Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●青木理さん『日本会議の正体』…「民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」

2016年09月25日 00時00分07秒 | Weblog


asahi.comの書評「ベストセラー解読」【日本会議の正体 [著] 青木理/[文] 永江朗】(http://book.asahi.com/reviews/column/2016081600001.html?iref=comtop_list_cul_b01)。

 《日本会議は右派団体で、安倍政権に強い影響を与えている。閣僚にも関係者は多い。彼らの歴史や思想、運動方法、そして今後について、ジャーナリストが調査し、取材して書いたのが本書である。「戦後日本の民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」と青木はいう》

 平凡社のWeb頁によると(http://www.heibonsha.co.jp/book/b226838.html)、《安倍政権とも密接な関係をもち、憲法改正などを掲げて政治運動を展開する、日本最大の草の根右派組織「日本会議」。虚実入り混じって伝えられる、その正体とは。関係者の証言を軸に、その成り立ちと足跡、活動の現状、今後の行方を余すことなく描く。 反骨のジャーナリストがその実像を炙り出す、決定版ルポルタージュ》。
 目次はコチラ(http://www.heibonsha.co.jp/book/b226838.html)…「プロローグ」「第1章 日本会議の現在」「第2章 “もうひとつの学生運動”と生長の家──源流」「第3章 くすぶる戦前への回帰願望──日本会議と神道」「第4章 “草の根運動”の軌跡」「第5章 安倍政権との共振、その実相」「あとがき」「参考文献・資料一覧」「関連年表」。この目次には「節」まで詳しく書いてありますので、ストーリーがかなり分かります。


【↑(http://www.heibonsha.co.jp//images/book/226838.jpg
  すいません、コピペさせてもらいました】


 この強烈な「悪政」悪性ウィルスは「壊憲内閣」を確実に蝕み、与野党問わずニッポンの政治のDNAの中に潜んでいたものが、細胞内で無数のコピーを造り出し、親細胞を食い破り、ニッポン中に無数のウィルス粒子が放出されている。

 前田朗さんのブログにも書評が出ていますので、是非、全文を読んでみてほしいです。その【日本会議の正体に迫る/青木理日本会議の正体』(平凡社新書)】(http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_21.html)によると、《右派政界の次期エース》稲田朋美防衛相らのように青木さんのインタビューを受けた方々の一方で、《「あとがき」には、日本会議事務局長の椛島有三からも断られたが、明治神宮会館の「奉祝行事」の際に椛島を見つけて、再び取材を申し入れたが、「最後の最後まで椛島氏は口を開かなかった。応諾の言葉も、拒否の言葉も、あいさつの言葉すらもまったく発しなかった。一言も、である。私たちとあいさつを交わすことすら拒絶する――そんな強固な意思を示しているかのようだった」という》。また、《青木も述べているが、取材を受けるも拒否するも自由である。だが、日本会議という巨大組織で、現実政治に圧倒的に強い影響を与え、安倍政権を動かしているとさえいわれ、憲法改正を呼号している団体事務局長の行動としては異様というしかない。ここに日本会議の決定的に重要な特徴がある》と指摘されています。


   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
    「《安倍首相が、多くの犯罪を犯したカルト教団「統一協会
     ファシスト団体「日本会議と密接な関係にあることは周知の
     通り……もう一つ、安倍首相には表に出してもらいたくない関係が
     あります。先日、組織のトップが殺人の関与で逮捕された
     九州最大のヤクザ「工藤会」密接な関係》……。
     「とある暴力集団」との関係でさえウンザリなのに、「闇社会」との
     関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
     ますます国際社会の印象が悪くなる一方です」

   『●アベ様のオツムの中身のネタ元:
      「憲法改正、愛国心教育、自虐的歴史教育是正、戦後レジーム脱却」

     「政界には日本会議を支持する「日本会議国会議員懇談会
      (日本会議議連)」があるが、そこには安倍政権の主要メンバーが
      ズラリ
なのだ。特別顧問は安倍首相と麻生財務相で、会長は
      次世代の党の平沼代表。石破地方創生相が相談役を務め、
      副会長には官房長官、下村文科相高市総務相が並ぶ」

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に
      神道議員連盟・・・どうするの」?、とアベ様をヤジり返してみては?


