コートジボワール日誌

在コートジボワール大使・岡村善文・のブログです。
西アフリカの社会や文化を、外交官の生活の中から実況中継します。

汚職疑惑は晴れた

2010-07-31 | Weblog
さて、タグロ内相の汚職疑惑調査の結果が出るのを待ちながら、誰もがこの事件のもたらす政治危機を案じた。タグロ内相の汚職の事実が判明すれば、これは内相の辞任騒動にはじまり、しばらくは混乱が不可避となるであろう。もしタグロ内相が無実だということになれば、告発したクリバリ国会議長の面目は丸つぶれ。いや、クリバリ国会議長ほどの実力者であるから、それでは収まらず、新たな証拠を持ち出したりして、事態はどんどん泥 . . . 本文を読む

国会議長の告発

2010-07-30 | Weblog
内務大臣が、私腹を肥やす汚職を働いている、というのだから穏当ではない。まして、そう告発の声を上げたのが、他ならない国会議長である。人々は、いったいこの顛末は如何なることになるのか、はらはらしながら見守った。 2ヶ月ほど前、6月2日のことである。国民議会のクリバリ議長が、ある研究会の演説で、コートジボワールの国の体制ががたがたになっている、として次のように述べた。 「警察学校の入学試験を例に挙げよ . . . 本文を読む

柔道大使杯が育つ

2010-07-29 | Weblog
先日(7月24日)、私の代になってから第二回目の柔道「日本大使杯」を開催した。昨年3月の、第一回大会と同様、消防署の体育館を借りて、朝から選手たちが勝ち抜き戦を行った。私は決勝戦が始まるところで会場に赴いた。「君が代」と「アビジャネーズ」が、荘重に流れる。私は、このたび第二回目の「日本大使杯」を開催する運びになり、大変嬉しい、と挨拶した。前回の「日本大使杯」で、柔道連盟の皆さんをはじめ、選手の方々 . . . 本文を読む

軍楽隊と対仏関係

2010-07-28 | Weblog
アビジャンに戻って来たらすぐに7月14日、フランスの革命記念日であった。221年前のこの日にバスティーユ監獄が解放され、自由・平等・友愛の新しいフランスへの歩みが始まった。だから、フランスの国祭日となっている。コートジボワールで行われる、各国の国祭日のなかでは、このフランスの国祭日が一番盛大である。何といっても、この国では、フランスおよびフランス人社会の存在が他を圧倒しているから。私は大使として、 . . . 本文を読む

ドログバ選手と老婦人

2010-07-27 | Weblog
私がその事故のことを知ったのは、アビジャンを出てパリに着いた夜、休暇で日本に帰る途上だった。サッカーのワールドカップに、日本もコートジボワールも出場を果たした。そして、南アフリカでの本番を前に、日本とコートジボワールの両チームが、6月4日にスイスで練習試合を行った。両国がお互いに知り合う、たいへん素晴らしい親善の機会であった。ところが、その試合中に、日本の闘莉王選手が、コートジボワールのドログバ選 . . . 本文を読む

アフリカ開発小話

2010-07-26 | Weblog
さて、ブログ再開にあたって、小話から始めよう。先の「アフリカ開発銀行」アビジャン総会の折、夜に開催された晩餐会の余興で、コートジボワールの漫談家が披露してくれたものである。皆、アフリカ開発ネタになっている。 ▼その1 米国人と、フランス人と、アフリカ人が、それぞれ死んで地獄に落ちていた。神様が、まあ時には電話するくらいはいいだろう、と3人を事務所に連れてきた。 「さあ、ここに電話があるので、好き . . . 本文を読む