なんだか肩こりがひどいなあと思っていたら、右上半身にチクチクする痛みが出て、赤くポツポツと腫れている。変な虫に刺されたかなと思っていたが、どうやら帯状疱疹というやつらしい。これは、子供の頃に水ぼうそうにかかったことがあると、病気は良くなってもウイルスは体に潜伏し続けるらしい。で、歳をとってきて、ストレスや疲れで免疫が落ちると、再び活躍を始めるというものだ。症状自体は重くならなければひと月もあれば良くなるようだが、顔に出たりすると顔面麻痺などの症状を引き起こしたりするので、ほったらかしも危ない。
心当たりといえば、作品作りのために、夜遅くまでパソコンに向かっていたり、早朝に起きて読書したりしたことによる睡眠不足に加え、ランニング、ボウリング、卓球、山登りを連日やったせいで体力が落ちたに違いない。こういう時はよく食ってよく寝て、ストレスを吹き飛ばしてしまうのが一番だろう。
というわけで、昨日のお休みは、朝から元気にランニングに出かけ、昼は巻き寿司とカツサンドを食い、夜はデパートの食品売り場から買ってきた珍しいパスタソースでパスタにし、ビデオ屋から借りてきたメリル・ストリープ主演の「ソフィーの選択」を観て過ごした。これで病気は吹っ飛んだはずである。
近頃はやりの言葉なのか、よく「元気をもらいました」ということを言う人がいるが、元気は自分が出さなければならないもので、自分がじっとしていて誰かに与えてもらうものではない。最近はなんでも外から与えられるのが当たり前の世の中になり、食べることも遊ぶことも仕事も、ほとんどのことは与えてもらうばかりで、自分から行動を起こすことは少ない。
「癒されました」というセリフもよく耳にするようになったが、自分から行動を起こすのが面倒なので、ストレスでさえ、他人に癒してもらいたいという表れなのだろう。