   『●「日本最大の右派組織とされる「日本会議」」:
         「ネジレ」を取り戻すためのステップを阻むもの

    《「統一地方選の議会議員選挙には、日本最大の右派組織とされる
     「日本会議」の地方議員連盟メンバーが多く出馬する》
      一方、「ネジレ」を取り戻すためのステップを阻むもの・・・・・・
    「日本最大の右派組織とされる「日本会議」」。これは、「憲法改正
     愛国心教育自虐的歴史教育是正戦後レジーム脱却……
     といったアベ様のオツムの中身のネタ元。「右翼」「保守」というのも
     随分と落ちぶれたものです。」

   『●「戦後70年 統一地方選/その無関心が戦争を招く」
            『週刊金曜日』(2015年4月3日、1034号)
    《佐高信の新・政経外科第31回/「日本会議」ならぬ「日本だけ会議」】、
     「石原慎太郎たちが指を切って血判を捺し、青嵐会を作った時はキワモノ
     扱いされましたが、安倍内閣は8割以上が…「日本会議国会議員懇談会
     (平沼赳夫会長)のメンバーだとか。…特徴は日本だけがすばらしいとする、
     きわめて狭いナショナリズムにあり、つまりは「日本だけ会議」》

   『●「“帰れ”や“戦争屋”の叫びが投げかけられ」る
       世界でも稀有な王様・アベ様 ~壊憲を食い止める~
    《「ヌーベル・オプセルバトゥール」の論調は強烈だ。
      先月21日号で「安倍晋三の隠された顔」という特集記事を掲載。
     4ページにわたって〈閣僚の4分の3が、歴史修正主義で権威主義の
     極右団体、「日本会議」に属している
〉と指摘。
      日本会議の夢は〈個人に天皇への全面服従を押し付けた
     1890年代の帝国時代の法にできるだけ早く近づくこと〉と分析した上で、
     〈大多数の国民は日本会議の思想に反対でも、アベノミクスに
     気をとられていて、安倍首相と日本会議の思惑通りに事が運ぶ可能性は
     十分ある〉と危惧していた。
      これだけ世界に危ぶまれる首相のままでいいのか
     日本国民もよくよく考えるべきだ

   『●大水害被害者は癒えず……そんな時に
      極右ネットテレビに出演して御自身が「癒される」アベ様の神経とは?
    《司会を務めたのは、今年86日の原爆投下日にわざわざ広島で
     「反核平和70年の失敗」(主催は日本会議広島)というイベントに講師として
     登壇した極右の女神櫻井よしこ。ゲストは日本会議の会長・田久保忠衛という、
     安倍首相にとっては最高の布陣。……この人は、どうやらほんとうに自分を
     持ち上げてくれるメディアにしか出ないと本気で決めたらしい

   『●宜野湾市長選: 直近の沖縄主要選挙で5連敗目をアベ様に
    《もっとも、それ以前にこんな人物を再選したら、宜野湾市民は
     常識を疑われることになりそうだ…日本最大の右翼組織
     「日本会議」の中地昌平・沖縄県本部会長が開会宣言し、
     宮崎政久衆院議員といった面々が「日本人の誇り」について
     熱弁を奮う》
    「番犬様に好き勝手やっていただくことが「日本人の誇り」? 
     中高生を「青田買い」…、それに続いて、宜野湾市では園児を「洗脳」

   『●「沖縄には明らかにおかしな新聞がある。
      本当に潰れた方がいい」…自民党には「ロクなヤツがいない」
    「アベ様の内心を体現していて、「メディアの言論の自由に対する挑戦」です。
     『琉球新報』『沖縄タイムス』以外で、《改憲積極派》《(相も変らぬ)
     押し付けられた憲法》論者・《安倍政権を支える日本最大の右翼組織
     「日本会議」の地方議員連盟幹事長代行》の小島健一神奈川県議は
     「おかし」くはない報道機関としてどこを挙げるの?」

   『●「人殺し」に行くのはアナタ、「自分は“お国のために  
          死ぬのはゴメンだ”と」言うヒトを支持する人って?
    《参院選勝利で日本会議会長が「我々は軍隊をつくる」と宣言!
     安倍首相からは既に「日本人も血を流す国にする」との答え》

