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●飯塚事件…《裁判所は…検察に証拠品のリストの開示を勧告…したが、検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はない」などと拒否》

2023年06月22日 00時00分04秒 | Weblog

(20230605[])
冤罪死刑飯塚事件飯塚冤罪事件) … 検察が《証拠品のリストの開示》を拒否!?

   『●飯塚冤罪事件で死刑執行されてしまった久間三千年さん…福岡地検に、
     《裁判所が検察に対し、証拠品のリストを開示するよう勧告》した!

 なぜに堂々と《開示》しないのかね? リストを公開したからといって、一体全体何の問題があんの? 公開しない方が要らぬ疑いを持たれることになるでしょうに。(清水潔さん)《裁判所にも見せられない危ない証拠がゴロゴロしているということなのだろう》。

   『●袴田事件、そして死刑執行後の『飯塚事件』再審:
                   司法の良心を示せるか?
   『●憲法《37条1項が保障する『公平な裁判所による裁判を受ける権利』が
      侵害され》ている…飯塚事件、大崎事件の裁判に「公正らしさ」は?
    《根底には再審法(刑事訴訟法)の不備がある。冤罪(えんざい)から
     無実の人を早期救済するため(1)証拠開示の制度化
     (2)審理を長引かせる検察官抗告の禁止-などの法整備を
     日本弁護士連合会や市民グループが求めている。加えて、
     同一事件の審理を同じ裁判官が繰り返し担うことを、
     再審請求審でも禁じると規定するべきではないか。》

   『●《判決後、大西直樹裁判長は、捜査の問題点と刑事司法の改善の必要性
     を説き、「西山さんの15年を無駄にしてはならない」と話している》
    《西山さんは担当刑事に「いろいろ言いたいこともある」と言う。
     だが、過去を恨むのではなく「冤罪で苦しむ人を救済できる、
     再審法の改正が進んでほしい」と冤罪支援を必要とする人には話を
     しにいったりしている》

   『●日野町事件《遺族による「死後再審」の請求を認めた大津地裁の決定を
     支持…決め手は、元の公判で検察が開示していなかった実況見分の際の…》
   『●事件から五十七年。無実を訴え続けても、なぜこんなに歳月を費やしたのか。
     刑事訴訟法の再審規定(再審法)が大きな欠陥を抱えつつ放置されているからだ

 《「事案の解明に意味はない」》というのは、どういう開示拒否の理由なのか?
 FBSのニュース映像【女児2人殺害『飯塚事件』の再審請求 弁護側の証人が法廷で語る】(https://www.youtube.com/watch?v=v3Z7t2-wrtQ)によると、《弁護団は、検察が都合の悪い捜査資料を隠しているとして、事件に関わる証拠を開示するよう求めていました。裁判所は3月、検察に証拠品のリストの開示を勧告していましたが、検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はないなどと拒否したということです》。


清水潔さんのつぶやき:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1664141522852532225

清水 潔@NOSUKE0607

冤罪死刑の可能性が争われている福岡の「飯塚事件」。
今年3月に裁判所が、検察に対して「証拠品のリストを開示するように」勧告したのだが、なんと検察はこれを拒否。裁判所にも見せられない危ない証拠がゴロゴロしているということなのだろう。これはもうアウトだろう

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nhk.or.jp

「飯塚事件」の再審請求で新たな目撃証言の男性への証人尋問|NHK 福岡のニュース
【NHK】31年前、飯塚市で小学生の女の子2人が殺害されたいわゆる「飯塚事件」で、すでに死刑が執行された元死刑囚の家族が裁判のやり直しを求める2度目…
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午後2:27 · 2023年6月1日
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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1664143130239852545

清水 潔@NOSUKE0607

これまで多くの冤罪事件で、検察・警察が隠していた証拠が開示されたことで無罪が証明された。だから捜査当局はどんな証拠があるのか、そのリストを見せたくない。しかし公務員が税金を使って集めた証拠が、有罪判定だけに使われてはならない民主主義社会なら当然のことだ

午後2:33 · 2023年6月1日
―――――――――――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1664143967074799616

清水 潔@NOSUKE0607

飯塚事件の捜査は決して揺るがない…、などといいながら、疑惑が浮上しても原判決裁判に出された証拠しかみせない国民一人を死刑にしておいて、隠すものなどあってはならない。飯塚事件の疑惑がいよいよ深まったといえる重大な局面であろう。

