遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

東南アジア経済域内で、日本の存在感を高める

2013-04-26 23:28:06 | 日本を復活させる
 東南アジア経済は、世界がその経済成長を注目する、世界中で最もホットな地域ですね。そこでその成長力をどうやって自国経済と連携させるか、米中を含むEAS諸国はもとより、ロシアやEU諸国も連携を模索していることは、諸兄がご承知のことです。
 1997年に起きたアジア通貨危機はその後世界へ広がりを見せました。その反省に立ち、国同士で助け合う通貨スワップを更に強固にする複数の国のネットワークとして「チェンマイ・イニシアティブ(CMI)」が、2000年5月にタイ・チェンマイで行われた、ASEAN + 3の会合で誕生しました。そして、2010年にマルチ化契約が発効し二国間契約から多国間契約もなされる様になりました。
 5月初旬にインド・ニューデリーで開かれる国際会議のなかで、日本政府は、通貨融通枠の拡大等で金融関係の協力を強化することを話し合い、日本の存在感を高める外交を進める事にしているのだそうです。
 

日・ASEAN通貨枠拡大 麻生財務椙表明へ 緊急時主要国と融通 (4/26 読売朝刊)

 政府が、東南アジア諸国連合(ASEAN)の主要国と金融分野で協力関係を強化する。通貨危機が発生しそうになった時に、日本が手持ちのドルや円を緊急に手当てする通貨融通枠を拡大することなどが柱となる。日系企業が多く進出する東南アジア経済の危機を未然に防ぐとともに、域内での日本の存在感を高める狙い
がある。
 5月2~5日にインド・ニューデリーで開かれるアジア開発銀行(ADB)総会など一連の国際会議の期間中、麻生副総理・財務相が、ASEAN諸国の財務相と会談し、支援策を表明する方向で調整している。
 ASEANと日本、中国、韓国は、外貨の支払いに困った国にドルを融通する総額2400億が(約23.8兆円)の枠組みを作っているが、各国が使えるお金には上限がある。
 これを補完する形で、主要国のインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポールなどに対し、日本が緊急時により多くのドル資金などを融通できるようにする。具体的な金額は今後詰める。
 10か国で構成するASEANの人口は約6億人で、欧州連合(EU)の約5億人を上回り、今後も高い経済成長が期待できる。


 こうした国際会議は、去年の同じ時期にも開かれていて、民主党政府が参加していました。
 
ASEAN 3 で大盤振る舞いの日本 - 遊爺雑記帳

 今回と同様に、CMIの枠拡大をテーマに日中が主導権をあらそいましたが、民主党政府は中国ペースに巻き込まれてしまっていました。

 CMIの貢献額は、日中がそれぞれ32%で、韓国が16%とされていますが、今回は、去年増額された枠の総額2,400億ドルの枠の中で各国の上限を超えるニーズを日本が補完し緊急時に融通しようというものです。
 中国の札束外交に屈して、南シナ海の行動規範策定で中国の意向に賛同し、二国間交渉を主張するカンボジア等により、ASEAN外相会議で共同声明が出せない事態を招いたりしていました。
 中国の札束と軍事力の攻勢での独裁制圧を防ぐために、日米同盟を背景に持つ日本の力の発揮が求められていましたが、民主党政府はその期待を裏切りつづけていました。
 
 今年は、麻生氏が出席するそうです。歴史問題で物議をかもしていますが、ここは名誉挽回、ASEAN諸国の信頼回復を期待しています。

 ここからは余談になりますが、通貨スワップと言えば、韓国の李明博前大統領が竹島上陸や天皇陛下訪韓に関する暴言を吐いた時、さすがの民主党・野田政府も対抗処置として、李明博大統領からの依頼で増額していた日韓通貨スワップの期限延長を拒否しました。韓国には、大きな影響を及ぼしました。
 そのことと直接の因果関係は不明ですが、中韓通貨スワップでは、実際に人民元による貸し出しが韓国で実施されました。
 
韓中通貨スワップで初の人民元建て貸し出し | Joongang Ilbo | 中央日報

 通常は輸入に際して外貨が不足し実施されるものかと理解していましたが、このケースでは、輸出企業に対して適用されています。いずれにしても、韓国の金融界での外貨準備不足が深刻である証拠でしょう。

 韓国はCIMへの貢献金負担は大きく、むしろ借りたい側のはずです。
 最近、一段と従中卑日や反日姿勢を強める韓国。朴槿恵新大統領は発足早々に閣僚選定の遅れや、北の暴走の追い打ちにもあい、迷走しています。国民に高まる批判をかわすためには反日でそらすしかない状況はおきのどくですが、外交儀礼や日本の内政干渉の度が過ぎるようであれば、日本も看過できなくなります。
 去年10月に延長を打ち切った増額分以外の本来の契約分については、今年の7月に期限が来ます。増額分を打ち切った当時、韓国国債の評価が上がるなどで日本に頭を下げる必要はないとうそぶいていた様ですが、それなら残り分についての契約延長も止めましょうか?
 その分、ASEANの他の国々への支援に回せます。
 
日韓通貨スワップ縮小「日本は経済大国にあるまじき態度」=韓国 2012/10/10(水) 10:15:58 [サーチナ]

 余談が長くなってしまい恐縮です。


 # 冒頭の画像は、4月のワシントンのG20での、ターマン・シンガポール財務大臣、ラガルド・IMF専務理事と麻生氏



↓よろしかったら、お願いします。







コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4月25日(木)のつぶやき | トップ | 4月26日(金)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本を復活させる」カテゴリの最新記事