おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

うちなー紀行/3日目 浜比嘉島

2015年03月01日 | 旅(国内)
瀬底島を出て、何処へ行こうかと考えます。
なんせ、ガイドブックも何も持っていませんので。
手にしているのはレンタカー屋さんでもらった
沖縄本島の全体地図のみ。
地図を見ていて6年前に訪れた
浜比嘉島へ行きたい衝動に駆られました。
海中道路をドライブしたいのもありましたし^^



浜比嘉島到着!

少し散策して
古民家を改装した食堂の看板に
目が止まりました。
車を置いて看板が指す方向へ歩くと
地元のおじーが竹箒でせっせとお掃除中。
ご挨拶して横を通り過ぎようとすると

「×●☆※■△・・・」

にこにこと話しかけてくれます。
でも…単語ひとつさえ解読できません^^;
このおじーより少し若いおじーが

「そこのお店、美味しいってさ」

と訳してくれました。
若いおじー、ありがとう。


お店へ行きまして
ご主人らしき人がいらっしゃったので
何時からか訪ねると11:00からとの返答。
この時点でまだ10:30だったので
出直しますと店を後にしました。
帰り道でまたおじーが

「×●☆※■△・・・」

若いおじーによると、
何時からだった?という質問らしい。
私が11:00からでした、と答えると


「×●☆※■△・・・」

とまたおじー。
若いおじーにによりますと
その辺をブラブラしてまた来なさい
とのことでした。
そうさせていただきますね^^


浜比嘉島内を車でウロウロしていたら
塩工房があることが判明。
前回訪れた時もあったのかな?
看板に従って進みますが
途中から舗装されていない道路になり
ガッタガタの道を
小石を蹴散らしながら走りました。
レンタカーが傷ついたら大変^^;



到着

人気が無いので
すみませーん!と大声で訪ねると
沖縄美人の奥様が出てきてくれました。
工房を見学したい旨をお伝えすると
快く受入れてくださいましたよ。





流下式塩田の海水濃縮装置

海からポンプで海水を汲み上げ
写真奥のタンクに貯めて
この竹の枝を無数に引っ掛けた
装置の上へと汲み上げて少しずつ滴らせます。
竹の枝から滴り落ちて来る間に
風の力で少しずつ水分が蒸発します。
下に落ちて濃くなったものを
さらに上へと循環させて風乾させ
4%ぐらいの海水濃度を20%ぐらいまで上げます。
夏の方が短時間でできると思いきや
夏の沖縄は湿度が高いので
冬の方が効率よく風乾できるんですって。



20%の塩分濃度まで上げた海水



なるほど、20%ですね




温水を循環させた平釜で炊きます

この日は動いていませんでした。



炊き上げた塩

結晶が結構大きいですね。



にがり

にがりと聞くと無色透明を思い浮かべますが
こちらのにがりは褐色がかっています。



にがり塩

にがりを放置しておくと
底に大きな結晶ができます。





これがにがり塩

ミネラルの塊で非常に濃い味!
残念ながら量産できないので
この日の販売用は完売していました。
ここでもまたまた塩を大量購入。
荷物が増える上に家の塩在庫もまた増える…
売るほど有り〼。塩。




塩の元となる海水を見に浜へ



木耳みつけた



アダンも自生



美ら海で採れる塩だから間違いないですね^^

楽しかった~
ありがとうございました。

浜比嘉島の塩工房


気付いたら11:00過ぎていたので
古民家食堂へ向かいます。
塩工房の奥さんも美味しいよ、と
太鼓判を押してくれましたし^^




古民家食堂てぃーらぶい


あれ?見たことある

6年前に訪れたおばーの家?



メニュー

定食が魅力的。
メイン・汁物・ご飯がそれぞれ2種類から選べます。
私は中身汁、スーチカーの炒め物、もずくジューシーに。



全貌



中身汁


豚のモツと蒟蒻が
鰹と昆布の優しい出汁に馴染み
臭みとか全然感じさせません。
心が温まるお味でした。



もずくジューシー

優しいお味で炊き上げられてますよ。
こういうのが食べたかった!



季節野菜とスーチカーのあんだんす炒め

季節野菜はモロッコインゲンでした。
スーチカーとは豚の塩漬け。
暑い沖縄で保存性を良くする先人の知恵ですね。
塩は茹でることで抜け、柔らかさも絶妙。
モロッコインゲンもパッキパキで新鮮です。
あんだんすは麦味噌ベースの脂味噌です。
ちょっと濃いめの味付けでしたが
中身汁とジューシーが優しい味付けなので
トータルで丁度良い塩分量でした。



もずくとソーメン

ただ和えただけですが
口の中がさっぱりして美味しかったぁ。



ジーマミー豆腐の揚げ出し

これも美味しかったわぁ。
お料理のレベルが非常に高い。



大根のウコン漬け

人工着色料じゃないですよ。
ウコンによる自然な発色です。
味も真っ当。



三線



このお庭、見覚えある…

ご主人に伺ったら
このお店は平成23年にオープンしたそう。
最後は男性の方が住んでらっしゃったとか。
どうしてもあのおばーが重なるので
いろいろ調べましたところ
こちらはおばーの家ではなかった様です。
Jyunko姉様、誤情報ですみませんm(_ _)m
私たちが伺ったおばーの家「吉本家」は
築120年以上経つ文化財指定の民家で
何と、私たちが訪れた直後に全焼したそうです…
ネットでその情報を見、大ショックを受けました。
いや、一見の私なんかよりも
浜比嘉の人々は珠玉の宝を失ったと
さぞかし心を痛めたことでしょう。
私の勘違いなんか取るに足らないことです。
おばーの消息は分かりませんが
生きていらっしゃったら、かなりのご長寿。
カチャーシーを手踊りしながら
早世された愛しの旦那様について語る
おばーの表情や仕草が忘れられません。


従っててぃーらぶいは酷似した造りの
古民家だということが判明した次第。
こちらは築83年みたいですね。


この島を再訪することで
いろいろな発見をするとともに
知らずに過ぎてしまったかもしれない
悲しい事実を垣間見ることになりました。
私の記憶は6年前でストップしていますが
ここでの生活は日々繰り返され
喜びや悲しみを重ね、歴史を刻んでるんですね。
変わらないでいて欲しいというのは
無責任極まりない旅人のエゴです。
島の時間をお裾分けいただきましたことに心から感謝、
そして島の歴史に敬意を表します。
本当に有り難うございました。


古民家食堂てぃーらぶい
沖縄県うるま市勝連浜56
TEL.098-977-7688
11:00~16:00
火曜・第4水曜定休


さて、憧れの地へと向かいます。
つづく…

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