おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

東北紀行/出羽屋2日目

2013年01月24日 | 旅(国内)
夕食、ボリューム感は満点だったけれど
植物性のものばかりだったからか
明朝には腹時計が轟音を立ててました(笑)
朝湯につかっていざ、朝食会場へ。



春菊の黒ごま和え

胡麻の味が濃い!国産なのかな。。。




山形牛の燻製とハム、うるい

胡麻ダレをかけていただきます。
うるいがシャキシャキして美味。
牛とハムはどっちでもいいかも^^;




ひきずりうどん



ひきずりうどんのタレ




納豆につけていただだくのです。

雪深い山形内陸部では
乾麺も貴重な保存食。
鶴岡の麦きりと似た食感でした。
納豆を自作する家庭も多かったよう。
雪に閉ざされた冬ごもりの時期に
鍋からアツアツのうどんを引っぱりだして
納豆のタレにつけたことから
この名が付けられたそうです。
手軽で洗い物も少なくて済むから
水仕事が辛い時期にぴったりかも。
熟練主婦の知恵の賜物なのでしょう。
そう言えば以前、郷土料理番組で
鯖缶も入れていたのを見た気がする。





薩摩芋の甘煮

ゴメンなさい、残しちゃいました!
薩摩芋でご飯が食べられないタチで^^;




もって菊の酢の物

キュッキュという食感が心地よい。
この酢の物、大好き。






酢漬けのお漬け物

大根、セロリの食感がいいわ。
味付けも甘すぎず好印象。
いくらでも食べられそう。





昆布巻き、鱈子の吹寄せ、蕨、金平

どれも上品な味付けです。
山形=北国=味付けが濃い、
そういう概念を覆してくれます。
素材の味わいを知り尽くしているからでしょうか。
無駄な調理や調味の痕跡を感じません。




温泉卵





しその実

山形はしその実を多用する文化なのかな?
銀座のアンテナショップで見かけるお漬け物にも
かなりの割合で入ってます。
飯ドロボウですよ、これは^^




からかい煮

かすべ…干しエイの煮物です。
内陸部では鮮魚が手に入りにくいため
干しエイや棒ダラなどの乾物が
貴重な動物性のたんぱく源。
これを軟骨まで容易に食べられる程
ふっくら軟らかく煮てあります。
とっても美味しいわ。
秋田市の市民市場で干しエイを見かけたので
これは買わねばと思ったらめっちゃ高かった!
三重県産のエイの切り身を良く見かけるけれど
あれは投げ売り状態に安いわよ。
流通量が減って干す人も少なくなり
単価が上がってしまったのかな?





もだしのお味噌汁

ホッとする味わい。
日本人に生まれて良かった
と思える瞬間です。


あと、ご飯もありました。



朝の支度をしてくださったのは4代目の若旦那。
雪深い西川町の人々が春を待ち望む気持ちや
先代がお料理に傾けた思いを語ってくださいました。
大学時代は東京で過ごされたよう。
一日に何度も雪かきや雪下ろしをする必要もなく、
物品や情報に溢れた刺激的な東京を後にし
先人が築いた食文化を守るために戻ってきた…
素晴らしいですね。まだお若いのに。
きっとお金には換えられない魅力が
この月山山麓にあるからでしょう。
その魅力を垣間みた気がします。




先代のお料理を聞き書きした本

細かいレシピは載っていませんが
四季折々に採れる山菜や茸を
先代が慈しみ愛でながら、
真心込めて調理されていたことが
手にとるように解る本です。
いいお買い物をしました^^



また是非訪れたいと思います。
有り難うございました!



出羽屋