夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

HL-95 試し撮りしてきたぞ

2019-01-11 20:33:29 | Weblog
大丈夫かなあと内心心配しながらHL-95の試し撮りをしてきました。寒い中を午前中下見した長野市の辰巳公園へ。
いざカメラを回し始めたら何カットも回さないうちに内臓のBPバッテリーが電圧降下でアラーム。夕べフルチャージしたのに。予想はしていましたが電気を食うカメラです。
幸い車で移動中にカメラを暖めた大容量のバッテリーユニットがあるのでそいつをトランクから出して接続。これなら大丈夫です。でもヘビー級のカメラと業務用三脚にこのバッテリーを一人で持って移動は筋トレしていても古希の身には厳しいぞ!


中身は軽自動車のバッテリーです。以前この中にDC/DCコンバータを組み込んで13.5V程度に昇圧していたのですがあれは有効なので復活させましょう。


ここから本番。入り口の広場の隅に母と子のモニュメントがあります。以下の静止画はBVW-70→CANOPUS ADVC-500→PCにコンポーネントで取り込んだ映像からフレームを書き出してPremiere PRO2.0でインターレース解除、Jpegで書き出したものです。このカメラを使うのが嬉しくてホワイトバランスの切り替えスイッチが調整したときのままのAになっているのに途中で気がついてプリセットにするというミスがありましたがその他で操作がわからないという事はありませんでした。


ここは元は溜池ですが今は整備されて素晴らしい公園になっています。昔、電車の窓から見た記憶はどこにもある農業用の溜池でした。


小さな桟橋です。


水車小屋ですが肝心の水車が壊れていて物置小屋になっているみたいです。でもかやぶきの屋根がいいですね。


池の全景です。朝はほとんど結氷していたのですが午後は気温が上がって大分解けていました。


冬は主に鴨が棲みついています。餌を蒔いている人がいて言葉を交わしました。


冬枯れの木に目がとまりました。


先ほど飛んできた鳥です。


冬の常緑広葉樹の葉の微妙な色彩はなんともいえません。


自力で修理したカメラですが心配は無用、きれいな映像が撮れました。HDではないので遠景の細かいところはつぶれてしまいますが鴨が泳ぐ姿と水面の質感はなかなかの表現力です。これぞ3管、アナログの絵。テープはベーカムSPではなく余っていたEDBetaですが問題なく使えます。ノーマルBETAテープもSPにはならず画質は落ちますが使えます。
十分実用になることが確認できたので今夜は祝杯です。
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明日の準備 HL-95の試し撮りを計画

2019-01-10 16:25:48 | Weblog
修理、調整したHL-95ですが試し撮りをしないと実際に使えるかどうか判断できません。今日はその準備です。

まず修理作業に使ったカメラアダプターCA-95Cを外してカメラアダプターVA-95SAを取り付けます。取り付け前の写真を撮るのを忘れました。


これが取り付け前のVA-95SA。カメラとデッキのインターフェイスです。95Sも持っていますがメタルテープには対応していない* らしいのでこちらを使います。オキサイドテープのBVV-1(ノーマルのベーカムでベータマックスの民生用テープが使える)なら95SでOkでそれはそれで面白いですが。

VA-95Sについて御指摘がありました。VA-95SAとの違いはリターンの配線の有無だけで性能は同じそうです。2019-5-23



放送用の定番だったメタルテープのベーカムSP仕様 BVV-5です。


合体するとこうなります。私はHL-57/HL-59で見慣れていますがやっぱり大きいですね。


三脚はダイワH-4000を使います。付属のプレートに三脚アダプタ、通称”フネ”を3/8'ネジ2本でセット。写真用の1/4'ではカメラがしっかり固定できません。


三脚ヘッドのバランスダイヤルを締めこんでロックをフリーにしてもカメラが水平位置で安定するようにします。カメラはバッテリーとテープを入れて運用状態。カメラ一式で11.25Kgというヘビー級なのでダイヤルを一杯に閉めこまないとバランスがとれません。この三脚ヘッドはHL-95は荷が重過ぎますがそこは腕でカバー。


