
以前から官邸の弱さが指摘されてきた石破政権だが、この“国難”に煮詰まったか。補正の扱い、置き去りの物価高対策、トランプにもドタバタ、年金も先送りの大混乱だと日刊ゲンダイ。
日本だけではなく、EU(欧州連合)など世界各国が注目していたトランプ米政権の関税政策を巡る日米両国による閣僚交渉の第1ラウンドが17日、終わった。
初交渉について石破首相はホッとしたというのが本音だったのではないかと、日刊ゲンダイDIGITAL。
直前になってトランプ大統領がSNSで自身の出席を表明したからだと。
ボクシングの試合に例えるなら完全アウェーのリング上で、フライ級の4回戦ボクサーとスーパーヘビー級の王者が拳を突き合わせるようなもの。日本の政府関係者は「完全に想定外」「赤沢で対応しきれるのか」と驚き、交渉の主導権をいきなり奪われかねないと懸念を強めていたと、日刊ゲンダイDIGITAL。
一部報道によると、石破首相も「話が違う。トランプ大統領が出てくるなら私が行くべきだった」と動揺。政府内では赤沢に防衛省の担当者が随行していなかったことへの懸念も漏れていたというのだが、トランプ出席の有無にかかわらず、防衛省関係者が交渉の場に不在などあり得ない話ではないかとも。
トランプが交渉の際に活用しているとされる「マッドマン・セオリー」(狂人理論)とは、「交渉過程で相手の計算を崩す。『自分が何をするか分からない人』と意図的に強調し、交渉ペースを有利に運ぶ」という考え方だと、日刊ゲンダイDIGITAL。
本格交渉に入る前から日本はすでに負け戦となっているのではないかとの不安は、赤沢の会見の発言からも日本国民に透けて見えたのではないかとも。
ウクライナのゼレンスキー大統領のように言い争うのは論外として、赤沢は日本の代表なのだ。これが世界の関税交渉を左右するかもしれない日本の外交姿勢とは、各国首脳も唖然呆然としたに違いないと。
「そもそも今、日本が米国と交渉したところで何か決まるわけがない。米メディアもトランプ大統領が何を考えているのか、どんな方針を持っているのかは分からないと報じているのです。示されている追加関税の根拠も曖昧。日本側は、トランプ大統領が会談に出てきて『感謝』などと言っていますが、米国にとって日本は何でも言うことを聞く国。可愛いヤツだから会ってやるか、みたいなものでしょう」と、元外務省国際情報局長の孫崎享氏。
いったん譲歩すれば最後。延々と次の譲歩を強いるのがトランプ外交。
日米両国は今月中に担当閣僚の2回目の協議を実施すべく調整し、「可能な限り早期に包括的な合意を目指す」方針を確認。赤沢もトランプの言動から「急げという思いも込められているんだろうな」とおもんぱかっていたが、なぜ、日本側が交渉を急ぐ必要があるのかと、日刊ゲンダイDIGITAL。
米国への投資額は近年、日本が世界一だし、中国が脅す薄井国際保有額も日本が中国を上回る!