   『●「あとの祭り」: 「自民党きっての極右議員」
      「極右思想」大臣…こんな防衛相が誕生しちゃいました
    《実際、稲田氏は、日本会議関連の講演会にも登壇。
     …そういう意味でも稲田氏の考えは、日本会議の思想と極めて親和性が高い
     といえる。
      現に、先月発売された『日本会議の正体』(平凡社新書)では、著者である
     ジャーナリスト・青木理氏のインタビューに稲田氏が応じ…。
     稲田氏は日本会議的な草の根運動に近いかたちで極右思想を培ってきた
     “本気”の人物であることはたしかだ》
    《ネット右翼と同様、稲田氏は、産経メディアで学んだ歴史修正主義や
     日本会議的な復古主義を身につけると同時に排外主義を振りかざす
     ヘイト団体とも距離を縮めてきた

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http://book.asahi.com/reviews/column/2016081600001.html?iref=comtop_list_cul_b01

ベストセラー解読(週刊朝日)
日本会議の正体  [著] 青木理
[文] 永江朗  [掲載]2016年08月08日

     (表紙画像 著者:青木理  出版社:平凡社 価格:¥ 864)


安倍政権に強い影響

 なんで日本は急に右旋回しちゃったんだろう……唖然、呆然、慄然とする。ネットのせいなのか、民主党政権がスカだったからか。

 青木理日本会議の正体』を読むと、こうなった背景が理解できる。

 日本会議は右派団体で、安倍政権に強い影響を与えている閣僚にも関係者は多い。彼らの歴史や思想、運動方法、そして今後について、ジャーナリストが調査し、取材して書いたのが本書である。

 「戦後日本の民主主義体制を死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」と青木はいう。

 日本会議はふたつの流れが合流したもので、ひとつ新興宗教の「生長の家」に関係した人びと。もうひとつ靖国神社を頂点とする国家神道の復活を望む人びと。国家神道は「村の鎮守の神様」とは違って明治以降につくられたイデオロギーだから、これも新興宗教といえる。

 そういえば公明党と関係の深い創価学会新興宗教だ。安倍政権は新興宗教に支えられた政権だったのだなあ。

 日本会議の結成は1997年だが、源流は半世紀前の右派学生運動にある。彼らは地道に組織を広げ、影響力を強め、地方議会を動かし、国会に議員を送り、右派文化人を動かしてきた。元号法制化運動などの成功体験によって自信を深め、ついには内閣を牛耳るとまでいわれるようになったのだ。

日本会議 戦前回帰への情念』(山崎雅弘著、集英社新書)や『日本会議の研究(菅野完著、扶桑社新書)も併せて読むと、彼らがよくわかる。

 気をつけよう、勇ましいことばと日本会議
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●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を造りたい強権的政治手法好きな二人

2015年04月30日 00時00分08秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【ウリ二つ独裁者 安倍晋三と橋下徹 安倍首相と橋下市長「大衆は愚か」という“上から目線”も酷似】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158867)。
asahi.comの書評【日本の反知性主義 [編]内田樹】(http://book.asahi.com/reviews/column/2015041400001.html?iref=comtop_fbox_d2_05)。

 「つまり、選挙に勝つためならどんな嘘でも平気でつくというインチキぶりにおいて、橋下と安倍は似ているのだ・・・・・・強権的政治手法で自分への批判を許さない安倍と橋下。2人の独裁者は今や自由と民主主義の敵でしかない」。
 「主権在アベ様」と「俺様大好き元大阪「ト」知事」という似た者同士・同志、独裁者ぶり、「自由と民主主義の敵」。「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を作りたくてしょうがないお二人の権力者・・・・・・う ん ざ り。「反知性主義者たちが「反日」といって思考停止してしまうように安倍晋三やその支持者たちを反知性主義者だと非難するだけでは思考停止してしまう」ことは分かっているのだけれども・・・・・・。
 「大阪市をバラバラにはしません」「大阪市は潰しません」「敬老パスはなくしません」って、「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」とどこか似ていませんか? おまけに「上から目線」。

   『●思い込みの激しい老人: 大阪元〝ト〟知事に
                 「歴史に関しての無知」だってさ!

