映画で楽しむ世界史

映画、演劇、オペラを題材に世界史を学ぶ、語ることが楽しくなりました

スピルバーグ監督の名作「アミスタッド」

2006-03-29 12:58:58 | 舞台はアメリカ
3月28日NHK衛星第二放送「アミスタッド」 最初この映画を見たとき本当に感動した。現実にあった奴隷問題にフィクションを交えながら法廷ものに仕上げたスピルバーグの手腕、崇高、緊張感一杯の法廷場面、ヒューマンドラマ・・・文句なし頭が下がる。(映画で楽しむ世界史 113章) この映画は実に多くの問題を提起する。 ①奴隷船のアメリカ漂着がなぜ米、スペインの外交問題に発展するか ②とにかく奴 . . . 本文を読む

メルビルの名作「白鯨」の背景

2006-03-29 11:11:31 | 舞台はアメリカ
3月27日NHK衛星第二放送の白鯨、英語の原題「Moby-Dick」は品の悪い俗語で、敢えて訳せば「馬鹿でかいあの野郎、あのもの」といった感じ? 映画の時代は1840年代、アメリカの経済・人口急膨張期。これから約30年、石油や電気が普及するまで商業捕鯨がアメリカを支える。もともと捕鯨はアラスカ、グリーンランド海岸部等で食料獲得のために行われていたものであるが、鯨油は灯油、ろうそく、化粧油として . . . 本文を読む

ステイーブ・マックウィーン「砲艦サンパブロ」

2006-03-24 10:37:32 | 舞台は東アジア・中国
3月23日NHK衛星第二放送 「砲艦サンパブロ」・・・ベストセラー小説の映画化でお金もかけた大作だが、出だしのシーンから続出する疑問。 先ずなぜアメリカ海軍が揚子江に浮かんでいるのだろう? なぜ、妙齢の女性宣教師(教師)が中国奥地にまで来ているのだろう? アメリカ外交は伝統的にモンロー主義があるから、アジアへの進出はそれほど意欲的であった訳ではない。英仏に引きずられるような感じでアジアに目 . . . 本文を読む

スペイン行く人必見映画「エル・シド」

2006-03-23 17:25:09 | 舞台はスペイン・ポルトガル
3月22日NHK衛星第二放送 スペインを舞台とした歴史映画はあまりないから「エル・シド」は貴重。 この映画はどこでロケしたか知らないが、スペインの禿山地形や「お城」の状景はよく描かれていると思う(カスティーリアはラテン語で城の意、その名の通り多くの城を築いたと言う、日本語のカステラもここからか?)。但し、映像効果のためか、城が立派すぎて天井が高すぎる・・・内部の装飾を少しイスラム風に工夫している . . . 本文を読む

「映画で楽しむ世界史」第105章ー終了

2006-03-21 18:01:35 | 映画で楽しむ世界史(3部・4部)
第105章  モンロー主義とデモクラシー(p 397)         大海賊   最後の酋長 第106章  アメリカの膨張、太平洋まで(P 401)         アラモ    荒野の決闘          第107章  ヴィクトリア女王の大英帝国(P 403)         ヴィクトリア女王     クイーン・ヴィクトリア 至上の恋 第108章  ナポレオン3世、そして第3 . . . 本文を読む

「シェーン」から「許されざる者」西部劇変遷

2006-03-18 13:00:18 | 舞台はアメリカ
3月15日NHK衛星放送 「許されざる者」を見て改めて、西部劇について考える、多分相当の独断と偏見を交えて。  「シェーン」と「許されざる者」の共通点。物語の舞台がワイオミングであること。アメリカ人はあまり高い山を話題にすることはないが、・・・そこに神が宿るなどと考えても見ない、むしろグランド・キャニヨンやコロラド川など峡谷や河のほうを愛でるように思うが・・・4000メートルを超える山 . . . 本文を読む

「荒野の決闘」3本の変遷

2006-03-13 23:33:09 | 舞台はアメリカ
アメリカ西部劇のうち「荒野の決闘」(1946年)「OK牧場の決闘」(1657年)「ワイアット・アープ」(1994年)の3本は、映画の創りはずいぶん異なり、それはそれで楽しめるが、基本となるストーリーは同じもの。即ち1881年、カンサス州(後アリゾナ州)ダッジ・シティで実際に起こった事件を基にしている。(「映画で楽しむ世界史」106章) 新聞記事風にいえば・・・ダッジ・シティの保安官ワイアット・ . . . 本文を読む

「風とともに去りぬ」のバトラー船長

2006-03-12 22:57:38 | 舞台はアメリカ
3月11日NHK衛星第二放送 映画はいろいろな見方があって、歴代映画のNO.1 と言っても見方によって結論が全く違う。それはそれでいいのだが「総合的に見て」という条件を付けて文字通りNO、1を選ぶとなるとどうだろう。私はどう恣意を排してもやはり「風とともに去りぬ」がNO. 1 だと思う。(「映画で楽しむ世界史」115章) その「風」だが、前半部分、即ち南北戦争の勃発(1861年)からアトラ . . . 本文を読む

「映画で楽しむ世界史」第98章ー第104章

2006-03-11 22:55:39 | 映画で楽しむ世界史(3部・4部)
第98章  対仏同盟の盟主イギリス(P、369)        憂国の志士   ロスチャイルド 第99章  ナポレオンを悩ます半島戦争(p、373)        情熱の生涯 ゴヤ    ゴヤ 第100章  混乱するドイツ諸国(p、376)        エロイカ   征服   ベートーベェン不滅の恋   未完成交響曲 第101章  冬将軍で勝つロシア(p、380)        . . . 本文を読む