おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

東北紀行/桐屋・権現亭

2013年01月30日 | 蕎麦
大内宿を後にしまして
チェーンを装着して下山。
昨日は暗闇で見えなかった
日光街道沿いの
風情ある町並みを左右に見ながら
会津若松市内へ入りました。
市内は大河ドラマの舞台とあって
「八重の桜」一色!
東北復興の象徴として
広告塔を担っている街ですもんね。
そして新島八重って新島襄の奥さん…
自分の母校に関わっていたなんてつゆ知らず。
幕末にはまったく疎い人でして^^;
西洋史専攻だったし。(言い訳)



鶴ヶ城

ここも八重の桜に色づいてます。





立派なコンクリート造り

趣には欠けますが…仕方ないですね。




酒蔵巡りしたり…

ここで日本酒の4号瓶を割ってしまった。
どこへいってもハカイダー。
もちろん1本お買い上げいたしましたよ^^;
涼しい顔して退出できるほど図々しくはありません。



そしてお目当てのお店へ。



桐屋・権現亭

会津若松で一番有名といっても過言ではない
手打ちのお蕎麦やさんです。
契約栽培の玄蕎麦を挽いているといいます。
期待に胸を膨らませて入店。




桐屋のこだわりのそば(限定)

そんなこと言われても選べないわ…
と悩みに悩んでいたところ




こだわりの蕎麦が三種盛りあわさっている
何とも嬉しいメニューがありました。
もちろんそれをオーダー。




そば三昧





ご丁寧に蕎麦の説明もあります。
では右から順番に。





会津のかおり

福島県の新品種「会津のかおり」を
石臼で挽いて十割りで打っています。
香りはそんなに高くは無いです。
印象的なのはその食感。
ムチムチと歯を押し返すような弾力があります。
その後に甘みが膨らんでくる感じ。




飯豊権現そば

貴重な一番粉を贅沢に使った
白く透き通っている更科のような蕎麦。
福島ではハレの日のご馳走として
この白く輝く蕎麦を珍重したようですね。
更科系だから蕎麦らしく無いかも…
と思っていましたがところがどうして。
これが香り高くて余韻も長い。
ムキュっとした食感も心地よいです。
いい意味で裏切られました。




会津頑固そば

毎日挽く石臼挽きの蕎麦粉を100%用い
十割りで打ち上げています。
会津在来種だそうで
野趣溢れる香りを強く感じ
時間が経つと尚更立ってきます。
気持ち平打ちでモチモチとした食感。
これも美味しいわ。



蕎麦汁

味醂をやや強く感じますが
嫌みな甘みではありません。
少しアルコールも感じました。
節の酸味も余韻として残ります。
会津頑固そばに一番マッチしました。





蕎麦湯

蕎麦湯は茹で汁そのもの風。
蕎麦汁に注いだら甘みが気にならなくなりました。
砂糖が立っていたらより引き立ってしまうから
やはり味醂や出汁素材の甘みだったのかな?


会津藩主の保科正之公が
もともと信州伊那の高遠藩主で
蕎麦を打てる家臣を連れて入城したことから
手打蕎麦の技術が会津に根付いたみたいです。
だから江戸で蕎麦文化が花開く50年前から
会津では蕎麦打ちの技術が発達し
庶民の楽しみとして広まったんですね。
そして辛味大根の汁に味噌を溶いて食べる
高遠蕎麦(おしぼりそば)も持ち込まれたそう。
その流れから行くとやはり信州って凄い!
また信州蕎麦ツアーに行かねば…
と、蕎麦への飽くなき探究心は膨らむばかりなのでした。


ご馳走様でした!


桐屋・権現亭




この後は蕎麦の里へ向かいます。
あんな恐ろしい道のりが待っているとは
この時知る由もなく…