午後2:36 · 2023年6月1日
―――――――――――――――――――――――――――――――

 布川事件氷見事件東電OL殺害事件志布志事件村木厚子氏冤罪事件足利事件…も確かにとんでもないのだけれど、飯塚事件は極めつきなのだ。冤罪者を死刑にしてしまったというとんでもない事件。国家による殺人。時の法相は、麻生太郎内閣の森英介氏。警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?
 飯塚事件…既に死刑執行してしまった。山口正紀さんの記事《「飯塚事件」をご存知だろうか。1992年、福岡県飯塚市で起きた2女児殺害事件で逮捕され、無実を訴えていた久間三千年(くま・みちとし)さんが死刑判決を受け、2008年に死刑が執行された(当時70歳)。…オンライン集会は、この第2次再審請求の意義・内容を報告し、支援の輪を広げていこうと企画され、飯塚事件再審の実現に向けて尽力してきた九州大学の大出良知・名誉教授、再審法改正をめざす市民の会木谷明代表(元裁判官)、布川事件の冤罪被害者・桜井昌司さんら幅広い支援者たちの呼びかけで開催された。…布川事件冤罪被害者桜井昌司さん…「こんなことを優秀な裁判官がなぜわからないのか日本の警察はこれまでも証拠を捏造してきました。そうして、どれだけの人が刑務所に入れられ、殺されてきたか。すべてが無責任です。冤罪事件で国家賠償しても、だれも懐が痛まない。そのお金も税金です。足利事件、布川事件、ゴビンダさんの事件東電事件)、東住吉事件だれもその責任を追及しない。再審法を改正しないといけない。税金で集めた証拠を法廷に出すのは当たり前じゃないですか。久間さんの無念は必ず果たせると確信しています。必ず勝ちます。一緒にがんばりましょう。無惨に殺された人の無念を晴らす殺したのは誰か検察庁です」》。

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https://www.youtube.com/watch?v=v3Z7t2-wrtQ




女児2人殺害『飯塚事件』の再審請求 弁護側の証人が法廷で語る
FBS福岡放送ニュース
2023/05/31

31年前に福岡県飯塚市で小学生の女の子2人が殺害された『飯塚事件』についてです。死刑になった男性の家族が、裁判のやり直しを求めている再審請求の証人尋問が、福岡地方裁判所で31日に行われました。

再審=裁判のやり直しを申し立てているのは、久間三千年元死刑囚の家族です。久間氏は31年前、福岡県飯塚市で女児2人を殺害したとして、死刑が執行されました。

弁護団はおととし、久間氏は無実だとして、2度目の裁判のやりなおしを申し立てました。この時に弁護団は、ある男性の証言を無実を主張する新たな証拠として提出しました。福岡地方裁判所では31日、この男性の証人尋問が行われました。

男性は「事件当日に女児2人を乗せた白い軽ワゴン車を男が運転しているのを見た。男の特徴は久間氏とは違った」と証言しています。

弁護団によりますと31日の尋問で男性は、女の子の寂しそうな顔が「脳裏に焼きついていて、記憶違いはない」と話しました。また、当時訪ねてきた警察官が男性に対し「普通車ではないか? 紺色のワゴン車ではなかったかなどと聞いてきたと、新たに明らかにしました。紺色のワゴン車は当時、久間氏が所有していた車で、弁護団は警察が久間氏が犯人だとの見立てのもと、証言を得ようとしたのでは」と説明しています。

弁護団は、検察が都合の悪い捜査資料を隠しているとして、事件に関わる証拠を開示するよう求めていました。裁判所は3月、検察に証拠品のリストの開示を勧告していましたが、検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はないなどと拒否したということです。
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   『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
                飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

    「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
     2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
     2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
     ……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
     久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日
     DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
     だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、
     大変に大きな疑問である」

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                    無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」
    「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
     DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
    《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
     福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
     冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
     呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
     『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
           死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
    「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
     再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず 
     福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」

   『●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、
     国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)
   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●飯塚事件は《足利事件に続いて「DNA冤罪=DNA型鑑定を悪用した
     冤罪」が発覚するのを恐れた検察による口封じ殺人ではなかったか……》
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●(東京新聞社説)《死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・
       停止は、もはや世界の潮流となっている》…死刑存置でいいのか?
   『●(FBS)【シリーズ『飯塚事件』検証】…《死刑執行は正しかった
     のか》? 罪なき人・久間三千年さんに対しての《国家による殺人》!
   『●NNNドキュメント【死刑執行は正しかったのかⅢ ~飯塚事件・真犯人
      の影~】…《死刑冤罪の闇を12年間追跡し続けたドキュメンタリー》
   『●【<土曜訪問>表現の幅、狭めない 冤罪事件から着想 ドラマ
     「エルピス」で脚本 渡辺あやさん(脚本家)】(東京新聞・石原真樹記者)

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●(FBS)【シリーズ『飯塚事件』検証】…《死刑執行は正しかったのか》? 罪なき人・久間三千年さんに対しての《国家による殺人》!

2022年02月20日 00時00分34秒 | Weblog

20220219[]
一貫して無罪を主張、死刑執行のその日まで…。にもかかわらず、「飯塚事件」で死刑が執行された久間三千年さん。罪なき人に対しての国家による殺人》。検察は、全ての証拠を開示すべきだ。
 DNA型鑑定のいい加減さ。弁護団は「改ざん」「ねつ造」とまで主張している。足利事件での再鑑定が明らかになり(2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ)、なぜ、慌てるように死刑執行(2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行)を強行したのか? 《最高裁で死刑が確定します。その2年後でした》死刑執行されたのは。これも異例中の異例。この1点でも異常だ。無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」したのだ。菅家利和さんは、会見で、「無実の私が足利事件の犯人にされたのは、科警研の間違ったDNA型鑑定のためであり、絶対に許さないと思いました。なぜなら私と同じ間違ったDNA型鑑定で、飯塚事件の久間三千年さんを死刑を執行されてしまったからです」と語っておられます。
 (目撃18日後の)〝詳細〟な「紺色ワゴン車」目撃証言の滅茶苦茶。75人で検証実験しても、誰一人として詳細な証言を出来ず。一方で、他の重要な目撃証言を一切無視。
 もう1点、どうしても主張したいことは、冤罪者が死刑執行されたことは、被害者への冒涜であり、その遺族・関係者の皆さんをバカにした話であること。

 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?