在日米軍経費も「おもいやり予算」で日本が負担。
「米国第一主義」を掲げて打ち上げられたトランプ関税は、むしろ米国自身が強烈なダメージを受けているのだ。
NY株式相場は、FRBパウエル議長がトランプ関税の影響に懸念を示し、早期利下げに慎重姿勢を示したことで大幅続落。NY外国為替市場の円相場は1ドル=141円台に大幅上昇。
つまり、トランプ関税が長引くほど米国経済が痛むわけで、日本が今、慌てて応じる場面じゃないだろうと、日刊ゲンダイDIGITAL。
何も考えていないのか、有能なブレーンが不在なのか。石破政権は以前から官邸の弱さが指摘されてきたとも。
それは関税交渉だけじゃない。内政でも何から何まで場当たり的な対応だから仰天だと。
例えば物価高を受けた経済対費用も策だ。政府・与党は当初、国民への現金給付を検討。財源として2025年度補正予算案の今国会提出を検討していたが、「バラマキ」との批判が今夏の参院選の足かせになるとみるや、見送り方針に転換。
代わりに当面の対策として、3月末で終了した電気、ガスへの補助金を「酷暑対策」として6月ごろから改めて実施するほか、ガソリン補助について、5月から前倒しで実施する案が浮上。
その一方で、参院選の「目玉」が欲しいとして自民・公明両党内では消費税減税や減税と給付の組み合わせを模索する動きもあるというから、今後も紆余曲折が予想されるだろう。ここでも石破の指導力のなさが露呈している。
当初は年金制度改革法案の今国会提出を目指していたものの、底上げは会社員らが入る厚生年金の積立金を活用する案だったことから、厚生年金の受給額が一時的に減ることに批判が続出。自民党内から参院選の影響を懸念する声が上がり、厚労省が法案から底上げを削除。
現金バラマキも減税も物価対策も年金も、その方針が二転三転するのは石破政権が本気で国民生活のことを考え、打ち出している政策ではないからだと、日刊ゲンダイDIGITAL。
「石破内閣というのは一言で言えば、素人内閣。ブレーンも側近もおらず、官僚との関係もうまく構築できているのかも分からない。内政も外交も政策や方針に一貫性がないから迷走するのです」と、政治アナリストの伊藤惇夫氏。
大混乱の政権は国民にとっては迷惑極まりないだけだと、日刊ゲンダイDIGITAL。
総裁選の決選投票で、予選トップの高市氏に逆転勝利した石破氏。岸田氏が派閥解消の先陣をきったにも関わらず、反高市氏を指令。自民党議員が従ったのが成り立ち。
所謂「岸波内閣」を誕生させた責任者は自民党議員。衆院選で有権者はその自民党を自公併せた与党でも過半数割れに堕とした。
有権者の世論意思表示にも関わらず、「岸波内閣」を継続させている自民党議員が、その混乱の犯人。
とはいえ、立憲民主など野党も政局闘争に明け暮れで、政権交代の実力の有無が見えない。
都議選、参院選では有権者はどのような裁定を下すのでしょうか。
遊爺はいわゆる無党派層の一員ですが、かつて民主党に政権交代した時に、製造業の6重苦を産み日本を沈没させかけた時代の再来だけは、今歴史に残りかねない「トランプ恐慌」が起こりかねない世界状況下、避けるべきと考えます。
「岸波政権」ではない、新しい国際派リーダー(例=在米日本大使館勤務実績もある小林鷹之氏)を掲げる安定多数の政権の誕生を願います。
# 冒頭の画像は、ホワイトハウスでトランプ米大統領(右端)と会談する赤沢経済再生相(日米航空協定交渉団参画実績有)

この花の名前は、ユスラウメ
↓よろしかったら、お願いします。

遊爺さんの写真素材 - PIXTA
何から何まで場当たりの仰天…目を覆う石破官邸の迷走、自爆に向けてまっしぐら|日刊ゲンダイDIGITAL 2025/04/18
以前から官邸の弱さが指摘されてきた政権だが、この“国難”に煮詰まったか。補正の扱い、置き去りの物価高対策、トランプにもドタバタ、年金も先送りの大混乱。
◇ ◇ ◇
日本だけではなく、EU(欧州連合)など世界各国が注目していたトランプ米政権の関税政策を巡る日米両国による閣僚交渉の第1ラウンドが17日、終わった。
