おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

拷問風呂

2020-04-19 11:15:07 | 日記

 桜が満開を迎えたと思ったら、この二日間は雨風が激しく、道路には桜の花びらが絨毯のように敷き詰められている。今年は新型コロナウイルスのせいで花見を自粛した人が多いが、この天候ではどっちみち三春町では花見どころではなかったかもしれない。

 昨夜まで嵐のように降っていた雨も上がったので、今朝はテオにレインコートを着せずに散歩に出た。今日まで天気は悪いというが、とりあえず土砂降りの雨はなさそうだ。

 普段ボーダーコリーのケンくんが早朝にボール投げをしている小学校跡地の近くまで来ると、向こうから軽トラックがやって来た。荷台にケージを乗せ、その中にはケンくんがおとなしく座っている。今日は入れ違いになったなと、ケージの中のケンくんにバイバイと手を降っていると、軽トラックが方向転換をして戻って来た。すでに朝の運動は終わっていたが、テオの姿を見てもう一度遊ばせるつもりなのだ。

 で、雨上がりで泥んこの空き地で、2匹は猛烈な追いかけっこを繰り広げた。

 その後、ケンくんは再び軽トラックに乗り込み自宅へ、テオはいつものように1時間ほど散歩を続けて家に戻ったが、泥んこになったテオを家に上げるわけにはいかない。夕べの風呂の残り湯があるので、真っ先にテオを洗うためにタミちゃんがテオを風呂場に連れて行く。

 以前は臆病で風呂場で洗われている間はおとなしくガタガタ震えていたテオは、前回から大声で鳴き声をあげるようになった。正確には泣き声だ。今朝は、洗う前からすでに自分の身に何が起こるか察知したのだろう。脱衣場に連れていかれただけで、キャイ〜ン、ヒャーン、ウヒョーンと、断末魔の声をあげている。もし今、我が家の前の道路を歩く人がいれば、きっとこの家では小さい子が虐待を受けていると思うに違いない。我が家に小さい子供がいないのを知っている近所の人だって、あそこの家は一体どんな犬の飼い方をしているだろうと思うだろう。とにかく、警察に通報されないことを祈るばかりである。五右衛門風呂というのはあるが、我が家の風呂は拷問風呂ということになるだろう。

 少しすると、タオルで拭いたもののビショビショのままのテオが風呂場から出て来た。「まったく手に負えないから、ちゃんと洗えてないよ」とタミちゃん。僕は僕でテオの濡れた足跡をモップを持って追いかける。

 普段はおとなしくほとんど鳴き声を出すこともないテオも、風呂に関しては注射を打たれそうになっている子供みたいに悲鳴を上げる。毎回こんなことが繰り返されるのか思うと、憂鬱になる。テレビの犬を扱った映像では、ボールを追いかけて湖に飛び込んだり、サーフボードの上で飼い主と一緒に遊ぶ犬が紹介されたりするが、風呂だけでこの始末では、水辺に連れて行くのは無理そうだ。

コメント
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