以上で準備完了。カラーバーを録画して動作を確認しました。


あらかじめテープを入れ、三脚に乗せてBVV-5のスイッチを入れてからHL-95のスイッチを入れたらいきなり録画が始まってあわてました。レンズのVTRボタンが押された状態だったのが原因でもう一度押して解除してやれやれ。VFの4連タリーランプはカメラが回っている実感があって実に効果的です。スイッチはHL-57/59はBVV-5の電源を入れるとカメラ側のスイッチと無関係にONになるので95も同じだと勝手に思っていました。音声系ではガンマイクの調子は良好でカメラのモニタースピーカーからしっかり音が出ました。
明日何処で何を撮るか決めていませんが楽しみです。管カメラはスイッチONでいきなりは撮れませんが、車で移動中に管を暖めておけば現場で即使えるので以前作った軽自動車のバッテリーを入れた電源ボックスと4Pのコードも持参しましょう。
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Ikegami HL-95 再調整したぞ

2019-01-09 11:21:37 | Weblog
昨日の続きです。雪かきの後、レンズのPPがずれているのが気に入らなくて調整。
今日はついでにカラーバーが正常か確認のためベクトルスコープをつなぎました。5850Vは裸ですが、これには訳があって昨年これとセットの波形モニター5860Vが故障して中古で代替品を買った際余った予備品なんです。編集ラックの裏側をいじるよりこれを使ったほうが手っ取り早いということ。


カラーバーを出してベクトルスコープをセットアップしたら結果はまあまあでした。


レンズ内臓のパターンを見ながら基準のGchを調整。
古いカメラのことですから少々手こずりました。電解コンデンサーが判明しただけでも2個、他にも劣化した物があっても当然でしょう。回路の定数が初期値から変化しているみたいです。パターンが水平方向に伸びているのでWIDTHを調整したのですがこれを目一杯半時計方向に回してもあと一息。無理に回してこのパーツ(何回転も回るので可変抵抗じゃなくてコイル?)を壊したらアウトです。そこそこで妥協しました。垂直方向はうまく調整できました。位置の調整はすっかり慣れたので楽勝。


Gchを決めたらRとBもWIDTHとHIGHTを合わせてR-GとB-GでGchのパターンと一致させます。その他にもPROC-R基板のVRも実写画面を確認しながら適当に調整。
外は雪が降っています。調整を一段落してカメラを向けたら調子のいい映像が出ました。でもB管の焼きつきは気になります。雪景色だと黄色っぽい焼きつきの痕が見えちゃいます。悪魔のささやきに、白焼きしちゃおうと思い立って部屋を探したらダイソーで買ったリングファイルがあってうまい具合に白い樹脂のファイルです。それをレンズフード先端の大きさに切り抜いてテープで貼って卓上スタンドの40Wランプを当ててみました。冒険ですがアイリスは開放にしてしばらく置いて様子を見ての繰り返し。ここで池上のY氏の「白焼きするとバイアスが掛かるので云々」を思い出して途中でやめました。撮像管をダメにしたら取り返しがつきません。昔同じ池上の業務用3管カメラでうっかりレンズを夕日に向けて焼いてしまったときは自然に回復しましたが、回復を確認したのは半年後という経験があります。


このカメラは一件落着としましょう。次にレポートするときはベーカムによる収録テストです。
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Ikegami HL-95 整備その10 調整編

2019-01-08 09:10:09 | Weblog
昨日Rchの修理が出来たので今日は落ち着いて調整にかかりました。夕べお祝いの晩酌を済ませてから気が向いたので酔った勢いで撮像管の位置調整は済ませました。
撮像管は暖めないと映像が安定しないのでスイッチを入れてSTBY/CAM/VTR スイッチをCAMにして1時間以上待ちました。レンズはフィルターを回してクローズ。
レンズに向かって左のカバーを開くとこんなに調整VRが並んでいます。通常は右下のカバーを開いてここで調整するようです。


カバーの裏に調整箇所の配置図が貼ってあります。HL-79Eと比べると調整は楽そうです。


では、レンズをPPにしてここにモニターをつないで


Rchの映像を確認。どうですか、修理の結果きれいな映像が出ています。思わず鼻歌が出そう♪


次にGchに切り替えて


映像を確認。これは元々完璧な映像です。おっと、パターンが右にずれていますね。これは調整できますがRとBもそれに合わせる作業が面倒でこのまま。


Bchも同様。


これは管の一部が焼けています。管が焼けた場合、時間が経過すれば回復することもあるのですがこれはどうかな。某放送機材の中古店Tで「白焼き(白い被写体を長時間撮影)すればいい」と聞いたことがありますが、池上のY氏はお勧めできないと言ってました。いつか程度のいい撮像管が手に入れば交換します。


