11月22日NHKBS放映のヴィスコンティ監督の「白夜」は、ドストエフスキーの1848年の同名の小説を、1957年に映画化したもの。
ドストエフスキーの原作は、彼が社会主義に没入していた時代の作品。(彼は社会主義団体に首を突っこんだため当時のロシアの思想取締りに引っかかり、シベリア送りの憂き目にあう)
小説としての評価は高くはないが、男女のこころの揺れを劇的に凝縮したものとして、映画などの悲恋ストーリーの下敷きにされることが多い。
年配の日本人なら菊田一男の「君の名は」・・・来年のこの日に数寄屋橋で会いましょう・・・を思い出すのではなかろうか。
しかしドストエフスキーなのか、ヴィスコンティなのか、この映画の後味は必ずしも悪くはない。何故だろう。
主人公の男女が、双方とも弱さを見せ合い、充分分かった・・・人間の持つ宿命、業のようなものを悟ったというような結末、終わり方をしているからと考えるが、如何であろうか。
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