夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

HL-79E 再生計画 改めレストア作業

2019-01-22 16:56:44 | Weblog
今月のメインテーマはHL-79Eのレストアと決めました。
昨日は外装を使う部品取り機の分解でしたが今日はレストアする方に着手。現状の不具合は映像がボケボケだという件。これは光学系の汚れだろうと判断、分解に取り掛かりました。
この一連の作業の一部始終はいずれYouTubeで公開するつもりで動画で撮っています。昨日の記事も写真はDVカメラの映像から切り出したのでコンデジより眠いのはご理解くださいね。

最初に分解して取り出したのがフィルターユニットです。これは色温度の切り替えとNDが二重になっています。多少の埃はありましたが概ねきれいでした。


次はレンズホルダーの透明なフィルター。これって、ローパスフィルター? これもアルミの腐食粉があっただけで問題なし。


プリズムユニットを覗くと、これも表面はきれいです。変な模様があると思ったら部屋の天井が映っていました。


ここまで問題がなければプリズムと撮像管の間が怪しいと考えて分解。
これが大変でした。B撮像管を取り出すにはグリップハンドルを取る必要がありますが腐食してネジが固着。車やバイクのレストアじゃありませんからCRCは使いたくありません。代わりに綿棒に水をつけて腐食部を濡らしました。


これは有効で、しばらく置いたら腐食したアルミに水が浸み込んで無事ネジがゆるみました。プラスネジを緩める場合、押し7分(ぶ)回し3分が常識ですが、こんな場合は押し9分回し1分。可能な限り力いっぱい押しながらグイッと回します。パキッと回った手応えは快感です。


この先の工程は昨日と同じです。こっちの各基板を抜いて、


反対側の大きな基板も抜いて、


おっと、ネジを落としちゃった! 脱落防止ネジじゃないのがありました。床に這いつくばって探すの図。


プリアンプを外します。ピンを破損しないよう注意。絶対横にずらさないで管の軸方向に抜きます。


裏側のコネクタを抜きます。


G撮像管を外すにはこの基板(GEOMETRIC)も外します。アルミのホルダーは残して基板の3本のネジを緩めるのですがこれは脱落防止になっています。


撮像管を外せる状態になりました。アルミ材が腐食してえらい状態になってます。


ここも固着していました。こじりたくないけどいい所に座グリ穴があったので細いドライバーでコジコジ。


撮像管を取り出します。


B管だけ取ればユニット毎取り出せると思ったらR管も取らないと無理でした。


R管を外しましょう。


ここでIRISセンサーも外す必要がありました。極性があるのか無いのか知りませんが念のためマーキング。


撮像ユニットを隙間から取り出します。


撮像管の状態は、、、きれいです。ここがカビだらけになっている事を期待したのですが。3本共問題ありませんでした。


じゃああの寝ぼけた映像は何が原因なの? いい方に解釈すればフィルターもプリズムも撮像管も見た目には良好なのを喜ぶべきかな。次に怪しいのは電解コンデンサー。その場合先日のHL-95みたいに早い段階でそれが発見できるといいのですが。
さて、この先は。

とりあえず部品取り機とレストア機を並べてみました。


ややっ、違うところがあるぞ。
移植するにあたって、心配していたことが現実になりました。

部品取り機はここのコンデンサーがひとつですが、


こちらはふたつ付いています。配線も明らかに違います。移植するなら一切合財取り出す必要があります。


やはり製造時期によって若干の設計変更があったのでしょうか。2台目を組みあがって電源を入れた途端にPOWERユニットから煙が出たのはこういうことだったのか。
次は何枚もある基板を目を皿のようにして正常な物とじっくり見比べる必要がありますね。回路図は当てにならなくなりました。問題解決(又は断念)まで長期戦になりそう。
コメント
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