電脳筆写『 心超臨界 』

自由とは進化向上のチャンスにほかならない
( アルベール・カミュ )

東京裁判はインチキ 《 「事後法」で裁く野蛮な慣習の出発点――渡部昇一 》

2024-05-11 | 04-歴史・文化・社会
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東京裁判が日本を裁く主要な罪状とした、開戦したという意味での「戦争犯罪」とか、「平和に対する罪」などは国際法の下(もと)ではなかった概念である。つまりマッカーサーの指示で作られた法廷が、勝手に法律を定め、それを時間的に逆行させて裁くということ、すなわち「事後法」による裁判ということであり、これは、文明国では絶対にやってはいけないことなのである。


◆「事後法」で裁く野蛮な慣習の出発点

『日本史から見た日本人 昭和編』
( 渡部昇一、祥伝社 (2000/02)、p365 )

しかも、裁判の冒頭において、ウェッブ裁判長に清瀬一郎弁護士から忌避申立ての動議があった。ウェッブは、ニューギニアにおける日本軍の不法行為に関する調査を行ない、報告書の作成をやっていた。それが裁判中に証拠として提出されてくることは、当然予期される。すると、日本軍の戦争犯罪の証拠集めに検察官としての役割を果たした人が、同じ裁判の裁判長になるということになる。検事と裁判官が同一人物であるような裁判がありうるであろうか。

しかし、この動議も却下されている。

裁判の形は取っていても、その意図が復讐にあることは、次のような細かなことからも明らかである。A級戦犯の起訴は、昭和21年(1946)4月29日の天長節(てんちょうせつ)(昭和天皇の誕生日)に行なわれ、昭和23年(1948)12月23日の皇太子(今上陛下)誕生日に、7名を死刑にして終わった。これらの日付を偶然と言う人はいないであろう。

マッカーサーは法律に素人の軍人であるから、日本の犯罪はすぐ裁けると思ったらしいが、弁護側は法律家としての良心を優先させた。特に、アメリカ側の弁護人の中には、当時の、そして、今日の日本人をも感激させてくれる人たちがいた。その中には、横暴な裁判長の法廷指揮に腹を立てて辞めた人や、裁判に批判的な言動があったというのでクビにされた人もいた。

おそらくは、マッカーサーも、実際に裁判をやらせてみて、その裁判の根拠となった「極東国際軍事裁判所条令」というものが、本物の国際法や法律一般の原則から見て、いかに土台薄弱なものであるかと悟り、驚いたのではなかろうか。

まずポツダム宣言は、日本の無条件降伏を求めたものでなく、日本軍の無条件降伏を求めたのである。

そして東京裁判が日本を裁く主要な罪状とした、開戦したという意味での「戦争犯罪」とか、「平和に対する罪」などは国際法の下(もと)ではなかった概念である。つまりマッカーサーの指示で作られた法廷が、勝手に法律を定め、それを時間的に逆行させて裁くということ、すなわち「事後法」による裁判ということであり、これは、文明国では絶対にやってはいけないことなのである。

これを占領軍が強行したことについて、文明の裁判や国際法を野蛮に戻すものとして批判されたのは当然であった。アメリカのタフト上院議員などは、ナチスを裁いたニュールンベルク裁判も事後法による復讐裁判であって、アメリカの歴史上の汚点となるとし、特に、日本に対してはアメリカの復讐という名目さえも成り立たないとしている。つまり負けた者は、酷い目に遭う、というだけの裁判にならざるをえないのだ。
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