 福岡FBSのニュース報道【シリーズ『飯塚事件』検証① 事件と裁判の経緯】(https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news96s3pcomtmowz24mzh.html)によると、《事件発生からまもなく30年。裁判のやり直しをめぐる裁判所、検察、弁護団の協議がいまも続いています。果たして、死刑執行は正しかったのか。》
 【シリーズ『飯塚事件』検証② 証拠となった『目撃供述』】(https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news966w0mq34br5l236em.html)によると、《久間氏は、任意の捜査段階から一貫して無実を訴えましたが、最高裁で死刑が確定しました。その2年後には。》《■森法相 「久間三千年を本日死刑執行。」 死刑執行の2か月前に市民団体に届いた手記です。「真実は無実であり、これはなんら揺らぐことはない」と書かれています。弁護団によると久間氏は、死刑執行のその日まで無実を訴えていたと言います。》
 【シリーズ『飯塚事件』検証③ 誘導されたのか『目撃証言』】(https://www.fbs.co.jp/news/news969to2bulxiekek9or.html)によると、《実は久間氏の車には標準のデザインとしてオレンジ色のラインがありましたが、久間氏はそのラインを剥いで使っていました。弁護団は、久間氏の車を事前に見た捜査員が、その特徴にあうように男性の供述を誘導した」と指摘します。》

   『●冤罪で死刑執行、あってはならない!!
   『●贖罪:足利事件再鑑定から12日後の2008年10月28日朝、
                飯塚事件久間三千年元死刑囚の死刑が執行

    「2008年10月16日 足利事件 再鑑定へ
     2008年10月28日 飯塚事件 死刑執行
     2009年 4月20日 足利事件 再鑑定で一致せず
     ……そう、足利事件で誤鑑定であることが分かった時には、既に、
     久間さんの死刑が執行されていた。2008年10月16日
     DNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべき
     だったのに…。なぜ、急いで死刑執行したのか?、大変に大きな疑問である」

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                    無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」
    「リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない?
     DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】」
    《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に
     福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、
     冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を
     呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された
     『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の再鑑定で
           死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
    「西日本新聞の二つの記事【死刑下した裁判官が関与 飯塚事件の
     再審請求審 識者「公正さ疑問」】…と、【飯塚事件再審認めず 
     福岡高裁 「目撃証言信用できる」】…」

   『●飯塚事件…《しかしもっと恐ろしいのは、そんな誤りを認めず、
     国家による殺人を無かった事にする国家の強引さだろう》(清水潔さん)
   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●飯塚事件は《足利事件に続いて「DNA冤罪=DNA型鑑定を悪用した
     冤罪」が発覚するのを恐れた検察による口封じ殺人ではなかったか……》
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●(東京新聞社説)《死刑制度には普遍的な人権問題が潜み、その廃止・
       停止は、もはや世界の潮流となっている》…死刑存置でいいのか?

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https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news96s3pcomtmowz24mzh.html

シリーズ『飯塚事件』検証① 事件と裁判の経緯
福岡 2022/02/17 18:57


【めんたいニュース】
https://youtu.be/KGR2TqCwb74

1992年、福岡県飯塚市の女児2人が殺害された『飯塚事件』で死刑を執行された元死刑囚の遺族が無実を訴え、再審=裁判のやりなおしを求めていています。争点などをシリーズで検証する『30年目の飯塚事件』1回目は事件と裁判の経緯です。

2022年1月、福岡県朝倉市の山中を通る国道に市民が集まりました。

■日本国民救援会 清水信之 福岡県本部事務局長
「いまからこの判決が認定した八丁峠の目撃供述の見学と検証というのをやります。」

いまも再審=裁判のやり直しをめぐって協議が続く『飯塚事件』。その判決が示す事実認定を市民の目線で考えようと、再審開始を支援する市民団体が企画しました。

■参加者
「あの事件自体は知っていたんですよ。だけど新聞ぐらいでしか知らんし、もう日にちがたっているからですね。」

■参加者
「Q.事件が起きた時は何歳ですか? 生まれていないです。」

いまから30年前、福岡県飯塚市の小学1年生の女の子2人が登校途中に行方不明になりました。地域の人たちが、懸命に2人を探しますが、最悪の結果となります。

■当時のニュースの音声
「林の中で7~8歳くらいの女の子2人の遺体が見つかりました。警察は事件に巻き込まれた可能性があるとみて調べています。」

2人は行方不明になった翌日、約30キロ離れた峠道の脇の林の中で遺体で発見され、3キロ離れた場所からは、ランドセルや着衣など複数の遺留品が見つかりました。警察は殺人事件として捜査、そして2年7か月後、女の子と同じ校区内に住む久間三千年元死刑囚を殺人などの疑いで逮捕しました。久間氏は、任意の事情聴取の段階から一貫して無実を主張、逮捕前FBSの記者に対しても次のように話していました。