初交渉について石破首相は同日、首相官邸で記者団に「次につながる協議が行われたと認識し、評価している」などと語っていたのだが、ホッとしたというのが本音だったのではないか。
なぜなら、石破は赤沢経済再生担当相を交渉担当として米国に送り込んだものの、直前になってトランプ大統領がSNSで自身の出席を表明したからだ。
ボクシングの試合に例えるなら完全アウェーのリング上で、フライ級の4回戦ボクサーとスーパーヘビー級の王者が拳を突き合わせるようなもの。日本の政府関係者は「完全に想定外」「赤沢で対応しきれるのか」と驚き、交渉の主導権をいきなり奪われかねないと懸念を強めていたという。
一部報道によると、石破も「話が違う。トランプ大統領が出てくるなら私が行くべきだった」と動揺。政府内では赤沢に防衛省の担当者が随行していなかったことへの懸念も漏れていたというのだが、トランプは第1次政権の時から日米安保条約や在日米軍駐留経費の見直しを強く求めていたわけで、トランプ出席の有無にかかわらず、防衛省関係者が交渉の場に不在などあり得ない話ではないか。
■日本はトランプの交渉術にすでにはまった
そもそも、トランプが交渉の際に活用しているとされる「マッドマン・セオリー」(狂人理論)とは、「交渉過程で相手の計算を崩す。『自分が何をするか分からない人』と意図的に強調し、交渉ペースを有利に運ぶ」という考え方だ。
トランプが交渉の場に登場したからといって「聞いてないよ~」とドタバタするなんて、すでに術中にはまっているといっていい。会談を終えたトランプがSNSで<大きな進展があった>と投稿したのも理解できるだろう。
本格交渉に入る前から日本はすでに負け戦となっているのではないかとの不安は、赤沢の会見の発言からも日本国民に透けて見えたのではないか。
「トランプ大統領が私に会ってくださったことは大変ありがたい。感謝したい」「(トランプの)お言葉」「私は(トランプから見て)格下の格下ですから」「(トランプは)温かい配慮のある方」……。互恵関係にある主権国家の同盟国に対し、WTO(世界貿易機関)協定違反、日米貿易協定違反とも言うべき関税引き上げを一方的に突きつけてきた相手国との交渉にもかかわらず、その言葉は主君に絶対的な忠誠を尽くす家来のようだったから情けない。
ウクライナのゼレンスキー大統領のように言い争うのは論外として、赤沢は日本の代表なのだ。これが世界の関税交渉を左右するかもしれない日本の外交姿勢とは、各国首脳も唖然呆然としたに違いない。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言う。
「そもそも今、日本が米国と交渉したところで何か決まるわけがない。米メディアもトランプ大統領が何を考えているのか、どんな方針を持っているのかは分からないと報じているのです。示されている追加関税の根拠も曖昧。日本側は、トランプ大統領が会談に出てきて『感謝』などと言っていますが、米国にとって日本は何でも言うことを聞く国。可愛いヤツだから会ってやるか、みたいなものでしょう」
■内政も外交も政策や方針に一貫性がない
いったん譲歩すれば最後。延々と次の譲歩を強いるのがトランプ外交だ。
日米両国は今月中に担当閣僚の2回目の協議を実施すべく調整し、「可能な限り早期に包括的な合意を目指す」方針を確認。赤沢もトランプの言動から「急げという思いも込められているんだろうな」とおもんぱかっていたが、なぜ、日本側が交渉を急ぐ必要があるのか。
「米国第一主義」を掲げて打ち上げられたトランプ関税は、むしろ米国自身が強烈なダメージを受けているのだ。NY株式相場は、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長がトランプ関税の影響に懸念を示し、早期利下げに慎重姿勢を示したことで大幅続落。半導体大手エヌビディア株は、中国向けの半導体が米政府の輸出規制対象となったことで約7%も下落した。
NY外国為替市場の円相場は1ドル=141円台に大幅上昇。これもトランプ関税による景気減速を警戒した円買い・ドル売りが加速したためだ。