   『●「証拠が出てくれば反省しなければならない」のだから
                          反省してください

   『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
                   そして自民党も同じ穴のムジナ

   『●「誤解」だったの?? 弁護士らしからぬ言動で、身から出た錆
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●掲げてもいない脱原発の看板を下ろす:
          今に始まったことではないし、驚きもしないが・・・

   『●タヌキ(関西電力)とキツネ(橋下徹氏)の汚れたケンカ
   『●『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』を
               持つ人達は反省してくれるでしょうか?


   『●「法令に基づいて粛々と対応する」「法治国家」ニッポンならば
                   辺野古破壊を直ぐに停止すべき

   『●この現実を見ても、アベ様と菅官房長官は
        「汚染水の『影響』は完全にブロック」と言うのか?

   『●アベ様の周りには忠実なシモベばかり・・・
       辺野古破壊「続行を」、「強硬論次々」だそうです

   『●アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること・・・
        「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」

   『●「日本最大の右派組織とされる「日本会議」」:
        「ネジレ」を取り戻すためのステップを阻むもの

   『●「小さく産んで大きく育てる」:
       「環境権」で小さく産み、「九条壊憲」へと大きく育てる

   『●テレ朝問題: 「これは圧力です」なんて答える訳がない! 
                「私は辞める」なんて考える訳がない!!
   『●「政治の堕落」: 上から目線で「力のある者が、
       自分の意を通すだけの政治なら、民主制など空虚な看板」

   『●「主権在アベ様」=「地域住民ごときが文句を言うのは
                 許されないというのが安倍政権の立場」

   『●「過去への眼差し」無きアベ様、
        「ああ、安倍談話さえなかったら!」を心配する

   『●類は「ト」を呼ぶ、朱に交われば「ア」になる
         ~三原じゅん子議員「八紘一宇」予算委発言~

   『●メルケル独首相のニッポン右傾化への牽制発言は
         「三原議員の耳にはナ~ンも届いていなかった」

   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派」的・独善的
               首相戦後七十年談話など、全く不要


 「いま時代を読み解くキーワードは「反知性主義」だ。なぜネトウヨ的なことばが蔓延するのか。なぜ安倍晋三が首相なのか。こうした素朴な疑問は、反知性主義について考えることで解ける・・・・・・反知性主義に陥らないためにはどうすればいいのか。想田和弘の文章が参考になる。映画作家の想田はドキュメント番組の製作で、効率と予定調和を求められる現実に直面する。試行錯誤をすべてムダと考え、あらかじめ決めた結論に向けて一直線に進んでいく思考。それが反知性主義だ」。
 青木理さんも仰ってます、「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」。

   『●続・「首相はくず」とは言っていないけれど、
       「息吐く様に嘘つく」「ネット右翼の書き込みと大差なし」

   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158867

ウリ二つ独裁者 安倍晋三橋下徹
安倍首相と橋下市長「大衆は愚か」という“上から目線”も酷似
2015年4月11日

     (安倍首相(右)と橋下大阪市長(C)日刊ゲンダイ)

 大阪都構想を巡り論戦が行われている大阪府議、市議選で話題になっているチラシがある。2011年の大阪府知事、市長のダブル選で大阪維新の会が配布した「維新の挑戦」と書かれたものだ。ここには「大阪市をバラバラにはしません」「大阪市は潰しません」「敬老パスはなくしません」などと書かれているのだが、今、維新は大阪市を解体し、再編する大阪都構想の信認を得ようとしている。

 橋下市政は、70歳以上の大阪市民が地下鉄とバスを無料で利用できた「敬老パス」もいつのまにか有料化にし、まったく別の制度にしてしまった。

 自民党の大阪市議は「橋下(徹大阪市長)は嘘つきだと証明するものだ」と威勢がいいが、自民党だって嘘つきぶりでは負けていない。

 昨年10月、安倍晋三首相は衆院本会議で「いわゆる移民政策を取ることは考えていない」と答弁したが、新成長戦略に外国人労働者の受け入れ制度拡充が盛り込まれることが明らかになった。この新成長戦略は竹中平蔵 パソナ会長も委員を務めている産業競争力会議で取りまとめられる。

 12年12月の衆院選ではTPPについて「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、交渉参加に反対する」としていたが、その約3カ月後には交渉参加を表明。

