おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

田植えの頃

2022-05-03 10:33:31 | 福島

 昨日の休日は、次第に天気が悪くなるのが分かっていたので、早めにテオを連れて散歩に出た。できれば何か絵の題材になるようなものが見つかるかとカメラを持って家を出たが、あっという間に黒い雲が空を覆い始めた。

 毎日歩くコースでは、新たな絵の題材を見つけることは難しいので、ランニングの時に走る阿武隈川の土手を目指してテオと歩く。

 田んぼには水が張られ、着々と田植えの準備が進んでいる。

 土手に到着すると、すでに天気は急変し、今にも雨が降り出しそうだ。初夏の爽やかな休日を期待していたのに、どんよりとして気持ちが後ろ向きになる。天気や環境というのは、僕らが思っている以上に影響しているに違いない。

 ポツポツと落ちて来た雨の中を、数羽の猛禽類が飛び回っていた。トンビだろうか、ノスリだろうか。

 この近辺では、毎年ゴールデンウイークに入ると田植えが始まる。安達太良山には白い雪が残り、黄色い菜の花と田植えの風景は、冬が完全に終わったことを告げてくれるが、「田植え」ということに限って言えば、季語としては万能ではない。というのも、僕が大分にいた時には、米と麦の二毛作が通常だったので、この季節は麦が青々と茂り、田植えは麦刈りが終わった六月の梅雨時期が当たり前だったからだ。

 考えてみれば、北から南へと細長い日本列島では、田植えの時期が違うのは当たり前だろう。で、ちょっと調べてみると、一番早いのは沖縄県で、1月下旬頃だ。1年に2回作る二期作をやっているところだと、8月にももう一回田植えをするという。

 九州はほぼ3月中旬から下旬頃。二毛作などを行うところでは、6月中旬から下旬に田植えがある。

 4月下旬から5月上旬は、滋賀県、三重県、千葉県。理由はわからない。

 北海道、東北、北関東は5月上旬から下旬。これは秋の冷害に備えて早めに田植えをする。あとのほとんどの地域は5月中旬から6月だ。

 俳句の世界では、「田植え」は夏の季語となっているが、こうしてみると住んでいる地域によって季節が全然異なるのである。

 

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