つまり、トランプ関税が長引くほど米国経済が痛むわけで、日本が今、慌てて応じる場面じゃないだろう。
何も考えていないのか、有能なブレーンが不在なのか。石破政権は以前から官邸の弱さが指摘されてきたが、この“国難”に煮詰まったのか。
■石破内閣はブレーンも側近もいない素人内閣
それは関税交渉だけじゃない。内政でも何から何まで場当たり的な対応だから仰天だ。
例えば物価高を受けた経済対策だ。政府・与党は当初、国民への現金給付を検討。財源として2025年度補正予算案の今国会提出を検討していたが、「バラマキ」との批判が今夏の参院選の足かせになるとみるや、見送り方針に転換。
代わりに当面の対策として、3月末で終了した電気、ガスへの補助金を「酷暑対策」として6月ごろから改めて実施するほか、ガソリン補助について、5月から前倒しで実施する案が浮上したという。
その一方で、参院選の「目玉」が欲しいとして自民・公明両党内では消費税減税や減税と給付の組み合わせを模索する動きもあるというから、今後も紆余曲折が予想されるだろう。ここでも石破の指導力のなさが露呈しているわけだ。
基礎年金の底上げについても先送り案が急浮上した。当初は年金制度改革法案の今国会提出を目指していたものの、底上げは会社員らが入る厚生年金の積立金を活用する案だったことから、厚生年金の受給額が一時的に減ることに批判が続出。自民党内から参院選の影響を懸念する声が上がり、厚労省が法案から底上げを削除する方針を示したのだ。
詰まるところ、現金バラマキも減税も物価対策も年金も、その方針が二転三転するのは石破政権が本気で国民生活のことを考え、打ち出している政策ではないからだ。
とにかく選挙前に国民にアメ玉をチラつかせ、勝利したい。「今だけ」「自分だけ」「カネだけ」の権力の椅子に長く座り続けたいという卑しい思いだけ。目を覆うような迷走を続けているのも当然で、裏金事件を機に、その悪しき自民党の本質に気づいた国民は少なくないだろう。もはや自爆に向けてまっしぐらだ。
政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう言う。
「石破内閣というのは一言で言えば、素人内閣。石破首相は総理になりたかっただけで、どういう政権、どういう国を目指すのかという信念がなかったのでしょう。ブレーンも側近もおらず、官僚との関係もうまく構築できているのかも分からない。内政も外交も政策や方針に一貫性がないから迷走するのです」
大混乱の政権は国民にとっては迷惑極まりないだけだ。
以前から官邸の弱さが指摘されてきた政権だが、この“国難”に煮詰まったか。補正の扱い、置き去りの物価高対策、トランプにもドタバタ、年金も先送りの大混乱。
◇ ◇ ◇
日本だけではなく、EU(欧州連合)など世界各国が注目していたトランプ米政権の関税政策を巡る日米両国による閣僚交渉の第1ラウンドが17日、終わった。
初交渉について石破首相は同日、首相官邸で記者団に「次につながる協議が行われたと認識し、評価している」などと語っていたのだが、ホッとしたというのが本音だったのではないか。
なぜなら、石破は赤沢経済再生担当相を交渉担当として米国に送り込んだものの、直前になってトランプ大統領がSNSで自身の出席を表明したからだ。
ボクシングの試合に例えるなら完全アウェーのリング上で、フライ級の4回戦ボクサーとスーパーヘビー級の王者が拳を突き合わせるようなもの。日本の政府関係者は「完全に想定外」「赤沢で対応しきれるのか」と驚き、交渉の主導権をいきなり奪われかねないと懸念を強めていたという。
一部報道によると、石破も「話が違う。トランプ大統領が出てくるなら私が行くべきだった」と動揺。政府内では赤沢に防衛省の担当者が随行していなかったことへの懸念も漏れていたというのだが、トランプは第1次政権の時から日米安保条約や在日米軍駐留経費の見直しを強く求めていたわけで、トランプ出席の有無にかかわらず、防衛省関係者が交渉の場に不在などあり得ない話ではないか。
■日本はトランプの交渉術にすでにはまった