ここからが調整の本番です。切り替えスイッチをR-Gにします。


要は基準のGchにRchの映像がピッタリ重なるようにRchの映像の位置を調整するということ。これは先ほど調整した結果です。Rchの映像の位置を調整してGchと重なり合うようにします。RとGが重なると差し引きゼロでこうなります。現場調整部のCENTでは目一杯右に回さないとセンター位置が合わないので基板のH.CENTを回して真ん中あたりで合うように調整。私の技術ではいくら追い込んでも完璧にはできませんがこんなものでしょう。ずれている場合はどうなるかは調整のときにわざと大きくずらせばわかり易かったと後で気がつきましたがもう一度やるってのは手間が惜しいのでお見せできません。


最後にスイッチをB-Gに切り替えて、


GchにBchの映像を合わせます。基板上のROTAとWIDTH,SKEWを調整してここまで追い込みました。映像がほとんどピッタリ重なっています。


以上、一部問題は残るものの超貴重な放送用3管カメラがとりあえず蘇りました。とりあえずというのは、今回直調整した方法が全くの自己流で正規の測定器を使っていないからです。ベクトルスコープ/波形モニター、オシロスコープは持っていますがINSTRUCTION MANUALが手に入らないと正しい調整は不可能です。PROC-R基板の各VR調整はかなり適当ですがまあ実用にはなるだろうと妥協。
せっかく絵が出るようになったのでこれとBVV-5を組んでベーカム収録に挑戦してみましょう。そのうち。

車のワックスを持ってきて磨き上げようかな。
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Ikegami HL-95 整備その9 直ったぞ!

2019-01-07 13:49:50 | Weblog
年末から取り組んできたHL-95ですが、Rchの故障が奇跡的に直りました。 やったア!!!

怪しい電解コンデンサーを交換すべくホームセンターで半田吸取線を買ってきて午前中に作業開始。


基板の裏側はパターンが複雑なのでC25の足の周囲をマスキングテープで囲んで見失わないように養生、すぐ隣のチップコンデンサーも一緒に取ってしまわないようゴム板を介してクリップで挟みました。




度の強い老眼鏡をかけて慎重に半田を除去。慣れない作業で血圧上昇。半田鏝は20Wでは熱量不足でうまくいかなくて60Wに変更して取ることに成功。


これが外した電解コンデンサーです。足の周囲をピンセットで押したら電解液が滲みだしてきました。これじゃあダメです。電子回路で電解コンデンサーは生もので最初に寿命が来るというのは30年以上前の機械修理の現役当時専門メーカーから聞いて知っています。今になって実感。


手持ちの電解コンデンサーを半田付け。幸い他の部品を傷める事態にはなりませんでした。


取り付けた電解コンデンサーは先日C1を交換したのとと同じくポピュラーな細身で長いタイプなので基板の隙間にこんな具合に収めました。ここで間違いがありました。後で机の上に交換予定の100μF10Vのコンデンサー。「ありゃ」。確認したら取り付けたのは100μF25Vでした。まあ容量が同じならいいんですが。


今回は成功する予感がありました。基盤を戻してレンズをPP、モニター出力をRにしてスイッチオン。出ました!レンズをx1にしてアイリスをAUTOにするとリングが自動でそれなりの位置に回ります。バンザーイ。自分に直せたなんて、奇跡です。他の電解コンデンサーもそのうち液漏れする可能性がありますがそのときは今回の経験が役に立ちます。


ほっとして昼食。今日は撮像管の調整はやめておきましょう。思い起こせば撮像管のソケットの接触不良を疑って余計なことをしました。あれがなければこれで正常な映像が出たのに。調整は日を改めてじっくり取り組むことにします。基板側の半固定抵抗はちょっといじりましたがしっかりマーキングしたので大幅に狂ってはいないと思います。

