信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

園芸家12カ月

2010年04月26日 22時48分15秒 | Weblog
今朝の新聞の天声人語に書かれていた文章に驚いた。
何というタイミングであろう。

この2日間の休暇は野菜作りのための畑を耕した。
美味しい野菜を作るには土作りが基本であるということがやっとわかってきた。

苗の品質も、肥料も大事であるが保水性と通気性に富み水はけがよい土といわれる。

チェコの作家、カレル・チャペックはこよなく庭いじりを愛したそうだ。園芸家12ヵ月という愉快な本を書き思わず膝を打つ記述に満ちていると述べる。

この本は2年前、姪から譲り受け、カナダで一緒に旅行した帰りの機内で読み終えた本である。
あまりにも面白くて止めることが出来ず、とうとう1冊読み終えてしまったくらい、実に
その文章の書き方が現実的で、ユーモアに富んでいて、その通り真似て庭造りを始めたいと思うのである。
薄い文庫本であるが庭仕事でよくある場面を微細に表現し、全くその通り、そうそう、そうなのよ、とうなずきながら読んでいるのだ。

その本が今朝紹介されていて、天声人語を書いている作者も今年も借りている畑の土を鍬で掘り起こし、石灰を撒いて堆肥を鋤きこんだそうだ。
「本当の園芸家は花を作るのではなくって、土を作っているのであろうということを発見した」と表現しまさにその通りである。

今年は気温が低く、例年の農作業が大幅に遅れている。
ハウスにいても寒くて仕事にならず帰ってきてしまったと、大家さんが先週言っていた。
種を撒いても芽が出ないし、稲の苗は育たず、いつもであればGWの時に青空の下、とおくに北アルプスを望みながらの田植えの風物史はのどかな光景であるが、
苗が育たず、田植えどころじゃないと言っている。

どんな悪たれ口をきこうと、天候だけは駄目だ。時が満ちて法則に叶えば蕾は開き、芽は伸びると作家は忍耐を説いた。
冬が来る前と、今回と2回にわたって石灰と肥料をたっぷり撒いた土はどのくらい効果が出るか楽しみである。


と、ここまで書いていたところ、台所からパンの焼き上がりのお知らせがあった。
酵母の匂いがぷんぷん満ちている。
イースト菌も冷蔵庫で保管しても暫く経つとふっくら仕上がる役目を失うらしい。
新しい菌を買って作ってみたら、まあ出来上がりははみ出すくらい膨れ上がり、先日ぺしゃんこでがっかりした不出来なパンは忘れ去った。

夜中に焼きたてパンを食べるわけには行かないから明日の朝の楽しみと換えよう。