「神の左手悪魔の右手」
本作は「デビルマン」が遺作となった那須博之監督に捧げられている。那須監督の最後の主題は「神と悪魔」だったということか。
金子修介監督作品。「デスノート」を見て納得している場合ではない。
原作漫画を読んだのは、原作連載当時なので、もはや二十数年前のことであって、まるで覚えていない。ただ、「影亡者」という壮絶なエピソードが事実上未完で中絶した作品だったように思うのだが。
従って、原作のイメージがまるでないことから、白紙同様で見た。
結果、実に面白く見ることが出来た。
いまどきのJホラーの流れと、真逆な作品、それだからこその面白さである。
つまり、今までも何度か書いてきたように、Jホラーの現在の代表的な怖がらせ方は「心霊写真」的映像の再現といえると思う。「歪んでいる・大きさが違う・はっきり見えない=反対に真っ暗闇なのに見えてしまう……」というような見せ方だ。いまどきJホラーは、すなわち、はっきり言って、70年代・80年代の海外ホラーの方向とはまるで違う描き方をしているといえるだろう。
本作は、そう、違う。本作は70年代・80年代の海外ホラーへのオマージュなのである!
音楽がいつか聞いたようなメロディ・ラインなのである。
夢(ゆめ)現(うつつ)でヒロインがさ迷い歩くのはボイラー・ルームであり、管の継ぎ目からは暑い蒸気が噴出したりする。
また、愚かな若い娘が野中の一軒家を訪ねる時に「どなたかいらっしゃいますか」と声を掛けながら扉を入っていく。Anyone there? ってわけだな。
ハサミで腹を割き、斧で首を切り、釘撃ち機で床に張り付ける……。
いつか見たスプラッターなのである。
悪夢のスプラッターへのオマージュ作品と了解すれば、面白く見ることが出来る!
その上、あの映画の、あの脅しまで再現しているではないか!
特殊メイク華やかなりしころのスプラッタをたくさん見た覚えがあるひとこそ、気張らずに見るがよろしい。
*長~く本編を見続けて、やっと「我が左の手は正しき者を蘇らせる神の左手 我が右の手は悪しき者を滅ぼす悪魔の右手」のセリフを聞いたときのカタルシスといったら!*
本作は「デビルマン」が遺作となった那須博之監督に捧げられている。那須監督の最後の主題は「神と悪魔」だったということか。
金子修介監督作品。「デスノート」を見て納得している場合ではない。
原作漫画を読んだのは、原作連載当時なので、もはや二十数年前のことであって、まるで覚えていない。ただ、「影亡者」という壮絶なエピソードが事実上未完で中絶した作品だったように思うのだが。
従って、原作のイメージがまるでないことから、白紙同様で見た。
結果、実に面白く見ることが出来た。
いまどきのJホラーの流れと、真逆な作品、それだからこその面白さである。
つまり、今までも何度か書いてきたように、Jホラーの現在の代表的な怖がらせ方は「心霊写真」的映像の再現といえると思う。「歪んでいる・大きさが違う・はっきり見えない=反対に真っ暗闇なのに見えてしまう……」というような見せ方だ。いまどきJホラーは、すなわち、はっきり言って、70年代・80年代の海外ホラーの方向とはまるで違う描き方をしているといえるだろう。
本作は、そう、違う。本作は70年代・80年代の海外ホラーへのオマージュなのである!
音楽がいつか聞いたようなメロディ・ラインなのである。
夢(ゆめ)現(うつつ)でヒロインがさ迷い歩くのはボイラー・ルームであり、管の継ぎ目からは暑い蒸気が噴出したりする。
また、愚かな若い娘が野中の一軒家を訪ねる時に「どなたかいらっしゃいますか」と声を掛けながら扉を入っていく。Anyone there? ってわけだな。
ハサミで腹を割き、斧で首を切り、釘撃ち機で床に張り付ける……。
いつか見たスプラッターなのである。
悪夢のスプラッターへのオマージュ作品と了解すれば、面白く見ることが出来る!
その上、あの映画の、あの脅しまで再現しているではないか!
特殊メイク華やかなりしころのスプラッタをたくさん見た覚えがあるひとこそ、気張らずに見るがよろしい。
*長~く本編を見続けて、やっと「我が左の手は正しき者を蘇らせる神の左手 我が右の手は悪しき者を滅ぼす悪魔の右手」のセリフを聞いたときのカタルシスといったら!*