これで最大の不具合は直りましたがすべて解決じゃなくて、気になることがあります。スイッチを入れてしばらくの間VFに"MEMORY BRAEK"が点滅するのはそのままです。勝手に解釈すればバックアップの電池が終わっているのかと思いますが電池がどこに入っているのかはまだわかりません。電池って、使ってるのかな? HL-79Eは入っていて手順を自分なりに考えて代替品と交換したのですが。
あともうひとつ。HLCという基板ですが、6個並んでいるディップスイッチの一番上だけが最初からOFFになっていますが、これでいいのか。ONにしてもモニター画面で見る限り映像は変化しません。これを疑問に思うのはネットでHL-95の情報を調べたとき、全部ONになっている写真があったからです。


無い頭で難しいことを考えるのはやめて今日は大問題が解決したので単純に喜ぶことにしましょう。また晩酌のウイスキーがうまいぞ。
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別件が片付いたのでIkegami HL-95 整備その8

2019-01-06 15:28:34 | Weblog
Panasonic NV-GS200 に入れるSDカードを買ってきました。毎度お馴染みのハードオフです。NV-GS200はSDカードスロットがあって、ここにカードを入れないとカードなしのメッセージが出てうるさいので中古のSTDサイズ512MBのカードをお買い上げ。\108也。ついでに未使用のMiniDVテープがいくつもあったのでとりあえず2本、富士フィルムの期限切れ(1997年!)ブローニーフィルムも\324で。
帰宅後SDカードをカメラに入れてフォーマットしてテープも入れ、フィルムはとりあえずZenza BRONICAのバッグに放り込んで、ついでにBOLEXのアイカップ代用品をいじってそれから、、、。

昨日調べ始めて電解コンデンサーを1コ交換したHL-95の基板がそのまま作業机の上にあるのを見て「ちょっとだけ見てやろう」。夕べ寝る前にルーペで見たとき、電解コンデンサーの頭がふくらんでいるのが複数あったのでこれがいけないのではとこの基板とB基板を並べてテスターで導通を比べてみました。ちなみに電解コンデンサーは全部オーディオでも定評のニチコン製でした。

左が壊れているRchのPROC基板 右が正常なGch基板

電解コンデンサーの導通を順番に調べていくと頭がふくらんでいるように見える物は抵抗値がGchとほとんど同じでした。ならばと手当たり次第に他のを当たったらC25が変です。GchのC25は導通が無いのにこれは9.1Ω。CがRになっちゃってます。見た目にはわかりませんが液漏れしてパターンが繋がっているのかも。×印はふくらんでいるように見えたのでマークした物でこれは正常でした。

100μF6.3V

このコンデンサーをすぐにも交換したいところですが、なにぶんにもパターンが狭い上隣りにチップコンデンサーがちょこんと乗っていて下手に半田鏝を当てると取り返しのつかない事態になります。矢印がコンデンサーの足の部分です。半田吸い取り器は持っていますがここには使えそうもありません。

見ただけで怖気づきます

代わりの電解コンデンサーはパーツボックスで見つかったんですが今日はここまで。作業を続けるには半田吸い取り線を買ってくる必要があります。チップコンデンサーは何か工夫して押さえないとコンデンサーと一緒に取れちゃいそうです。

電圧が違いますが高いぶんには問題なし

このコンデンサーを交換して直れば万々歳なんですが。このカメラは\1,000で手に入れたけど当時\8,000,000ていうのがどうしても頭から離れません。直ってくれー。
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Ikegami HL-95 整備その7未練がましく今日も調査

2019-01-05 16:11:24 | Weblog
やることは他に山ほどありますがどうしてもHL-95が気になって今日もいじくりました。
基板をルーペで舐めるように観察したら怪しい電解コンデンサーが見つかって交換してみましたが、結果は何も変わりなし。

これが怪しい奴。4.7μF 16Vです。横腹が痛んで変な具合になっています。傷の具合と場所から考えると基板を抜く際ドライバーでこじったんですがそのとき傷めたのかも。私は気をつけたつもりですが、ここは真犯人は以前の持ち主ということにしちゃいましょう。


3本あるうちの基板に使えそうな半田鏝で基板から取りました。


デジタルテスターで容量を測ったら52.1μF。容量抜けしているんじゃないかと期待したのですが容量じゃなく拍子抜け。
コンデンサーの容量なんて表示の通りじゃないのでこれで問題はないと思ったのですが、テスター棒を当てるとリード線の根元から電解液が滲み出てきました。これじゃあいずれにせよ交換です。