そもそも、トランプが交渉の際に活用しているとされる「マッドマン・セオリー」(狂人理論)とは、「交渉過程で相手の計算を崩す。『自分が何をするか分からない人』と意図的に強調し、交渉ペースを有利に運ぶ」という考え方だ。
トランプが交渉の場に登場したからといって「聞いてないよ~」とドタバタするなんて、すでに術中にはまっているといっていい。会談を終えたトランプがSNSで<大きな進展があった>と投稿したのも理解できるだろう。
本格交渉に入る前から日本はすでに負け戦となっているのではないかとの不安は、赤沢の会見の発言からも日本国民に透けて見えたのではないか。
「トランプ大統領が私に会ってくださったことは大変ありがたい。感謝したい」「(トランプの)お言葉」「私は(トランプから見て)格下の格下ですから」「(トランプは)温かい配慮のある方」……。互恵関係にある主権国家の同盟国に対し、WTO(世界貿易機関)協定違反、日米貿易協定違反とも言うべき関税引き上げを一方的に突きつけてきた相手国との交渉にもかかわらず、その言葉は主君に絶対的な忠誠を尽くす家来のようだったから情けない。
ウクライナのゼレンスキー大統領のように言い争うのは論外として、赤沢は日本の代表なのだ。これが世界の関税交渉を左右するかもしれない日本の外交姿勢とは、各国首脳も唖然呆然としたに違いない。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言う。
「そもそも今、日本が米国と交渉したところで何か決まるわけがない。米メディアもトランプ大統領が何を考えているのか、どんな方針を持っているのかは分からないと報じているのです。示されている追加関税の根拠も曖昧。日本側は、トランプ大統領が会談に出てきて『感謝』などと言っていますが、米国にとって日本は何でも言うことを聞く国。可愛いヤツだから会ってやるか、みたいなものでしょう」
■内政も外交も政策や方針に一貫性がない
いったん譲歩すれば最後。延々と次の譲歩を強いるのがトランプ外交だ。
日米両国は今月中に担当閣僚の2回目の協議を実施すべく調整し、「可能な限り早期に包括的な合意を目指す」方針を確認。赤沢もトランプの言動から「急げという思いも込められているんだろうな」とおもんぱかっていたが、なぜ、日本側が交渉を急ぐ必要があるのか。
「米国第一主義」を掲げて打ち上げられたトランプ関税は、むしろ米国自身が強烈なダメージを受けているのだ。NY株式相場は、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長がトランプ関税の影響に懸念を示し、早期利下げに慎重姿勢を示したことで大幅続落。半導体大手エヌビディア株は、中国向けの半導体が米政府の輸出規制対象となったことで約7%も下落した。
NY外国為替市場の円相場は1ドル=141円台に大幅上昇。これもトランプ関税による景気減速を警戒した円買い・ドル売りが加速したためだ。
つまり、トランプ関税が長引くほど米国経済が痛むわけで、日本が今、慌てて応じる場面じゃないだろう。
何も考えていないのか、有能なブレーンが不在なのか。石破政権は以前から官邸の弱さが指摘されてきたが、この“国難”に煮詰まったのか。
■石破内閣はブレーンも側近もいない素人内閣
それは関税交渉だけじゃない。内政でも何から何まで場当たり的な対応だから仰天だ。
例えば物価高を受けた経済対策だ。政府・与党は当初、国民への現金給付を検討。財源として2025年度補正予算案の今国会提出を検討していたが、「バラマキ」との批判が今夏の参院選の足かせになるとみるや、見送り方針に転換。
代わりに当面の対策として、3月末で終了した電気、ガスへの補助金を「酷暑対策」として6月ごろから改めて実施するほか、ガソリン補助について、5月から前倒しで実施する案が浮上したという。
その一方で、参院選の「目玉」が欲しいとして自民・公明両党内では消費税減税や減税と給付の組み合わせを模索する動きもあるというから、今後も紆余曲折が予想されるだろう。ここでも石破の指導力のなさが露呈しているわけだ。
