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大雑把な日常

日常のあれこれ。

アマゾンオーディブル感想 そして誰もいなくなった アガサ・クリスティー

2025-01-15 | よんだ

最後のオーディブル感想です。

アガサ・クリスティー『満潮に乗って』を聴いたあとで、
一度内容を知っているものを聴いても、あれ、だな、
と思い、
絶対的未読と確定している作品をついに聴くことにした。

『そして誰もいなくなった』

ミステリー小説の超有名本。

私はこれに手を付けていなかった。

理由は、
あまりにも有名すぎる、ってことと、
こわいじゃん
っていうことで。

私がクリスティーにハマった中学生のときから
オチがタイトルになっているって時点で、
みんな死ぬじゃん
と怖くてしょうがなかった。

それでもなお、
ベストワンにあげる人が少なからずいる
というのは、
なにか私が想像しえないものがあるのかと、気になってはいた。
このまま手を付けずに、
ってことはないので、
ここはいっちょ!とついに挑むことにした。

結果、めちゃくちゃよかった。

あらすじだけではわからない、
細かい配慮が随所にあり、
本当に無理なく「誰もいなくなるのか?」という疑念の一切が
払拭された。
すごくスムーズに
なんの疑問もなく
納得の展開で
いなくなった。
ちゃんとミスリードにひっかかったし、
こっそり隠されたヒントは最後まで頭の片隅にあり、
なぞが明かされたところで、「ああ!なるほどあれが!」と思う仕掛けになっている。

私はクリスティーが、
人の潜在的な悪意を繊細にくみ取るところ、
が大好きなんだけれど、
この作品にもそれが反映されていた。
誰でもが心に持つ犯罪を犯す可能性。
100年前も現代も中身の醜さでは、
そう変わらないところに、いつも感銘をうけてしまう。

ちょっとだけネタバレ。

犯人が
罪の軽さの順に殺す
と言っていて、
これが犯人の、
ひいてはクリスティーの考える罪の重さの順番か
と知り、鳥肌が立ちました。
一見すると、議論の余地ありの順番だ。

そりゃ、怖いは怖かったけれど、
それ以上の傑作。
ありがとオーディブル。

 



パイ生地失敗したと思い込んでもう一回挑戦したアップルタルト。
結果、こういうレシピだということがわかった。
 

 

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アマゾンオーディブル感想 満潮に乗って アガサ・クリスティー

2024-12-30 | よんだ

アガサ・クリスティーもの ふたつ聞いてみました。
まずは記憶にないので、
こちらのタイトルを。

『満潮に乗って』1948年のポアロシリーズ。

聞き出して、あれ、これか。ドラマで見た!
となった。
タイトルは最初のシェイクスピアのセリフによるもので、
そのほか、筋とは、あまり関係ないせいで、
内容とタイトルが結びつかなかった。

結果からいうと、
あっさりしとる!
というものだ。

この作品のいちばんの魅力は設定とトリック。
それを知ってから読んでも、そうよね、としかならなかった。

映像で見ていた時の生き生きとしたイギリスの自然、のどかな農村が、
翻訳では描きづらいから、かもしれない。
文章では、
戦争が人々に残していった爪痕が印象的だった。

面白いので最後までは聴いたが、これである必要があったか?と問われると、間違えたかも、と思いました。

本日30日はBSでこちらの実写版テレビドラマ放送があるらしい。

ドラマ版オススメなのでぜひ見てみて!

私も見る。



謎の飯。
ごぼうの炊き込み、
揚げ餃子、大根のみそ汁
きゅうり浅漬け(一個しか写り込んでない、なぜ)

 

 

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アマゾンオーディブル感想 口福のレシピ 原田ひ香

2024-12-25 | よんだ

ハッピークリスマス。
後日また写真を乗せようと思います。

オーディオブックの感想です。

食べ物系の小説、いろいろありますね。
〇〇食堂、××居酒屋、■■さんの▲▲レシピなどなど。
何個か聞いて、
なんにも起こらないな、と気づいた。
なにげない日常のおいしそうな食べ物のそばでは、
ドラマチックすぎることは起こらない。
おそらく相性が悪いんだろう。
小さな幸せ、ささいなすれ違い、じんわりとした感動。
そういったものが日々の暮らしに寄りそう食事には合う。

こちらの小説も
そこまでのことは起こらないが、
現代の日常食のリアルと、それが築かれた古い日本の交差が興味深くて
聴いていられた。
私たちがSNSで拾い上げる人気レシピが書籍化されたりする界隈を細かく描写されていて面白かったし、
戦前の日本の様子は(えぐいところはかなりオブラートにくるまれている)、先人の知恵に頭が下がる。
オーディブルの感想ページにもあるように
章ごとの感覚が短いためか、
二視点で描かれているのだが、
視点が変わったことにしばらく気づかなくて混乱する
というのがこのオーディオブックの弱点だけれども、、、。

趣味が料理
という私と同胞のみなさまにはおススメできる作品。
いにしえの食いしん坊がいたから今の私たちは快適においしくいろんなものをいただけている、と思えるよ。


久しぶりにベーグルを作りました。
ベーグルのいいところはバターも牛乳もなくても作れるところ。
水と油でOK。
腹は膨れるし、うまい。
貧乏な私にはぴったりのパン。先人の知恵だ。ありがと、ユダヤのヒト、、、。


ゴマは大量にあったので、練りこんで上にもまぶしてみる。

 

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アマゾンオーディブル感想 メインテーマは殺人・その裁きは死 アンソニー・ホロヴィッツ

2024-12-23 | よんだ


アンソニー・ホロヴィッツ作スーザン・ライランド・シリーズ
『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』を読んだ私は

こちらの記事⇓

 

アマゾンオーディブル感想 カササギ殺人事件・ヨルガオ殺人事件 アンソニー・ホロヴィッツ - 大雑把な日常

アンソニー・ホロヴィッツ作品をオーディオブックで聞いてみました。イギリスミステリーの大家とのこと。ご存じでしたか。私は不勉強で。小説はもちろん、シャーロックホー...