■久間三千年元死刑囚
「アリバイ以上のものを持っている。100%関係ないということを、あんた達が即信じるわ。やっていないものをやったと思われることだけは、これは必ず白黒つける。」

福岡地方検察庁は、久間氏を容疑否認のまま殺人などの罪で起訴します。この事件では、久間氏を犯人と断定できる直接的な証拠はなく、福岡地方裁判所は複数の状況証拠を総合的に評価・検討しました。現場から見つかった犯人のものとされるDNA型と、久間氏の型が一致したとされたことや、久間氏の車によく似た『紺色ワゴン車』を遺留品発見現場の近くで目撃したという男性の証言。さらに、車の中から血痕と尿痕が見つかったことや、女の子の着衣についた繊維片が、久間氏が乗る車のシートのものと同じ可能性が高いこと、久間氏に土地勘がありアリバイがないことなどです。

■福岡地方裁判所の判決
「個々の状況証拠も、単独では被告人を犯人と断定することはできないものの、これを総合すれば、被告人が犯人であることについては、合理的な疑いを超えて認定できる。」

福岡地方裁判所は、このように述べ、死刑を言い渡しました。そして、2006年に上告が棄却され、最高裁で死刑が確定します。その2年後でした

■森法相(当時)
「本日、久間三千年死刑囚。高塩正裕死刑囚。2名の死刑を執行しました。」

弁護団によると久間氏は、死刑執行のその日まで、一貫して無実を訴え続けたと言います。

■富永記者
「死刑が執行されて1年目の命日となるきょう、弁護団は裁判のやり直しを求めて福岡地裁に入ります。」

久間氏の遺族は、無実を訴え、福岡地方裁判所に再審請求を行いました。死刑執行後の再審請求は、極めて異例です

徳田靖之弁護士
「久間さんの無実が、これで確実に決定的に明らかにされる」

弁護団が重視したのが、警察庁科学警察研究所・科警研が行ったDNA型鑑定と目撃証言の信用性を争うことです。DNA型が一致しないと犯人にはなれず、目撃されたワゴン車が久間氏の車ではなければ、そのほかの状況証拠もその価値が低くなるからです。さらに弁護団は、これらの証拠に重大な疑問があると指摘しました。

■徳田弁護士
「我々弁護人からみると、(DNA型鑑定が)改ざんされている。もしくは、捏造されている。」

DNA型鑑定について弁護団は、鑑定写真の一部が意図的に切り取られていて、切り取られた部分には、別のDNA型が出ていると主張しました。その頃、DNA型鑑定の信用性も揺らいでいました飯塚事件と同じ時期に同じ方法で行われた鑑定の間違いが明らかになったのです。

菅家利和さん
「無実の私が足利事件の犯人にされたのは、科警研の間違ったDNA型鑑定のためであり、絶対に許さないと思いました。なぜなら私と同じ間違ったDNA型鑑定で、飯塚事件の久間三千年さんを死刑を執行されてしまったからです。」

一方、目撃証言の内容は、あまりにも詳しすぎると主張しました。車で通りすぎる間に見たとするワゴン車と男の特徴が、10項目以上も警察の調書にあげられていたのです。弁護団は現場で再現実験を行いましたが、証言のように詳しく記憶できた人はいませんでした。

岩田務弁護士
「信用できるのは、一番最初の『紺色のワゴン車は見た』という証言だけ。後はほとんど誘導だと思います。」

しかし、裁判所は科警研のDNA型鑑定は直ちに有罪認定の根拠にできないとしたものの高度に立証されているとして弁護側の主張を退けました。

■徳田弁護士
「私個人に言わせると、その結論の重大性におびえて、請求棄却という結論に都合がいい証拠だけ取り出して、これに反する決定的な証拠を無視しているんです。」

最高裁判所も請求を棄却し、再審請求の審理は11年半に及びました。久間氏の遺族は去年7月、2回目の再審=裁判のやり直しを福岡地方裁判所に申し立てました。弁護団が、新たな証拠として示したのは、事件当日の午前、久間氏とは別の男が運転する白い車に、幼い女の子2人が乗っているのを目撃したという男性の証言です。

■木村泰治さん
「(女の子の表情が)とにかく楽しくなく、悲しく泣き出しそうじゃないけれど、だから一瞬誘拐でないかなと、でもまさか2人も女の子を乗せとるから。」

■徳田弁護士
「木村さんの話を前提とすると、遺留品発見現場で車両を見たという供述は、まったく意味がなくなる。いずれにしても目撃した中身が、この事件の誘拐状況であるということを立証できるかということがカギになる。」

事件発生からまもなく30年。裁判のやり直しをめぐる裁判所、検察、弁護団の協議がいまも続いています。果たして、死刑執行は正しかったのか。詳しく紐解きながら、再審請求の協議の行方を伝えていきます。
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https://www.fbs.co.jp/fbsnews/news966w0mq34br5l236em.html

シリーズ『飯塚事件』検証② 証拠となった『目撃供述』
福岡 2022/02/17 19:24


【めんたいニュース】
https://youtu.be/fr9iA_JrRQU

1992年、福岡県飯塚市の女児2人が殺害された『飯塚事件』で死刑を執行された元死刑囚の遺族が無実を訴え、再審=裁判のやりなおしを求めていています。『30年目の飯塚事件』2回目は、裁判所が有罪と判断する上で柱となった『目撃供述』についてです。