 つまり、選挙に勝つためならどんな嘘でも平気でつくというインチキぶりにおいて、橋下と安倍は似ているのだ。

 野党時代、無役だった安倍は大阪で講演し、民主党を批判してこう言ったことがある。

    「マニフェストの訳は嘘ですよ

 これが自分へ振り返ってくる批判への予防線だったのか。

 かと思うと、橋下は「フワッとした民意に支えられている」とよく言う。フワッとした民意とはつまり有権者は意見がない、何となくしか考えられないという意味ではないか。その根底には「大衆は愚か」という上から目線が見え隠れする。

 有権者をここまで愚弄できるからこそ、独裁的政治手法に何の痛痒も感じないのであろう。強権的政治手法で自分への批判を許さない安倍と橋下。2人の独裁者は今や自由と民主主義の敵でしかない。

(敬称略=おわり)
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http://book.asahi.com/reviews/column/2015041400001.html?iref=comtop_fbox_d2_05

日本の反知性主義 [編]内田樹
[文]永江朗  [掲載]2015年04月17日

     (著者:内田樹、赤坂真理、小田嶋隆白井聡想田和弘
      高橋源一郎、仲野徹、名越康文、平川克美、鷲田清一 
      出版社:晶文社 価格:¥ 1,728)

■反知性主義に抗する方法

 いま時代を読み解くキーワードは「反知性主義」だ。なぜネトウヨ的なことばが蔓延するのかなぜ安倍晋三が首相なのか。こうした素朴な疑問は、反知性主義について考えることで解ける。

 『日本の反知性主義』は内田樹が依頼した9人と内田自身による論考からなる評論集だ。9人の顔ぶれはさまざま。作家の赤坂真理や高橋源一郎もいれば、精神科医の名越康文や映画作家の想田和弘もいる。最年長は哲学者の鷲田清一で、最年少は政治学者の白井聡。つまり、いろんな人がいろんな立場で反知性主義について考える。

 反知性主義は、たんなる無知や無教養とは違う。もっと積極的なもので、知性に対する反発いや攻撃的態度だ。反知性主義的な人はそれなりに知識も教養もある。だけど彼らは「考える」ということをしない。とくに「自分で考える」ということを。

 高橋源一郎や想田和弘、小田嶋隆は、反知性主義について語ることのむずかしさを指摘している。誰かに反知性主義者の烙印を押すことは、反知性主義者たちが別の誰かを「反日」「売国奴」「サヨク」と呼ぶことと同じだからだ。反知性主義者たちが「反日」といって思考停止してしまうように安倍晋三やその支持者たちを反知性主義者だと非難するだけでは思考停止してしまう。内田は『アメリカの反知性主義』の著者、ホーフスタッターの言葉を引いて言う。「知識人自身がしばしば最悪の反知性主義者としてふるまう」と。

 反知性主義に陥らないためにはどうすればいいのか。想田和弘の文章が参考になる。映画作家の想田はドキュメント番組の製作で、効率と予定調和を求められる現実に直面する。試行錯誤をすべてムダと考え、あらかじめ決めた結論に向けて一直線に進んでいく思考。それが反知性主義だ。

 反知性主義に抗するためには、ああでもなくこうでもなくと考え続け、辛抱強く悩み、思い、迷い続けていくしかない
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●『梶原一騎伝 ― 夕焼けを見ていた男 ―』読了

2008年10月10日 07時54分16秒 | Weblog


『梶原一騎伝 ― 夕焼けを見ていた男 ―』7
月に読了。斎藤貴男著。文春文庫。20058月刊。

「巨人の星」、「あしたのジョー」、「愛と誠」等々。

長く「つんどく」の状態。解説の永江朗氏いわく「梶原一騎と斎藤貴男。この組み合わせに「えっ!」と声をあげる人も多いだろう。・・・梶原一騎といえば、どちらかというと右っぽいイメージである。・・・斎藤貴男は徹底的にリベラル。・・・反体制、反権力の姿勢は明らかだ」(p.500)

「確かに、煎じ詰めてしまえば、・・・梶原作品には「ファシズム」の予感が満ちているから、彼は一世を風靡したのだ」(p.256)。なるほど。

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