基礎年金の底上げについても先送り案が急浮上した。当初は年金制度改革法案の今国会提出を目指していたものの、底上げは会社員らが入る厚生年金の積立金を活用する案だったことから、厚生年金の受給額が一時的に減ることに批判が続出。自民党内から参院選の影響を懸念する声が上がり、厚労省が法案から底上げを削除する方針を示したのだ。
詰まるところ、現金バラマキも減税も物価対策も年金も、その方針が二転三転するのは石破政権が本気で国民生活のことを考え、打ち出している政策ではないからだ。
とにかく選挙前に国民にアメ玉をチラつかせ、勝利したい。「今だけ」「自分だけ」「カネだけ」の権力の椅子に長く座り続けたいという卑しい思いだけ。目を覆うような迷走を続けているのも当然で、裏金事件を機に、その悪しき自民党の本質に気づいた国民は少なくないだろう。もはや自爆に向けてまっしぐらだ。
政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう言う。
「石破内閣というのは一言で言えば、素人内閣。石破首相は総理になりたかっただけで、どういう政権、どういう国を目指すのかという信念がなかったのでしょう。ブレーンも側近もおらず、官僚との関係もうまく構築できているのかも分からない。内政も外交も政策や方針に一貫性がないから迷走するのです」
大混乱の政権は国民にとっては迷惑極まりないだけだ。
日本だけではなく、EU(欧州連合)など世界各国が注目していたトランプ米政権の関税政策を巡る日米両国による閣僚交渉の第1ラウンドが17日、終わった。
初交渉について石破首相はホッとしたというのが本音だったのではないかと、日刊ゲンダイDIGITAL。
直前になってトランプ大統領がSNSで自身の出席を表明したからだと。
ボクシングの試合に例えるなら完全アウェーのリング上で、フライ級の4回戦ボクサーとスーパーヘビー級の王者が拳を突き合わせるようなもの。日本の政府関係者は「完全に想定外」「赤沢で対応しきれるのか」と驚き、交渉の主導権をいきなり奪われかねないと懸念を強めていたと、日刊ゲンダイDIGITAL。
一部報道によると、石破首相も「話が違う。トランプ大統領が出てくるなら私が行くべきだった」と動揺。政府内では赤沢に防衛省の担当者が随行していなかったことへの懸念も漏れていたというのだが、トランプ出席の有無にかかわらず、防衛省関係者が交渉の場に不在などあり得ない話ではないかとも。
トランプが交渉の際に活用しているとされる「マッドマン・セオリー」(狂人理論)とは、「交渉過程で相手の計算を崩す。『自分が何をするか分からない人』と意図的に強調し、交渉ペースを有利に運ぶ」という考え方だと、日刊ゲンダイDIGITAL。
本格交渉に入る前から日本はすでに負け戦となっているのではないかとの不安は、赤沢の会見の発言からも日本国民に透けて見えたのではないかとも。
ウクライナのゼレンスキー大統領のように言い争うのは論外として、赤沢は日本の代表なのだ。これが世界の関税交渉を左右するかもしれない日本の外交姿勢とは、各国首脳も唖然呆然としたに違いないと。
「そもそも今、日本が米国と交渉したところで何か決まるわけがない。米メディアもトランプ大統領が何を考えているのか、どんな方針を持っているのかは分からないと報じているのです。示されている追加関税の根拠も曖昧。日本側は、トランプ大統領が会談に出てきて『感謝』などと言っていますが、米国にとって日本は何でも言うことを聞く国。可愛いヤツだから会ってやるか、みたいなものでしょう」と、元外務省国際情報局長の孫崎享氏。
いったん譲歩すれば最後。延々と次の譲歩を強いるのがトランプ外交。
日米両国は今月中に担当閣僚の2回目の協議を実施すべく調整し、「可能な限り早期に包括的な合意を目指す」方針を確認。赤沢もトランプの言動から「急げという思いも込められているんだろうな」とおもんぱかっていたが、なぜ、日本側が交渉を急ぐ必要があるのかと、日刊ゲンダイDIGITAL。
米国への投資額は近年、日本が世界一だし、中国が脅す薄井国際保有額も日本が中国を上回る!
