プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

レベル3高濃度放射能汚染水漏出事故

2013-08-22 09:41:25 | 日記
 原子力規制委員会は昨日、タンクからの高濃度放射能汚染水漏出事故をINESレベル3「重大な異常事変」と評価しなおしました。300トンもの大量の放射能汚染水が海へ漏出するという、新たな原発事故が生じたのです。(溶接型でない)「フランジ型」のタンクは、簡易タイプで対応年数も5年(もっと短いとも)と言われ、増え続ける汚染水に急遽対応する為に用いられたのですが、継ぎ目が漏れる危険性は導入当初から指摘されており、これは正しく人為的なミスであって、起こるべくして怒ったヒューマン・エラーです。(水位計すら付けていませんでした)

 只、この汚染水問題は、今回のタンクからの漏出事故に留まりません。そもそも冷却水を掛け流すしかないこの3基の原子炉の、建屋やタービン建屋の地下から極めて高濃度の汚染水が漏出している事故自体が解決できない以上、最終的な解決にはなりません。さらに、敷地内に流れ込んでいる地下水です。約1,000トンの内、400トンが建屋などへ流入し、汚染水となって漏出、また約300トンは建屋周辺に(漏出し)滲み込んだ放射性物質に触れて汚染水となりやはり海へ漏出しています。この地下水対策も根本的な対策が講じられない限り、汚染水問題は収束しません。

 さらに、増大する放射能汚染水の保管の問題です。現在タンクの総量41万2千トン、約8割に当たる34万6千トンも汚染水が既に保管されています。この汚染水は増え続けていくわけで、その保管場所とタンクの設置だけでも大変な作業です。(2015年には70万トン、16年度中に80万トンにする予定)7つ造った地下貯水槽からも汚染水漏れ事故が起きて、使えなくなり、今回簡易タンクから大量の高濃度汚染水が漏出、海へと漏れ出てしまいました。レベル3の異常事変です。

これは破綻というよりも、最初から管理などできていない、事故がさらに事故を呼び、対処できてない状態がどんどん膨れ上がっている状況で、国家として総力を挙げて対処しなければならない国難で、正しく「有事」以外の何物でもありません。もし日本だけで対処し切れないというのならば、米国をはじめとする核大国の支援を得なければならないのではないかと思います。至急、原子力災害対策本部に放射能汚染水対策チームを作って、総力を上げて対応すべき重大な危機だと思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年8月22日)

コメントを投稿