goo blog サービス終了のお知らせ 

Yoz Art Space

エッセイ・書・写真・水彩画などのワンダーランド
更新終了となった「Yoz Home Page」の後継サイトです

一日一書 1599 故郷を離るる歌 文部省唱歌

2020-03-28 09:31:23 | 一日一書

文部省唱歌

 

故郷を離るる歌

 

半紙

 

爪楊枝

 

 


園の小百合、撫子、垣根の千草。
今日は汝(なれ)をながむる最終(おわり)の日なり。
おもえば涙、膝をひたす、さらば故郷。
さらば故郷、さらば故郷、故郷さらば。


つくし摘みし岡辺よ、柳の土手よ。
小鮒釣りし小川よ、柳の土手よ。
別るる我を憐(あわ)れと見よ、さらば故郷。
さらば故郷、さらば故郷、故郷さらば。


此処(ここ)に立ちて、さらばと、別(わかれ)を告げん。
山の蔭の故郷、静(しずか)に眠れ。
夕日は落ちて、たそがれたり、さらば故郷。
さらば故郷、さらば故郷、故郷さらば。


 作詞は吉丸一昌。唱歌では「早春賦」や「お玉じゃくし」などが有名ですね。(って、今調べたところですけど。)

 メロディはドイツ民謡ということですが、そのせいか、どこか「骨太」な感じがします。それに比べると歌詞が感傷的で、その落差みたいなのが面白い。

 とくに、最後の「さらば故郷、さらば故郷、故郷さらば。」が子どもの頃歌っていても、なんかカッコいいなあと思ってました。楽譜をみると、pp→p→f ってなっていて、そういえば先生が、このクレッシェンド(でいいのか?)を体全体で示しながら指導していたような記憶があります。

 一番の出だし「そののさゆり」が、「その のさゆり」だと思って歌っていたフシがあり、「のさゆり」って何だ? っていう疑問も心のどこかに根深くあったようですが、「園 の 小百合」だったんですね。ここが、この歌詞の欠点といえば欠点かも。

 

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一日一書 1598 朧月夜 文... | トップ | 一日一書 1600 寂然法門百... »
最新の画像もっと見る