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違うシリーズに手を付けました。

ホーソーン&ホロヴィッツ シリーズです。

2024年までに5作がでている人気シリーズで、
その最初の2作品を読、、、、オーディブルだから聞きました。
ちなみに、オーディブルでは4作目まで『ナイフをひねれば』が聞けます。
第5作はこの9月に日本版が出版ででたばっかりっぽかった。

ホーソーン&ホロヴィッツ の二人が主人公のバディものです。
ホロヴィッツ?
作者の名前と一緒じゃん。
と思った私。
そうです。
作者が自分役として、小説の中に登場します。
それが腕利きの探偵ホーソーンとコンビとして事件を捜査します。
どこまでが現実かわからなくなるような
おもしろい仕掛け。

ドラマの撮影シーン、担当編集者とのやり取りなど売れっ子の脚本家・作家ってこんな感じなのね、うらやま。
と思ったり、
自分が事件に遭遇する場面は臨場感がすごくて、
現場の信ぴょう性が高い。

だがな、だがな。
作家本人は、自分をアホに書きすぎている気がする。
翻訳だからか?
わからないけれど、
とにかくホロヴィッツが間抜けで、足をひっぱり、
勘違いして突き進む。
こちらは、
またやっているよ、これはミスリードを仕掛けているな、
と勘ぐってしまう。
いや、一部は合っているんだろうな、このあからさまな表現だと、さすがに。
とか。
で、二作とも、私の想像を超えることがなかったので、
続きは聴くことをやめました。ごめんなさい。

耳で聞くから余計に、ヒントとしてちりばめた、言葉の違和感が気になるのかしら。
勘ぐり癖さえなければ、面白く読めるはず。

ちなみに、日本語訳のタイトルだけでは気づかない
原作の言葉遊びに気づきました。

日本と英語タイトルを並べると、、、
1 メインテーマは殺人 The Word Is Murder
2 その裁きは死               The Sentence Is Death
3 殺しへのライン           A Line to Kill
4 ナイフをひねれば       The Twist of a Knife
5 死はすぐそばに         Close to Death

日本語タイトルは意訳していると思われるんですが
全部
文章もしくは小説に使用される用語をダブルミーニングになるように使っている。
Word 言葉
Sentence 文
Line セリフ
Twist 展開
Close 絞め

TwistとCloseは、ちょいと自信ないけれども。
それにしたって、おっしゃれー!主人公が探偵と小説家だから?粋だね。

 



タイで人気のカフェにお出かけしたの。
アマゾン、、。

 

 

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アマゾンオーディブル感想 カササギ殺人事件・ヨルガオ殺人事件 アンソニー・ホロヴィッツ

2024-12-18 | よんだ

アンソニー・ホロヴィッツ作品を
オーディオブックで聞いてみました。

イギリスミステリーの大家とのこと。
ご存じでしたか。
私は不勉強で。
小説はもちろん、
シャーロックホームズの続きを書いたり、
ポアロ、刑事フォイルなどの脚本家とも知られる
めちゃくちゃ大物です。

そしてこの『カササギ殺人事件』はこのミステリーがすごい!など我が国でも海外翻訳部門の賞をとりまくり。
『ヨルガオ殺人事件』はシリーズ第二弾、となります。

どんなもんじゃい。
と思ったけれど、(なぜかいつも読む前に思う)
へっへー、頭良すぎて平伏した。

主人公は編集者の女性スーザン・ライランド。
売れっ子ミステリー作家が死亡し、その担当編集者であるスーザンが
遺作原稿に失われた箇所があると気づき、
彼の死に疑問を持つ
というもので、
そのミステリー作家が残した最後の探偵小説が劇中劇になっていて、まるまる読むことができる。
この劇中劇の探偵小説がこれまでのミステリー小説(というかアガサ・クリスティー)をぎゅっとしたような作品で
途中から、クリスティーの新作?と錯覚しそうになるほどうまくできている。

クリスティーへのオマージュといいきっているし、
その完成度は高い。
ちゃんと許可とってんな!と思う場面さえ小説の中ででてくる。
だからミステリー好きは歓喜できる箇所がたっくさんある。

ただ、難点は、
主人公の女性スーザンが、
素人探偵すぎる、ってことだろうか。
現代の平和ボケとしか思えない行動が随所に合って歯がゆい。
いや、こんなもんかしら。
でもそんなことは小さなことに過ぎない。
面白さが層をなしている、というのがおおむねの感想。

一方第二弾となる
『ヨルガオ殺人事件』は、同じように、ミステリー作家の過去作に事件のヒントが隠されているというもので、
こちらはどちらかというと主人公スーザンの捜査がフィーチャーされており
だからこそイラつきも多い。
でも、ここまで複雑に入りくんだものを総合し、一本の筋にするその腕は相当なもので、
尊敬しかない。

すごい人がいたものだな。
本当に。

ある日の夕食



半チャーハン、半ラーメン。材料なくて1人分を2人でわける。
家ラーメン、って本当においしいよね。

 

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