世界戦爭の火つけ人であつた。そのとき日本はソ連を
  假装敵國とし、それを攻撃する基地として満洲を手に入れた。それ
  から日本は中國に侵入した。そのため世界の勢力のバランスが破れ
  て、そこをねらつてドイツ、イタリーが諸國に侵入した。この日本
  とドイツとイタリーに對して被侵入國を中心として連合軍ができ、
  その連合軍に對してイタリー、ドイツ、日本がそれぞれ降伏したの
  であつた。降伏はポツダム宣言を前提としての無條件降伏であつた。
          (昭和31年11月『世界』「全面講和論の立場から」)

第二次大戦を惹き起こした元兇は日本である、というこの痛烈な弾劾は、いかなる歴史家も思いつかなかった古今未曾有の大発見です。今後は、大戦史の研究文献に最も奇異な新説として特筆大書されるでしょうね。

わが国を、是が非でも罪悪国に仕立てあげようと、虚偽の証言をいやというほど積みかさね、屁理屈のかぎりをつくして日本の罪を数えあげたあの無法な「東京裁判」においてすらも、「日本は第二次世界戦争の火つけ人であった」などという極端な断罪は、全法廷を通じて一度も思いつきさえされませんでした。東京裁判を構成したあの鬼検事たちが、もしこの文章を読む機会があったら、なぜもっと早く、その断言を世間に公言しながら証人台に立ってくれなかったのかと口惜しがったことでしょう。この一句は、全世界に向かって日本を世界で最も極悪の国であると罵って言い触らす“売国奴”の妄言です。

そして勿論、この囈言(たわごと)は極端な歴史の偽造です。日本が満洲国を建設したのはソ連攻撃の基地としてではありません。そんな破天荒な企みを、当事者の誰ひとり考えた証拠が見出せるものですか。また当時の満洲問題に好感をもたなかったいかなる国の政治家も、日本がソ連を攻撃するために満洲を欲したなどと理解した人は見出せません。

満洲基地論は、大内兵衛の特異な頭脳にだけ浮かんだ妄想でありましょう。カチューシャ可愛いや、ではない、ソ連可愛いや、に凝りかたまった大内兵衛の純情にとって、この世のすべての動きがソ連攻撃の予兆に見えるのでしょうね。共産主義ソ連に尊敬の念を抱いた途端に、日本を叩き罵り、罪の塊に仕立てあげなければおさまらないというのが、反日的文化人に例外なく共通する強固な性癖であると見受けられます。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ◆日本の左翼だけが“国賊”とな... | トップ | ◆「進歩的文化人」という名の... »
最新の画像もっと見る

05-真相・背景・経緯」カテゴリの最新記事