福岡県朝倉市の峠道を進んだカーブの脇の斜面にある岩陰に小さな地蔵が2体置かれています。

いまから30年前の1992年2月、この場所で福岡県飯塚市の小学1年の女の子2人が遺体で見つかりました。

事件から2年7か月後、警察は久間三千年元死刑囚を殺人などの疑いで逮捕しました。

久間氏は、任意の捜査段階から一貫して無実を訴えましたが、最高裁で死刑が確定しました。その2年後には。

■森法相

「久間三千年を本日死刑執行。」

死刑執行の2か月前に市民団体に届いた手記です。「真実は無実であり、これはなんら揺らぐことはない」と書かれています。

弁護団によると久間氏は、死刑執行のその日まで無実を訴えていたと言います。

久間氏と犯行を直接結びつける証拠はなく、福岡地方裁判所は、複数の状況証拠を積み重ねて久間氏を犯人と認定しました。

有罪認定の柱の1つが現場から見つかった犯人のDNA型と、久間氏のDNA型が一致したとされたこと。そして、もうひとつの柱が、久間氏の車と特徴がよく似た『紺色ワゴン車』を被害者の遺留品発見現場のそばで見たとする目撃証言です。

その状況をCGで再現しました。目撃されたのは遺体発見現場から3キロ離れた峠道のカーブです。

事件当日の午前11時すぎ、軽ワゴン車を運転するAさんが車とそばにいる男を見ました。

車の速度は、時速25キロから30キロ目撃して通り過ぎるまでは、十数秒とみられます。Aさんが、その間に見たと供述した内容は、『・普通の標準タイプのワゴン車。・やや古い型で車体の色は紺色。・トヨタや日産ではない。・車体にはラインが入ってなかった。・確か後部タイヤがダブルタイヤ。・ホイルキャップの中に黒いラインがあった。・車の窓ガラスは黒く、ガラスにフィルムを貼っていたのではないかと思う。』ということです。

調書には男の特徴も書かれています。『①年齢30歳~40歳くらい。②髪は長めで分けていたように思う。③頭の前の方がはげていた。④車を見て慌てたようで前かがみになり、すべったようだった。⑤白の長袖カッターシャツを着て。⑥毛糸みたいで胸はボタンで留める式のうす茶色のチョッキを着ていた。⑦右斜め後方から見るとワゴンの横に立ち背を向けて立っていた。』

わずか十数秒の間に記憶されたのは10項目以上の特徴です。警察が調書をまとめたのは、目撃した日の18日後です。裁判で弁護側は、あまりにも詳しすぎると信用性を争いました。しかし、裁判所は信用できるとして、ほかの状況証拠とともに検討し、久間氏の車と認定しました。

■清水さん

「車が止まっていたのが、そこなんですね。」

1月、その目撃証言が得られた状況を検証しようと、現地で見学会が行われました。飯塚事件の再審請求を支援する市民団体が企画したものです。

■参加者
「おかしいと思いますね。いろんな点がですね。」

■参加者
「やっぱり、実際現場に来てみないと、分からんなと思いますね。」

見学会には、飯塚事件弁護団の岩田務さんも参加しました。

いまのような状況下で、十数項目の目撃情報が得られたことに対して岩田さんは。

■岩田さん
「あり得ない、あり得ない。そんなことあり得ないです。車を見ていたら人が見えないし、人を見ていたら車が見えないし、車についても、ひとつかふたつしか特徴を覚えられない。実験をやったら皆そうだった。」

果たしてAさんのように詳細に記憶できるのか。疑問を持った弁護団は目撃供述を心理学的の観点から考察している厳島行雄教授に協力を依頼し実験を行いました。

実験では当時の状況をできるだけ再現し、2週間後に車や人の特徴などを、どのくらい覚えているか調査しました。

実験は条件を調整しながら2回行われましたが、Aさんのように詳細に記憶できた人はいませんでした。

■厳島教授
「トータルで第1実験で40人、第2実験で35人で75名が誰もダブルタイヤのことに言及できなかったというのは、記憶がないから。」

さらに、現場の左カーブを走行する際、ドライバーがどこを見ているのか科学的に分析しました。実験には『視線』の動きを計測する『アイマークレコーダー』という測定機器が使われました。

この結果、向かって右側に停車しているワゴン車に視線がとどまった時間は、平均で1.18秒、人物に対しては0.43秒でした。

いわゆる『チラ見』にとどまり、粗い情報しか取得できないと弁護団は結論付けました。

■厳島教授
「1つや2つ出てくるのなら分かるんですよ、詳細がね。そこだけ注意して見ていたというのならわかるんですけれど。たった1秒、2秒の目撃、もしくは、もっと長くてもいいですよ、3秒でもいいけれど、そんな時間でですね、そんな細かな詳細が出てくる
ということはあり得ない。」

では、なぜAさんは詳細に供述することができたのでしょうか?