パーツボックスに同じ容量、電圧で未使用の電解コンデンサーがありました。ただし寸法が違います。このままでは基板に収まりません。


やむを得ずこんな具合に収めました。これで隣のG基板と干渉しないでしょう。


今回も期待しないでコンポジットで映像を出してみたら画面は相変わらずの真っ赤。作業は完全に行き詰まりです。背の低い電解コンデンサーが手に入れば全部交換、それも面倒。
またヤフオクをチェックです。
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Ikegami HL-95 整備その6

2019-01-04 18:48:37 | Weblog
ついにこのカメラの故障箇所が判明しました。壊れているのはRchのPROC基板でした。
今日は原点に戻って今までやったことは全部無かったことにして単純にRchとBchの基板を入れ替えてみました。
初めにこのモニター出力をRにして映像を確認。


PROC基板は本来の挿入位置です。左からR,G,Bの順で並んでいます。


モニター画面はこの状態。何も見えません。


次にRとB基板を入れ替えました。


Rchの映像が出ました! R撮像管は生きていました。ぼやけているのは昨日撮像管ユニットを外して点検、ソケット部を清掃した結果レジがずれたからです。これは管の位置を調整すればいいので問題はありません。


次に切り替えスイッチをBにすると、映像が出ません。


ということは、RのPROC基板が壊れているということです。初めからこの方法で調べればすぐにわかったのに。


原因が判明しましたがこの複雑な基板のどこが壊れているのか、解析は私の手には負えません。回路図も持っていませんし電子回路は専門外です。


物理的に見た目にわかるような不具合はありません。容疑者は電解コンデンサーかも知れませんが変形も液漏れもありません。


これからの進め方ですが、可能性は絶望的ですが長い目でみてもう一台ジャンクを手に入れるのがベストでしょう。その間に正常なGとB基板を頼りにテスターで当たってみます。

私はHL-95というカメラは車でいえばTOYOTA 2000GTに匹敵する工業遺産だと思っています。いつか復活させたいですね。
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古希を迎えてIkegami HL-95 整備その5

2019-01-03 15:18:16 | Weblog
私は昭和24年、1949年1月3日生まれで本日満70歳。古希を迎えました。(めでたくもなし)自分が70代になるイメージは全く無かったのですが。
それはともかく、またHL-95の故障箇所の解析です。いろいろ調べて、原因はR撮像管じゃないかと当たりをつけました。

Rch撮像管ユニット

まずはR撮像管ユニットの分解から。先日、これに先立ってユニットから管を取り出す手順を考えてソケット側から外せるのではないかとビスを抜いてケースをこじってみたのですがどうしても分解できませんでした。じゃあこっちから外すのかなと。

細いリード線があるので要注意

なんのことはない、簡単に引き抜くことができました。

超高価なダイオードガンプランビコン管

ソケットとの接触面を見ると、6ヶ所のうち2ヶ所がこんな具合。これを接点復活材と綿棒及び細いドライバーで磨きました。相手側は金メッキなので接触の問題は無いだろうとそのまま。

いかにも接触不良になりそう

危ないなあと、予感はあったのですがこの超細いリード線を切ってしまいました。
これは裸の銅線みたいですが導通を当たったらエナメル線でした。先端のエナメルをカッターナイフで削って半田付けして事無きを得ました。

被覆を剥かないと半田が付きません

ユニットをカメラ本体に戻します。ボールポイントレンチの出番です。

このあたりは手馴れたもの

これは最初に分解したとき出てきた得体の知れない部品です。どこに入っていたのかわからないけど必要な部品なんだろうと保管しておきました。

取っておいて良かった

わかったぞ!これはここに収まるようです。あった物はあった場所に入れておかないと。でもこれは何なの?

組み立てるときは気をつけましょう

今回も期待はしていませんでしたが結果は全く改善なし。各基板も老眼鏡をかけて寄り目になって点検しましたがよくわかりません。
解決する楽しみはまだ続きます。
前回発見したのですが、ここに水銀式のアワーメーターが入っています。5000Hフルスケールの半分を指しています。

管の寿命って何時間かな

本日はここまで。作業机の上はこのままにしておきましょう。念のためフィルターはCloseの位置にしておきました。

なまじ掃除すると部品を失くしそう

ここで思い出しました。これも分解したときに出てきた何かの破片です。基板の可変抵抗器の破損かと思いましたがこんな色のはありません。カメラから出たのではないかも。

何かわかるまで保管

次の手は大胆に撮像管ユニットをGまたはBと入れ替えてどうなるか見ようかなと考えていますがその結果致命的な状況になったら怖いので...
HL-79Eの管がこれと共通ならすぐにでもやってみるんですが。
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今日はHL-79Eを再整備