在日米軍経費も「おもいやり予算」で日本が負担。
「米国第一主義」を掲げて打ち上げられたトランプ関税は、むしろ米国自身が強烈なダメージを受けているのだ。
NY株式相場は、FRBパウエル議長がトランプ関税の影響に懸念を示し、早期利下げに慎重姿勢を示したことで大幅続落。NY外国為替市場の円相場は1ドル=141円台に大幅上昇。
つまり、トランプ関税が長引くほど米国経済が痛むわけで、日本が今、慌てて応じる場面じゃないだろうと、日刊ゲンダイDIGITAL。
何も考えていないのか、有能なブレーンが不在なのか。石破政権は以前から官邸の弱さが指摘されてきたとも。
それは関税交渉だけじゃない。内政でも何から何まで場当たり的な対応だから仰天だと。
例えば物価高を受けた経済対費用も策だ。政府・与党は当初、国民への現金給付を検討。財源として2025年度補正予算案の今国会提出を検討していたが、「バラマキ」との批判が今夏の参院選の足かせになるとみるや、見送り方針に転換。
代わりに当面の対策として、3月末で終了した電気、ガスへの補助金を「酷暑対策」として6月ごろから改めて実施するほか、ガソリン補助について、5月から前倒しで実施する案が浮上。
その一方で、参院選の「目玉」が欲しいとして自民・公明両党内では消費税減税や減税と給付の組み合わせを模索する動きもあるというから、今後も紆余曲折が予想されるだろう。ここでも石破の指導力のなさが露呈している。
当初は年金制度改革法案の今国会提出を目指していたものの、底上げは会社員らが入る厚生年金の積立金を活用する案だったことから、厚生年金の受給額が一時的に減ることに批判が続出。自民党内から参院選の影響を懸念する声が上がり、厚労省が法案から底上げを削除。
現金バラマキも減税も物価対策も年金も、その方針が二転三転するのは石破政権が本気で国民生活のことを考え、打ち出している政策ではないからだと、日刊ゲンダイDIGITAL。
「石破内閣というのは一言で言えば、素人内閣。ブレーンも側近もおらず、官僚との関係もうまく構築できているのかも分からない。内政も外交も政策や方針に一貫性がないから迷走するのです」と、政治アナリストの伊藤惇夫氏。
大混乱の政権は国民にとっては迷惑極まりないだけだと、日刊ゲンダイDIGITAL。
総裁選の決選投票で、予選トップの高市氏に逆転勝利した石破氏。岸田氏が派閥解消の先陣をきったにも関わらず、反高市氏を指令。自民党議員が従ったのが成り立ち。
所謂「岸波内閣」を誕生させた責任者は自民党議員。衆院選で有権者はその自民党を自公併せた与党でも過半数割れに堕とした。
有権者の世論意思表示にも関わらず、「岸波内閣」を継続させている自民党議員が、その混乱の犯人。
とはいえ、立憲民主など野党も政局闘争に明け暮れで、政権交代の実力の有無が見えない。
都議選、参院選では有権者はどのような裁定を下すのでしょうか。
遊爺はいわゆる無党派層の一員ですが、かつて民主党に政権交代した時に、製造業の6重苦を産み日本を沈没させかけた時代の再来だけは、今歴史に残りかねない「トランプ恐慌」が起こりかねない世界状況下、避けるべきと考えます。
「岸波政権」ではない、新しい国際派リーダー(例=在米日本大使館勤務実績もある小林鷹之氏)を掲げる安定多数の政権の誕生を願います。
# 冒頭の画像は、ホワイトハウスでトランプ米大統領(右端)と会談する赤沢経済再生相(日米航空協定交渉団参画実績有)

この花の名前は、ユスラウメ
↓よろしかったら、お願いします。

遊爺さんの写真素材 - PIXTA