船井幸雄さんの「人の道―『ほんもの』の生き方」を読むと、『ほんもの』というのは、自らの命を自然に委ねて生きることなのだということがよくわかります。きょうの『ほんもの』は、高瀬宏一さんのつくる「子持生命卵」です。卵を食べる目的は、決して人の創ることができない生命力を頂くことではないでしょうか、と高瀬さんはいいます。 . . . 本文を読む
きょうの船井幸雄さんの話は、「百匹目の猿現象」から半世紀を経た幸島で今なにが起こっているかというレポートです。1965年以降、幸島は、まったくといっていいほどの自然のままの環境に保たれてきました。その結果、幸島では、猿同士で争うということがなくなりました。そうして、みんなで助け合い分かち合うようになっています。そのため、島はとても静かだといいます。今西錦司さんの「正しい環境下では競争は起きない」という仮説が、幸島の猿たちを通じて確認されたと思われます。 . . . 本文を読む
わが国の衰退は、まさに日本医学の崩壊に原因があります。国民の生活姿勢を根本から改めるだけで、医療費は30分の1に減らせます。そして、日本の将来を担う子どもたちの育児法を改めることが急務です。 . . . 本文を読む
花がしおれて垂れ下がると、花の根元から針のような茎状のものが出て、下に向かって伸びていきます。そして地面にもぐりこんでしまいました。次のページでは、土の中の場面が描かれていて、なんと地面にもぐりこんだそのとがった先っぽが、だんだんふくらんで実になっていくのです。「らっかせいって、つちのなかにできるんだったのか。へんなまめ!」と言葉が添えられています。 . . . 本文を読む
1989年に宮城県気仙沼湾の漁民たちが始めた植林活動「森は海の恋人植樹祭」が今年も6月5日、岩手県室根村の矢越山「ひこばえの森」で開かれます。気仙沼湾を守るため、海に注ぐ大川の上流に豊かな森をはぐくもうという営みです。 . . . 本文を読む
「物差しで測ったような直線のエビフライは高級料亭だけで結構。背が丸いのが本来のエビの姿です。採れたままの自然な食材が一番おいしくて値段も安い。知多半島の先で、その日の朝に掘り出した新鮮な野菜を地元農家から直接買うのが好きでしてね。曲がったキュウリや不ぞろいなダイコンの床が素晴らしい。出荷しない雑魚をその場で開いた干物もまたうまい」 . . . 本文を読む
雪は降りながら全てを包み込みます。音さえも。その時のあまりの静けさが、それと気付かせてくれるのです。家も、木も、草も、やわらかい雪の下にうまった一面の銀世界は本当に美しいものです。その柔らかさ、美しさ、静けさが、絵本に描かれています。 . . . 本文を読む
自然が自然のままであったなら、なにもドラマは生まれません。環境保護を訴えるとき、必ずといっていいほどに、破壊されたあるいは破壊されつつある自然が登場します。現実を直視し、その反省をもとに環境保護を呼びかけようというものです。実はこのシナリオが、朝日新聞のカメラマンのような「やらせ」を引き起こす誘惑となることに気づいている人たちは、あまり多くありません。 . . . 本文を読む
豆腐やいもを通さなければ見えないものもあり、一人の貧困者が、いささか並はずれた生の欲求のゆえに、いものうたをうたったと思っていただいてもいい。実際、私はいもの皮も人参の皮も棄てずに野菜のストックをつくるのだが、一個のいものなかに料理のすべてがあるというのが、行きついた感想である。 . . . 本文を読む
幼稚園のいもほり遠足が雨で一週間延期になりました。大憤慨の子どもたちに先生はこう言います。「大丈夫、おいもは一つ寝るとむくっと大きくなって、二つ寝るとむくっ、むくっと大きくなって……七つ寝るといっぱい大きくなって待っていてくれる」。
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柿渋は千年以上の歴史を続けてきた日本人の宝である。見直され始めた今は、柿渋元年とも言える。改めて先人たちの柿渋利用法や製法をきちんと整理し、正しく知っておく必要がある。まだ十分にわかっていない柿渋の物理的、化学的特性を研究し、柿渋を総合的に解明することも望まれる。柿の実がなる秋の風景は、私たちの郷愁を誘う。しかし、柿渋の有用さがさらに認められれば、柿を風景としてみるだけでなく、資源として懸命に柿林を育てる時代がくるかもしれない。 . . . 本文を読む