2019-01-02 15:52:10 | Weblog
工房の放送用カメラのうち曲がりなりにも使える古ーい3管カメラを一台づつ電源を入れて動作確認をしました。HL-83は昨日改造したレンズを装着して簡単にレジ調整しましたが今日改めて調整してOK。HL-79D(某社から寄贈された物)はレジがしっかり合っていてきれいな映像が出ることを確認。次は昨年Rchの調子が悪くて撮像管を交換したIkegami HL-79Eです。まあまあの絵は出るのですが、Rchが甘いのは改善されていませんでした。あのときはこんなものだろうとそれ以上追求しませんでしたがもっと改善できないかといろいろやってみました。このカメラは撮像管独特の映像が得られるのでどうしても使いたいんです。昔、日テレの全日本プロレス中継でHL-79D/Eが使われていました。ジャイアント馬場の全盛期です。

もしかしたら光学系に不具合があるんじゃないかとRchの撮像管ユニットを取り外してプリズムの表面をチェック。症状は画面全体にモヤがかかった感じです。

撮像管ユニットの取り外しは簡単です

観察すると一見きれいでしたがレンズクリーニング液と綿棒で拭いてクリーニングペーパーで仕上げました。

これで良くなればいいけど

この後撮像管ユニットを元に戻したのですがプリアンプを締め付けると画面が真っ暗になったりノイズの乗った映像になったりして不安定。撮像管を去年まで入っていた物と交換したりプリアンプを入れ替えてもダメ。
外した撮像管ユニットを老眼鏡をかけて見たら、なんとプリアンプと接続する4本のピンが曲がっていました。位置を確認しないで突っ込んだからじゃ。もうひとつのプリアンプもピンが曲がっていて、直そうとしたら折れちゃいました!

折れるかもと思ったらやはり

これがプリアンプのメス側。せっかく金メッキされているのに。そうだ、マニュアルの撮像管交換の項にピンを曲げないように注意って書いてあったような。

そういえば取り付けるときプリアンプが素直に収まらなかったなあ

でもあわてることはありません。部品取りの79Eから持ってくれば解決。部品取りを確保するのは旧車レストアと同じですね。ここで一息入れて考えました。HL-79EはR,G,B3本の撮像管が使われていますがHL-95と違って同じ型番です。ガラクタ箱から元のカメラでGchに使われていた撮像管ユニットを持ってきてこれを取り付けました。型番が同じなら大丈夫でしょう。もちろん今度はプリアンプのピンを慎重に入れました。

仮組みして電源を入れたらRchの映像は整備前より良さそう。コネクタを確認して撮像管ユニットも締め付けて完了。

とりあえずカラーバーを

撮像管ユニットは物理的に軸方向と回転方向の調整が必要なのでロックネジを緩めて調整。センタリングも大まかに調整。

いろいろ並行して作業を進めます

レンズに向かって右の側板を外すと様々な調整用半固定抵抗があります。本来ならマニュアルに従って調整する必要がありますが専用機材が必要なのであくまでも見た目で納得するまで調整します。聞くところ、池上でも今では3管カメラのレジ調整ができる技術者はいないそうです。

違うChをうっかりいじると収集がつかなくなります 経験あり

ここは何度も調整した経験があるので大体の手順はわかります。っていうか、自己流ですが。

正確に合わせるにはクロスパターンを重乗して云々ですが

この写真ではわかりにくいでしょうが可能な限りレジを追い込んだ結果です。

意外と楽しい作業です

今まで手をかけた内容は側板の内側にラベルで記録を残してあります。

記録を残すにはこれが一番

試しに外の風景にカメラを向けたら十分実用に耐える絵でした。やはりプリズムが汚れていたんでしょうか。プリズムだとしたらGchとBchは元から鮮明で問題ないのはどうして? もしかするとRchの撮像管は下にあるのでプリズムとの間に湿気がこもるのでしょうか、わかりません。念のため後で内部の隙間に乾燥剤を入れましょう。→夕食の後で百斤の除湿シート(中身はシリカゲル)を詰め込みました。
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