メキシコ革命:ラテンアメリカで最初の社会革命?カウディーヨの政権闘争?
1、ディアス再選に対する反対運動・・・1910マデロ「サン・ルイス・ポトシ計画」
2、マデーロによる「革命」・・・1911南部のサパタ、北部ビリャ、カランサなど
3、ウエルタ将軍のクーデター・・・守旧派による反革命⇒19113マデロなど暗殺
4、ウエルタ政権の打倒・・・北部のビリャ・カランサによる「護憲革命軍」活躍
. . . 本文を読む
ハリウッドを始め、メジャーな映画会社が本格的に南米舞台物に取り組んだ形跡はない。
従って、イギリス人監督による1986年の一本「ミッション」は大変重要だ。
この映画を本格的に理解するためには、以下の知識が要る。
1、スペイン・ポルトガルの南米植民地統治のあらまし
①初期コンキスタドーレたちによる「エンコミエンダ制」とその推移
②本国人とクリオーリョ、メスティソ、インディオ、黒 . . . 本文を読む
ウィスキー
南アメリカの人口350万人程のウルグァイ、日本人にとってはあまりご縁がないが、
近時はサッカーの日本チームの対戦相手として存在が目立ってきた。
その国のヒット映画「ウィスキー」、小資本で旨く創ったなという感じ。
どこにでもありそうな「人生のホロリ映画」、あまり難しく考えないで味わえばいい。
主人公は、さびれた靴下工場の老社長。母の看護に疲れ、
日常必要なこと以外話をするのも億劫に . . . 本文を読む
アルゼンチン映画「ステイト・オブ・ウォー」
1982年、南大西洋の戦争、イギリス側から言えばフォークランド紛争、アルゼンチン側から言えば「マルビナス戦争」を描き、トライベッカ映画祭で賞をとったという。
実録風な描き方で、前線にいた兵士たちの虚しさはよく分かるが、戦争の背景の説明や、戦争の全体感が描かれておらず、物足りない、勿体ない。
考えてみれば、この戦争、アルゼンチン、イギリスの「領土争い . . . 本文を読む
「セントラルステーション」は「ロード・ムービー」の一、二を争う秀作、
色んな映画賞を総なめした。それのみか、80年代以降生まれた映画の中でも
「ニュー・シネマ・パラダイス」に匹敵する名作だと思う。
現代ブラジルの種々社会問題を率直に挿入している点も好感持てる。
ブラジル等中南米諸国は、その時々の政権が映画造りに金を出したり止めたりの変遷を繰返してきたが、ようやく自身の文化の発露としての映画の位置 . . . 本文を読む
コロンビア生まれのノーベル賞作家ガルシア・マルケスの小説を映画にした「コレラの時代の愛」
この映画を最も皮相的にストーリーのみを追うとすれば、卑猥な言葉だが助平男の「千人切り」物語。
生涯622人もの女の「カタログ」がある男が、厚かましくも、恥ずかしげもなく、70歳を超えても初恋の女を50年超愛していた、そして再会して、623人目に挑戦するところで・・・The End となるという話。
但し . . . 本文を読む
1、早すぎる中南米諸国の独立
今までの世界史の中では、ちょっとびっくりすることだが・・・フランス革命勃発、ナポレオン出現直後からラテンアメリカ諸国が一斉に独立を果たす(大西洋革命)。
最も早いのはなんとハイチ・・・「黒いジャコバン」と呼ばれたルーヴェルチュールなる男がナポレオンに抵抗し、1804年独立を果たす。・・・余談ながら、ナポレオンは対ハイチ戦に困りルイジアナをアメリカに売却するという . . . 本文を読む
この映画の宣伝用チラシには、メル・ギブソン監督の言葉が大きく載っている。「頭脳ではなく、本能に訴える映画を創りたかった」と。
確かにメルギブソンは「ブレイブハート」といい「パッション」といい、比較的単純なストーリーを一途な思いの主人公に演じさせ、迫力一杯、スリル満点の映像でこれでもかこれでもかと畳みかけ「本能に訴え」ようとしている。しかし単純にいえば、これら映画は歴史物を題材にしているとはいえ観 . . . 本文を読む
この映画に登場する海賊は「バカニア」とあだ名される。要は「獲物にとりついて暮らす荒くれ者」の意。カリブ海に居座ったイギリスやフランスのはみ出し船乗りや荒くれ入植者たちがリーダーとなって、現地先住民や逃亡奴隷などを集めて海上での略奪行為を稼業とした。
映画の主役ジャック・スパロウは、17世紀末から18世紀初頭に活躍した「黒ひげ」とあだ名された「エドワード・ティーチ」なる海賊がモデル . . . 本文を読む
8月30日NHK衛星映画劇場「暗殺者のメロディー」
アランドロンの主演の映画で「暗殺者のメロディー」などと聞くと、例によってフランスの暗黒街を描く映画かななどと思ってしまうが、そうではない。
1929年、スターリンによってソ連から追放された革命家トロツキー暗殺事件を出来るだけ事実に沿って描こうとした映画なのだ。
トロッキーは1917年 . . . 本文を読む
エリア・カザン監督とマーロン・ブランドが組んだ「革命児サパタ」。
1910年から始まった「メキシコ革命」は、メキシコ史上の複雑、錯綜した問題をさらけ出し、最大最長規模の内戦に至ったものであるが、この映画はそのエッセンスをサパタ以下実在の人物を登場させコンパクトに描いている。
映画は主人公エミリアーノ・サパタの生き様にポイントをおいたドラマ仕立てであり、それはそれで成功作なのだが、「メキシコ革命の全 . . . 本文を読む