■岩田弁護士
「体験した以外の事が、どこからか情報が入ってこないと、こういう調書はつくれない。」
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https://www.fbs.co.jp/news/news969to2bulxiekek9or.html

シリーズ『飯塚事件』検証③ 誘導されたのか『目撃証言』
福岡 2022.02.18 18:36


【めんたいニュース】
 (https://www.youtube.com/watch?v=ynZvlJEXtA8

1992年に福岡県飯塚市で幼い女の子2人が殺害された『飯塚事件』から30年。裁判のやりなおしをめぐる争点を検証しています。久間三千年元死刑囚の有罪の根拠の1つとなった『目撃証言』について、弁護側は「誘導されたもの」と信用性を争っています。

久間三千年元死刑囚は、1992年2月に女の子2人を殺害したなどとして、最高裁で死刑が確定し、無実を訴える中、2008年死刑が執行されました。

遺族が裁判のやり直しを求める中、弁護団は有罪認定をめぐる裁判所の判断について異議を訴え続けています。

とりわけその信用性を争うのが、久間氏を犯人と認定する上で重要な状況証拠となった目撃証言です。

久間氏の車によく似た『紺色ワゴン車』を事件当日、遺留品発見現場で見たという男性の供述です。

軽ワゴン車を運転しながら見たというその特徴とは、次のような内容です。

「普通の標準タイプのワゴン車で、メーカーはトヨタや日産ではない。やや古い型で車体の色は紺色、車体にはラインが入っていなかったと思う。確か後部タイヤがダブルタイヤでタイヤのホイルキャップに黒いラインがあった。車の窓ガラスは黒く、ガラスに何か貼っていたのではないかと思う。」

さらに調書には人物について、年齢や頭髪、着衣など9項目にのぼる特徴が書かれていました。

この証言について裁判所は信用できるとしましたが、飯塚事件弁護団の岩田務さんは次のように考えています。

■飯塚事件弁護団・岩田務主任弁護士
それは捜査官が誘導したというか、その話に持っていったとしか考えられない。」

裁判資料などによると事件発生から11日後の3月2日、捜査員が初めてAさんから話を聞きます。その2日後に男性と捜査員が八丁峠に同行し、ワゴン車を目撃した場所を特定します。3月9日に調書が作成されます。

2日の段階では「紺色ワゴン車」「男が乗り降りしていた」という情報でしたが、4日午前には「後輪がダブルタイヤ」に「男の年齢と動作」が加わります

そして、同じ日の午後には男の特徴も追加されました

さらに9日の調書には「車体にラインがない」「メーカーはトヨタや日産ではない」などあらたな車の情報が加わり日を追うごとにその内容は詳しくなっていきました

この点について目撃証言の信用性を、心理学の観点から研究し、飯塚事件でも再現実験を行って検証した厳島教授は次のように分析しています。

■人間環境大学心理学部・厳島行雄教授
「今回の飯塚事件で裁判官がよく言っているのは、目撃者が目撃した翌日のラジオで聞いて自分が車を見たんだと、それを友だちに話している。これが印象を強くして、記憶に残っているんだというんだけれど、事後にそんな話をしてもね、元の記憶が良くなるわけないんですよ。ある意味、目撃者も被害者と僕は思ってるんですけれど。彼は何もうそをつこうと思って証言したり、供述している訳ではない。たぶん彼自身がどれが正しくて、どれが間違っているか、というのは分からないという状態であるかもですね。」

3月9日の調書に記された「車体にラインがなかった」という特徴は、その調書がつくられる2日前に、捜査員本人が久間氏の車を見て、ラインがないことを知っていたことが、再審請求をめぐる審理の過程で明らかになりました。

実は久間氏の車には標準のデザインとしてオレンジ色のラインがありましたが、久間氏はそのラインを剥いで使っていました。

弁護団は、久間氏の車を事前に見た捜査員が、その特徴にあうように男性の供述を誘導した」と指摘します。

■岩田弁護士
「信用できるのは、一番最初の紺色のワゴン車は見たという証言だけ。後は、ほとんど誘導だと思います。」

今回私たちは、目撃供述をまとめた元捜査員に話を聞きました。今回、私たちは目撃証言の供述をまとめた元捜査員に話を聞きました。元捜査員は取材に対し「ダブルタイヤなどの詳細な情報は最初から出ていた」3月7日の「下見」については「絶対にない」と否定、また「誘導など出来る訳はなく」「当時のことは捜査報告書に書いてあるはず」と話しました。

■岩田弁護士
証拠開示で、いろいろもっと出てくるはずなんですよ3月7日に下見に行った時の捜査報告書が出てないからですねそれが出てくれば、この話はまた進展すると思います。」

弁護団は、これまでにまだ検察側から示されていない捜査資料の開示を求め、主張を裏付けたいとしています。
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●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」: 無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」

2017年11月24日 00時00分42秒 | Weblog


リテラの伊勢崎馨さんによる記事【飯塚事件、なぜ再審を行わない? DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!】(http://lite-ra.com/2017/09/post-3445.html)。

 《冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に福岡県で起こった「飯塚事件」である。そして、この飯塚事件にスポットをあて、冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ》。


