都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

映画館

1992-10-16 | ロシア  

 3人組から離れた後、カールマルクス通りへ焦って戻る。とりあえず大通りの方が逆に気楽なことに気づく。表通りとは違って裏通りにはやはり人があまり歩いていない。大通りに出てホッとしながら、しかし相変わらずやや警戒しながらキョロキョロしながら歩いていると、道の反対側の角で電話を掛けている女性に気が付いた。すると近くの男がその女性に脇からつかつかと近寄り、いきなり彼女が片手に持っていたバッグをひったくろうとするではないか。ビックリして注視していると、彼女は電話を掛けながら大声で何か叫びバッグをまた手元に引き寄せた。わずかの間、引っ張り合った後、男はあきらめて走り去ったが、女性は男の後ろ姿を睨み付けて立っていた。でも何故か周囲の人は全く手を出さなかった。僕自身、男が走って道をこちら側へ横断したので、やや危険を感じて女性よりも男に注意を払いながら素知らぬふりをして足早に歩き続けた。これだからやはりあまり気が抜けない。

 通りを再び北の方へ行くと映画館がある。劇場であるためか他の建物とは少々異なり、道路から後退して建っていて、入口前には小さな広場が設けられている。映画の看板は当然ロシア語で書かれている。日本と違って文字主体の看板なので、何の映画なのかはさっぱり判らない。片隅に描かれた絵から推測すると、どうやらハリウッド映画がこちらでも上映されているようではあったが、描かれた俳優の顔立ちがロシア人風になってしまっているので、仮にそれがアメリカの有名俳優だったとしても(例えばシュワちゃんでも)、僕等には判らない。描く人がロシアの人だと、日本人でもアメリカ人でも何となくロシア人風になってしまうらしい。日本でも同様のことは起こっているのだろう・・・。ところでロシアの映画館ではハリソンフォードも、ブルースウィリスもロシア語を喋ってるのだろうか。もっと時間があればそんな彼等を見てみたかったのだが、なにぶん時間がないので見ることはかなわなかった。

1992年10月 ロシア日記・記事一覧

#映画館・ホール 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 3人組の写真を撮る | トップ | コムソモール広場2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