Yoz Art Space

エッセイ・書・写真・水彩画などのワンダーランド
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一日一書 1677 学規 会津八一

2021-01-04 13:31:56 | 一日一書

 

会津八一

 

学規

 

一 ふかくこの生を愛すべし

一 かへりみて己を知るべし

一 学芸を以て性を養ふべし

一 日々新面目あるべし

 

 

半紙

 

 

新潟にある会津八一記念館のハガキを

ずいぶん前に学校の同僚からいただきました。

彼に頼まれて、これを書いたことがあります。

 

最近またこのハガキが出てきたので

もう一度書いてみました。

 

そのハガキは↓です。

 


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一日一書 1676 寂然法門百首 35

2020-12-31 14:04:53 | 一日一書

 

寒寒結水変作堅氷

 

 
流れ来しその水上に風さえていつ結びける氷なるらん

 

半紙

 

 

【題出典】『摩訶止観』五・上

 

【題意】  寒さ来たって水を結んで変じて堅氷となる(がごとし)

     (迷いの故に法性が無明に変じるのは、)寒さが来て水が堅い氷に変化するようなものだ。
 

【歌の通釈】

  流れ来たその水上に風が冴えて、いつ結んだ氷(無明)なのだろう。
 

【考】
  
 無明は本来悟りであり、本質的に同一であることを、水と氷とによって比喩したのが題の文。その無明の迷いの根源はどこにあるのか、いつから始まったのか。それを川に流れる「氷」が水上でいつ結んだのかという趣向によって詠んだもの。


(以上、『寂然法門百首全釈』山本章博著 による。)


「無明は本来悟りであり、本質的に同一である」というのが「摩訶止観」の教えだということですが、その真意はぼくにははっきりとは分かりません。

しかし、「無明」「悟り(法性)」という正反対のものが、実は本質が同じなのだということは、どこか示唆的です。世俗的なことでいえば、「愛」と「憎しみ」が、あっという間にひっくり返るなんてことがあります。

水がいつの間にか氷となる。それは、本質的な変化ではなく、じつは同じ者の二つの面なのだ、ということでしょうか。

 

 


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一日一書 1675 慶雲之端

2020-12-25 11:56:56 | 一日一書

 

 

 

 

慶雲之端

 

半紙

 

 

 

書道教室の12月歌題は「慶雲之端」

 

「慶雲之端」とは、「めでたい雲の瑞兆。泰平の世の前ぶれ。」の意で

お正月用の、おめでたい言葉です。

 

この2枚は、師匠から「とても良いです」のお言葉を頂きました。

いつも自信がないので、うれしいです。

 

 

 

 


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一日一書 1674 野葡萄のはや海のいろ空の色 名取里美

2020-12-23 20:03:08 | 一日一書

 

名取里美

 

野葡萄のはや海のいろ空の色

 

 

名取里美さんの最新句集「森の蛍」より

 

先日撮影した東慶寺の野葡萄の写真と合わせてみました。

 

数年前に、写真と書のコラボを

「コラ書」と称して、盛んに作っていました。

いつの間にか、途絶えてしまっていましたが

久しぶりに作ってみました。

 

この「コラ書」は、自分の写真と自分の書を合成したものです。

他人の写真は使わないという規則を自分で作りました。

そういうわけで、「コラ書」用に写真をずいぶんと撮ったものです。

 

 

 

 


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一日一書 1673 易水にねぶか流るる寒さかな 蕪村

2020-12-22 11:20:48 | 一日一書

 

蕪村

 

易水にねぶか流るる寒さかな

 

半紙

 

 

易水(えきすい)というのは、中国河北省の西部にある川。

戦国時代、燕の荊軻(けいか)が太子丹のために秦の始皇帝を刺そうとして旅立つにあたり、

易水のほとりで壮行の宴が張られた。そのおりに吟じた詩に

「風蕭蕭トシテ易水寒シ 壮士ヒトタビ去ッテ復還ラズ」というのがある。

この易水の故事をふまえるとともに、芭蕉の「葱白く洗ひたてたるさむさかな」のような

感覚的把握をこれに結びつけたものである。

(「日本古典文学全集 近世俳句俳文集」頭注による)

 

ねぶか(根深)は葱(ねぎ)のこと。

 

 

 


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