 本当に《死刑執行は正しかったのか》? 《足利事件で大きな批判を浴びているのに、死刑案件の飯塚事件まで冤罪が明らかになれば司法当局のメンツがもたないそのため臭いものに蓋をした》、《死刑執行で冤罪を隠蔽した》。
 飯塚事件の冤罪者・久間三千年さん。取り返しようのない手遅れ…冤罪者に死刑執行。一貫して無実を訴えていたにもかかわらず、「死刑判決からたった2年足らずの死刑囚に執行命令」が出されたこと、さらに、(足利事件について)「2008年10月16日にDNA型鑑定に疑問が生じた時点で、死刑執行は停止されておくべきだった」のに、同年10月28日に死刑が実施されたこと…あまりに酷すぎます。残酷すぎます。このNNNドキュメント’17では、《DNA鑑定の捏造》《警察による見込み捜査の疑い》も指摘。足利事件の杜撰なDNA鑑定が大騒ぎとなった当時、《足利事件を担当した佐藤博史弁護士で、取材に対し「足利事件と同様に、精度が低い鑑定で有罪が確定したのは全国で8人いる。現在の技術で、正しい判断をすべきだ」と話している》。
 久間三千年さんやご家族の皆さんは、一体どれほど無念だったことでしょうか。さらには、真の犯人を逃すことで、あるいは、冤罪者が死刑にされることで、被害者やそのご遺族に対しても大変な侮辱行為です。
 冤罪者を死刑! 警察・検察・裁判所はどう責任をとるつもりだろうかか? 「死刑執行命令を下したのは、麻生内閣の森英介法務大臣(当時)」、飯塚は麻生太郎氏の「地元」だ。冤罪死刑に係わった者たちは、何の贖罪の気持ちもわかないのだろうか?

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か?
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン

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http://lite-ra.com/2017/09/post-3445.html

飯塚事件、なぜ再審を行わない? DNA鑑定の捏造、警察による見込み捜査の疑いも浮上…やっぱり冤罪だ!
2017.09.10

     (日テレHPより)

 死刑が確定から30年以上収監された末に2014年に再審が決定した袴田事件、逮捕から17年にして冤罪が明らかになった足利事件……。これまで数多くの冤罪事件が起こってきたが、冤罪が強く疑われながら死刑が執行されてしまったのが、1992年に福岡県で起こった「飯塚事件」である。
 そして、この飯塚事件にスポットをあて、冤罪疑惑に切り込んだドキュメンタリー番組が放送され、ネット上で話題を呼んだ。3日深夜に日本テレビで放送された『死刑執行は正しかったのかⅡ 飯塚事件 冤罪を訴える妻』だ。
 話題となっているのには理由がある。番組では、裁判所が死刑と判断した数々の証拠を検証し、それらに大きな疑問があることをことごとく指摘警察による見込み捜査によって犯人に仕立て上げられついには死刑を執行された疑いが濃厚であることを告発したのだ。
 まずは事件のあらましを紹介しよう。この事件はいまから25年前の1992年2月20日に起こった。福岡県飯塚市の小1女児2人が登校中に行方不明になり、翌日遺体で発見される。捜査は難航したが、2年7カ月後に逮捕されたのが近所に住む久間三千年氏だ。
 久間氏は一貫して無実を主張。一方、確固たる直接的な証拠がないなかで、99年に福岡地裁は死刑判決を下す。だが、それは数々の状況証拠を積み重ねただけのものだった。
 たとえば、久間氏にアリバイがないことや、久間氏の車内座席から微量の血痕と尿痕が検出され、血液型が被害者の1人と一致したこと。被害者に付着した繊維片が久間氏の車座席シートと類似していること。また、被害者のランドセルなどが発見された場所での目撃された車の特徴が、久間氏が所有するワゴン車の特徴と一致したこと。そして、被害者の遺体から見つかった血液によって血液型とDNA型が判明したが、それが久間氏と一致したこと。これが有罪判決の何よりの決め手とされた。
 そうして2006年10月に最高裁で死刑は確定。わずか2年後2008年10月28日久間氏の死刑は執行される。
 問題は、この死刑執行のタイミングだ。じつは2008年1月に今回のドキュメントのチーフディレクターでもある清水潔氏が中心となり、日本テレビが足利事件の犯人として無期懲役が確定していた菅谷利和氏の冤罪報道キャンペーンを開始し、同年12月19日東京高裁は足利事件のDNA型再鑑定をおこなうことを決定した。だが、10月17日の段階から再鑑定の方針はマスコミで報じられ、大きな話題となっており、菅谷氏と同様、当時の精度の低いDNA鑑定の検査法「MCT118」法によって犯人のDNA型と一致したことが有罪の理由とされ、死刑が確定していた久間氏にも注目が集まろうとしていたにもかかわらず足利事件のDNA型再鑑定の方針が報じられて約10日後というタイミングで、久間氏の刑は執行されたのだ。


