映画で楽しむ世界史

映画、演劇、オペラを題材に世界史を学ぶ、語ることが楽しくなりました

「アンデルセン夢と冒険の物語」でデンマーク

2013-03-21 16:56:30 | 舞台は東欧・北欧
童話作家アンデルセンのファンタジー的伝記映画 昨年12月の海外ニュースで、 「アンデルセンの最初の童話『獣脂のろうそく』が発見された」との記事に目がついて、 2001年物の「アンデルセン夢と冒険の物語」という映画があったことを思い出した。 題名通りアンデルセンの伝記映画ではあるのだが、彼は相当奇人だったというのが定説のようで、 映画に登場するアンデルセンも相当な「子供」「礼儀知らず」で、思わ . . . 本文を読む

日本版ダイ・ハード「ホワイトアウト」

2013-03-20 00:01:47 | 舞台は日本
日本版ダイ・ハード「ホワイトアウト」 真保祐一の原作は吉川英治文学新人賞を受賞し、 このミステリーがすごい!で国内部門1位に選ばれるなど、評判の高いベストセラー。 若松監督は、映画デヴュー作として相当張り切って作られた、その意気は良く伝わってくる。 しかし意識してか無意識にか、あの「ダイ・ハード」と全く同じ作り方。 主演の織田祐二もそれは充分感じていただろう。ブルース・リーに劣らぬ「不死身」 . . . 本文を読む

パリは騒ぐ「レ・ミゼラブル」

2013-03-18 18:54:18 | 舞台はフランス・ベネルックス
映画「レ・ミゼラブル」 世界の文学史上、ヴィクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」は、その長編ぶりや時代背景の設定ぶりから 「戦争と平和」と並ぶものと言う人もいるが、「戦争と平和」よりはずっと大衆的で、 波乱万丈のストーリーを売物にする通俗小説に近いように思う。 しかし確かに面白い。だからこそ、エンタテインメント・ビジネスが取上げやすいのだろう。 今回は何とミュージカルが大ヒットし、それを映画化し . . . 本文を読む

この際北欧を勉強、「ナチスが最も恐れた男」

2013-03-17 16:56:22 | 舞台は東欧・北欧
この映画の原題は「マックス・マヌス」、 彼はノルウェー人で、同国では第二次世界大戦一番の英雄とされている人物。 それで邦題は「ナチスが最も恐れた男」としたのだろうが、DVDのストーリー紹介の中で、 「マックス・マヌスは、反ナチスの思いから、志願してフィンランドでロシアとの戦いに参加した後、 ナチ占領下のノルウェーに帰郷した」と記載されている点、少し注意を要する。 第二次世界大戦の始まりを、時 . . . 本文を読む

詳しすぎる「もう一人のシェクスピア」

2013-03-17 13:33:39 | 舞台はイギリス・アイルランド
古くから「シェクスピア別人説」は多々あり、喧々諤々の議論が尽きない。 シェクスピアの作品があまりにも見事であり、圧倒されること甚だしいから、彼のキャリアを調べると、 これが何ともプアーで、ストラットフォードの田舎の貧しいなめし皮職人の息子が、 あれだけのものを書いたとは思えない。 そこから英文学者たちは、当時の知識・教養・地位の人の中から、 あれらの作品を書けるであろう人物を探し始める。 河 . . . 本文を読む

さすがアカデミー作品賞「アルゴ」

2013-03-16 23:11:56 | 舞台は中央アジア・インド
本年度第85回のアカデミー賞「作品賞」受賞作品だけあって文句なく素晴らしい。 何故だろう・・・アカデミー賞の中でも最も権威ある作品賞、いろんな観点から 「素晴らしい」とされたのは当然なのだが、最大の理由は作品を貫くテンポ感ではないだろうか。 基本的には歴史的事実に基くシナリオで、それも相当「重い」、現在も影を引きずる、 1979年の「イランのアメリカ大使館人質事件」を描くのだから、ついいろいろ . . . 本文を読む