Digital Photo Gallery by ZEISS Ⅱ

四季折々の表情を見せる写真を公開します。

恵林寺にて

2009年08月30日 | 史跡・名所
甲州の大伽藍で和みのひとときを
(1)

山梨県甲州市塩山小屋敷(旧塩山市)にある恵林寺の傍は何度も通っていますが、足を踏み入れたことはありませんでした。
この日は北杜市明野のひまわり畑を見て徳和渓谷へ向かう途中でしたから、その恵林寺に立ち寄ることにしました。

恵林寺は、正式には「臨済宗 妙心寺派 乾徳山 恵林寺」といいます。
開山は夢窓国師で、武田信玄公の菩提寺であることで有名ですね。
枝垂桜がある庭園は国の名勝に指定されていて、なかなか手入れが行き届いた素晴らしいものでした。

撮影地:山梨県甲州市塩山小屋敷「恵林寺」(共通)
撮影機材:キャノンEOS40D シグマ18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM
撮影データ:ISO100 f6.3AE(SS1/40秒) 0.0EV 85㎜(136㎜相当・C-PLフィルター使用)
撮影年月日:2009年8月15日(土)



(2)

さて、駐車場に車を止めて、歩いて行くと三門が見えてきます。
この三門には「安禅不必須山水 滅却心頭火自涼」の扁額が掲げられています。

天正10年(1582年)4月3日、天目山の戦いで武田氏が滅亡した後、六角義弼は恵林寺に逃げ込みました。
その六角義弼の引渡しを寺側が拒否したため、織田信忠軍によって焼き討ちに遭いました。
この際、快川紹喜が燃え盛る三門の上で「安禅必ずしも山水を須いず、心頭を滅却すれば火も自ら涼し」と偈を発して焼死しました。
後には快川の遺喝として広く知られ、再建・改築された三門の両側にこの偈が扁額として掲げられています。

撮影機材:キャノンEOS40D シグマ18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM
撮影データ:ISO100 f7.1AE(SS1/20秒) -0.7EV 18㎜(29㎜相当・C-PLフィルター使用)



(3)

その三門をくぐって境内に入っていくと立派な庫裡と本堂が目に入ってきます。
いずれも明治38年に焼失していますが、再建されてからは100年あまりが経過しています。
庫裏は第二次世界大戦時には学童疎開の場となっていて、疎開した約150人もの学童が寄宿生活をしていたそうです。

撮影機材:キャノンEOS40D シグマ18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM
撮影データ:ISO100 f7.1AE(SS1/60秒) 0.0EV 18㎜(29㎜相当・C-PLフィルター使用)



(4)

中に入ると、中庭の見事さには息を呑みこみます。
京都にある寺社仏閣にも負けないくらいの素晴らしさですね。
手入れの行き届いた庭は、俗世間の鬱陶しさを暫し忘れさせてくれました。

撮影機材:RICOH Caplio GX100+ワイドコンバーターDW-6
撮影データ:ISO80 f9.1AE(SS1/160秒) 0.0EV 19㎜相当



(5)

庭園を背にして本堂の中を見たところです。
広々とした空間に畳が敷き詰められており、つい「大の字になって寝転んだら気持ちいいだろうなぁ!」と不謹慎な考えが・・・
何しろ我が家は畳の部屋が一つもなく、全ての部屋がフローリングになっていますから。

撮影機材:RICOH Caplio GX100+ワイドコンバーターDW-6
撮影データ:ISO80 f4.1AE(SS1/40秒) -1.7EV 19㎜相当



(6)

紅葉が見ごろのときは「さぞや!」と思わせるものがありました。

撮影機材:キャノンEOS40D シグマ18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM
撮影データ:ISO100 f6.3AE(SS1/25秒) 0.0EV 28㎜(45㎜相当・C-PLフィルター使用)



(7)

帰り際に気がついて撮影したものですが、ここで煮炊きをしていたのでしょうか?
立派な竈が入り口にあるとは意表を突かれました。

撮影機材:RICOH Caplio GX100+ワイドコンバーターDW-6
撮影データ:ISO80 f2.5AE(SS1/15秒) -1.0EV 19㎜相当