DNA鑑定の誤りは、意図手的な証拠捏造だった可能性も

 これについては当時から「足利事件で大きな批判を浴びているのに、死刑案件の飯塚事件まで冤罪が明らかになれば司法当局のメンツがもたないそのため臭いものに蓋をしたのではないか」「死刑執行で冤罪を隠蔽した」といった批判や疑惑が指摘されていた。
 実際、久間氏の死刑執行から約8カ月後の2009年6月に菅谷氏が釈放されると、DNA型鑑定に注目が集まった。しかも、菅谷氏と久間氏のDNA型鑑定は検査法が同じだっただけではない。「じつは飯塚事件と足利事件のDNA鑑定は、科学警察研究所同じ技官同じ方法でおこなっていた」というのである。
 技官も方法も同じさらには検査時期もほぼ同じ。つまり、足利事件と同様、飯塚事件のDNA鑑定も誤りがある可能性が高いということだ。
 また、裁判で証拠として提出されたDNA型鑑定のネガフィルムが意図的に切り取られておりカットされた部分には久間氏でも被害者でもないまったく別のDNAが存在していたことが明らかになっている。その上、弁護団側がおこなった再鑑定でも、犯人と久間氏のDNA型は一致しなかった
 絶対的証拠だったはずのDNA型鑑定が間違っていた可能性だけでなく、意図的な捏造疑惑が浮上している飯塚事件。そして死刑執行後の2009年、久間氏の妻が異例の再審請求をおこなうが、2014年に福岡地裁はそれを棄却。その理由は驚くべきものだった。

   「(DNA鑑定は)『鑑定結果を直ちに有罪認定の根拠とすることは
    できない』として、事実上、証拠から排除したのである」「それでも
    裁判所はDNA鑑定を排除しても、それ以外の状況証拠で判決は
    正しかったと結論づけた」

 決定打とされたDNA型鑑定は証拠から外すが、再審は行わない──都合の悪いことは“なかったことにする”。これを欺瞞と言わずしてなんと言おう。しかも、すでに犯人とされた者が国家によって死刑が執行されている重大案件なのだ。番組では、久間氏の妻が「最初はDNA鑑定が一致したとして逮捕されたのだから、そのDNA鑑定が一致していないということであればこれは犯人でないということなんですよね。だから、そこがすごくおかしいと思いました」と強く怒りを訴えているが、その通りだろう。

 だが、DNA鑑定の結果が排除されても、まだ疑うべき重要証拠はある。血液型だ。当初、遺体から発見された血液は被害者と犯人の混合血液で、警察はこれをB型と断定。久間氏の血液型もB型だ。しかし、弁護団の鑑定ではAB型だという結果が出たのだ。

 また、「久間氏の車内座席から検出された血痕の血液型が被害者の1人と一致した」という証拠についても、弁護団は「血痕の血液型は久間氏の家族とも一致する」と主張。「被害者に付着した繊維片が久間氏の車座席シートと類似している」ことも、「シート繊維の鑑定は全種類の車でおこなったわけではなく久間氏の車しか対象にしていない結果」でしかない。


目撃証言にも、警察による誘導の疑いが

 そして、目撃証言にも重大な疑惑がある。被害者の遺留品が見つかった場所で目撃されたワゴン車と人物の特徴が一致したことで久間氏が捜査線上に浮上したが、一瞬、車ですれ違っただけのその目撃談は、日を追うごとに詳しくなっていったのだ。
 目撃者の証言が得られたのは事件から11日後のことだったが、最初は「紺色のワゴン車」としか話していなかった。それが事件から13日後には「紺色ボンゴ車で後輪はダブルタイヤ」と言い、18日後には「ガラスにフィルムが貼ってあった」と追加された。それは、まるで久間氏の車の特徴に寄せていっているかのような証言だ。さらに番組では、注目すべき点は目撃者が「車はトヨタや日産ではない」「車体にはラインが入っていない」と語っていることだとする。
 久間氏の車には、銀色の細いラインが入っている。しかし、番組の調査によると、もともと久間氏が所有していたワゴン車は銀色のラインだけではなく黄色とオレンジ色のラインが入っているもの。久間氏はこの派手なラインを剥がし、銀色のラインが残った状態で乗っていたのだ。目撃者はこの銀色のラインが残った状態の車を目撃したことになるが、そのため番組は、「黄色とオレンジのラインの存在を知らなければ、銀色のラインを無視して『ラインはなかった』という証言はできないのではないのか」と疑問を呈する。
 しかも、こうした疑問を裏付ける当時の捜査資料を入手。こんな疑惑も明らかにしている。

   「事件の日から18日後、警察は目撃者A氏の目撃調書を作成した。
    これによって久間氏に捜査の的を絞ったはずだった。ところが、
    A氏の目撃調書をつくる2日前に捜査員自ら久間氏の車を
    確認していたという。その日の捜査資料には、すでに
    『車にラインはなかった』などの特徴が書かれていたのだ」

 ようするに捜査員は、あらかじめ黄色とオレンジのラインが剥がされていたということを知っていた、ということだ。さらにこの捜査員こそが、車の目撃者から聞き取りをおこない、調書を書いていたというのである。これは目撃証言を誘導した結果ではないのか
 ことごとく覆される重要証拠と、見込み捜査の疑い。しかし、肝心の久間氏の死刑はすでに執行されてしまっているこの重すぎる現実を突きつけるこの番組は、あらためて死刑は取り返しのつかない刑だと言われる所以を実感させられるものだった。そんななかで、足利事件をはじめ、桶川ストーカー殺人事件、南京事件など、徹底した調査報道でスクープを連発してきた清水ディレクターがこの問題を追求していることは、大きな救いだろう。
 無罪を訴え、最後まで刑務官に怒りを隠さなかったという久間氏その無念と、背後でおこなわれていた警察の卑劣な見込み捜査や証拠のでっち上げ、改ざん司法の闇に対する追求と真相解明を、今後も期待したい。

伊勢崎馨
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