コートジボワール日誌

在コートジボワール大使・岡村善文・のブログです。
西アフリカの社会や文化を、外交官の生活の中から実況中継します。

女性の自立を助ける(1)

2009-11-30 | Weblog
まず、生活向上への意欲がある。そして、立案して計画に纏める力がある。何より重要なのが、組織を作って事業を動かす、管理・運営能力がある。西アフリカにおける女性たちのことだ。この間も、「世界人口デー」での式典では、「女性に投資しよう」というテーマであった。女性に高い事業能力があるというのは、こちらでは常識なのかもしれない。女性たちは、家にあって家計を支え、さまざまな家事をこなし、子供を育てる。だから、 . . . 本文を読む

見通しは明るい

2009-11-28 | Weblog
明日がいよいよ、11月29日。今年の5月に、大統領選挙の実施日と定められ、大統領令によって公示された日付である。それ以来半年間、人々はこの日付を念仏のように唱え続けてきた。さらに11月29日に至る手順は、「工程表」として明らかにされた。それほど皆が目標にしてきた11月29日。でも、準備は「工程表」通りに進まず、だからもちろん、明日に大統領選挙が行われるということはない。 もうしばらく前から、大統 . . . 本文を読む

鶴の一声

2009-11-27 | Weblog
ベナンに出張して、ヤイ大統領と会談した。ヤイ大統領に会うのは、3月の信任状奉呈以来である。ベナンとの二国間関係は、来年から大きく進展する。来年1月、コトヌに日本大使館が開設されるのである。私はベナン兼務を外れ、新しい大使が任命されて赴任する段取りなので、今後ともどうぞよろしく。そういう見通しを、ヤイ大統領に直接伝えるというのが目的である。 それから、もう一つ重要な目的がある。ベナンにおける日本の . . . 本文を読む

B・B・B

2009-11-26 | Weblog
スブレ市(Soubré)の市街を過ぎ、豊かに水をたたえるササンドラ川を渡り、南に向かう道をたどると、まわりはもう延々と続くカカオの農園である。コートジボワールはカカオの国だとはいえ、アビジャンの周辺にいるとあまりカカオの木を見ることはない。しかし、アビジャンを400キロ離れてこの南西地域に来れば、さすがに世界一のカカオ生産国である。このように見渡すかぎり、カカオ農園が広がっている。バ . . . 本文を読む

中学校が開校した

2009-11-25 | Weblog
こちらに来て初めて自分で手掛けた案件が、このたび実を結んだ。中学校の建設に協力する案件である。昨年の10月に、初めてアビジャンの外に出て、村を訪れた。その機会に、その村を含む人口8万人のバヨタ県(Bayota)に一つも中学校がない、という話を聞いた。バヨタでは、小学校を卒業した子供たちがさらに勉学を続けるためには、そこから40キロ離れたガニョアの町の中学校に通う算段をつけなければならない。つまり、 . . . 本文を読む

女性と政治参加

2009-11-24 | Weblog
「アフリカ女性の政治についてのフォーラム」の第二回会合(11月12日)がある、というので招待された。西アフリカ地域の各国で、これからいろいろな選挙がある。その機会に、女性の政治参加を実現していこうという、各国の女性活動団体による運動であり、昨年ガーナで開催したものに続いての第二回会合であるという。会合の趣旨についてはさておき、バグボ夫人が基調演説をする、というので出かけることにした。 バグボ大統 . . . 本文を読む

王様の小話

2009-11-23 | Weblog
戴冠式などがあって、私はヌダ・クワシ二世と呼ばれるようになって、賑やかななかにヤム芋祭は終わった。終わったというより、人々はまだ賑やかにやっているのだけれど、王様に導かれ、私は王様と、手に手を取って王宮の方に引き揚げた。これから王様主催の昼食会である。 「ヌダ・クワシ二世というのは、私の伯父の称号でしてね。だから、大使閣下は、いやヌダ・クワシ陛下は、私の伯父さんでありますから、私の前をお歩きくだ . . . 本文を読む

戴冠式で王様になる

2009-11-18 | Weblog
ヤム芋祭は、午前から王宮の中庭で始まった。王様はすでに、部族の偉い人たちと一緒に、席に並んで座っている。私は王様たちに挨拶したあと、貴賓席に案内されて、祭りの開始を待った。準備のための人々が、右に左に忙しく立ち働いているなかに、ご婦人がたの集団が入ってきた。見ると、昨夜踊っていたコミアンたちである。ただし、もう赤白の着物は着ていない。みな真っ白な着物に着替えている。昨夜のコミアンの踊りの後、朝方川 . . . 本文を読む