コートジボワール日誌

在コートジボワール大使・岡村善文・のブログです。
西アフリカの社会や文化を、外交官の生活の中から実況中継します。

投票まであと数日

2010-10-30 | Weblog
投票日まで、あと数日を残すまでになった。街の中は、選挙で盛り上がってきている。大使館の周辺でも、各候補者の支持者たちが集団をつくって気勢をあげている。皆、元気いっぱいで騒々しい。しかし、乱暴なことは見受けられない。新聞によると、地方では事務所が荒されたり、小競り合いで怪我をする人が出たりしているようだ。それでも、大規模な衝突事件があるのではないか、と心配していた私にとっては、皆平和な選挙を心がけて . . . 本文を読む

平和を保とう!

2010-10-29 | Weblog
朝、配られた「友愛朝報」(10月27日付)を見て、びっくりした。全面広告が出ていて、その下に日の丸が描かれている。「私の武器、それは私の投票。」「武器を手にせず投票しよう、平和を保とう!」とてもいいメッセージではないか。民主主義の力と、暴力のない平和な投票を訴えている。日の丸と並んで、NGOの「ラザラオ」の標章が付いているので、なるほど分かった。「西アフリカ小型武器撲滅運動」の一環で、この公共広告 . . . 本文を読む

その他の候補者たち

2010-10-28 | Weblog
今回の大統領選挙、バグボ大統領、ベディエ元大統領、ウワタラ元首相の3人だけが立候補者というわけではない。全部で14人が出ている。3人の主要候補者以外の候補者たちには、当選の見込みはほぼ無いと言われている。でも、彼らも(女性が一人いるので、彼・彼女らも)、選挙運動にけっこう力を入れて頑張っている。 その候補者たちを支えているのが、報道協定である。報道協定は、コートジボワールの主要紙である「友愛朝報 . . . 本文を読む

稲作サロンと選挙

2010-10-27 | Weblog
「稲作サロン」を開くので、出席してほしい。前に、稲作農家の集会が大統領府で行われたときに、私に声を掛けてきた団体がある。「稲作サロン」というのは何ですか。「稲作農家のお祭りですよ。稲作に関係する政府機関や私企業が、展示をします。そして稲作農家が近隣地域から集まって、稲作についての情報交換をし、そのための研究会も開催します。毎年回を重ね、今回は12回目です。」その団体、「ドゥベイ」というNGOが主催 . . . 本文を読む

得票をどう伝達するか

2010-10-26 | Weblog
投票が順調に、かつ平穏に行われるか、という問題もさりながら、投票が締め切られた後、投票結果発表までの手順が円滑に進むか、という問題も重要なのである。つまり、各投票所で、各政党の代表者立会いのもとで、厳正に得票数が数えられる。その数が調書に記入され、立会い人全員により署名され、そしてその調書が地方の選挙管理委員会を通じて、中央の集計所に送られる。全国に、投票所は20073ヶ所、そして地方選挙管理委員 . . . 本文を読む

選挙監視団の役割

2010-10-25 | Weblog
チョイ国連代表は、国連機の座席で私に言う。 「日本が選挙監視団を派遣してくれることは、たいへん助けになります。選挙監視団に期待されるのは、選挙過程における「逸脱」がなかったかを見て、選挙が公正・中立に行われたと言えるかどうかの採点をすることだけではありません。おそらく、投票が終わった後、投票結果が発表され、それが国民に受容される過程において、とても重要な役割を担うことになります。」 選挙監視団と . . . 本文を読む

チョイ代表の正念場

2010-10-22 | Weblog
ザンザン地方での稲作の視察のために、アビジャン空港でボンドゥク行きの国連機に乗ろうとした。そうしたら、チョイ国連代表(UNOCI)も同じ飛行機に乗ってきた。途中のブアケまで一緒だという。それで隣同士に座って話をした。多忙なチョイ代表とは、日ごろゆっくり話す機会などなかなかない。飛行中1時間にわたって、いろいろ打ち合わせができるとは、たいそう都合が良い。 これだけの紆余曲折のあと、とにもかくにも、 . . . 本文を読む

ギニアの大統領選挙

2010-10-21 | Weblog
コートジボワールの大統領選挙まで、あと1週間少々のこの時期に、西アフリカではもう一つ重要な大統領選挙が実施される。ギニアの選挙で、今週末の10月24日に第二回投票の予定である。どうも、この両国の大統領選挙、問題の本質から、解決への道筋、大統領選挙の推移など、まるで鏡に映したように対比される。ここはひとつ、ギニアの情勢について簡単に辿ってみたい。 ギニアは、その国民全体が、数がほぼ拮抗する3つの主 . . . 本文を読む